2023/08/11

8/11 店日誌

8月11日、金曜日。開店してすぐ、隣で展示がはじまった福田ふみるさんがご両親を連れて入店。つられるように2人、2人と来店して合計7人。瞬間的に一昨日の来店数を越える。その後も旧友・拓くん、自転車のヨシオさんはじめ、来店がつづき慌ただしい。読もうとしていた本は読めず、飲もうと思っていなかったビールを飲んで閉店した。早くも連休が始まったような雰囲気である。

オンライン・ストア〈平凡〉で古本祭りがはじまった! と言っても大量の本が並ぶわけでなく、在庫している古本が1割引になるってこと。8月中は続けてみようと思うので、お暇があれば覗いてみてほしい。ちょこちょこ本も足すつもり(ちなみに、店には平凡の100倍は本があり、値段も……)。

今日は祝日のようだけど、当店は通常営業! 明日、明後日もおなじく。

2023/08/10

8/10 店日誌

8月10日、木曜日。昨日の天気は何だったのか。雨がザーッと降ってパタっとやみ、陽がさす。またザザーッとくる。蒸し暑い。降らないより降ったほうがいいのだけど、あんまりにも変わりやすくて戸惑った。開店してすぐ、大坪さんが隣で展示がはじまる浅野ふみるさんを連れてきた以外、誰も来ないまま閉店。おかげで読書がはかどった。

明日は祝日、そのまま連休に入る人もいるらしい。週末からはお盆だけれど、当店は例年通りに通常営業の予定。14日(月)に開けるかを今も迷っている。

今日も書籍、音源に入荷あり! オンライン・ストア〈平凡〉にも動きあり!

2023/08/09

8/9 店日誌

8月9日、水曜日。開店直後、1人、2人と続けて来店。奥でガサゴソ、手前でもバサバサと音が聞こえる。注意を払っても疲れるだけだから、本を読みながら放っておくと、1人が帰る。つられるように2人も帰る。そのまま誰もいないまま数時間。金沢から送った本が届いたほかは動きがない。今日は売上ゼロか……と覚悟した7時45分過ぎに来た若者が文庫本を買ってくれて、ギリギリセーフ。実際アウトかもしれないが、昨日はこれでよかったとする。

友人が痛風を発症したらしい。名の通り、風が吹いても痛いと聞く。ビールばかり飲んでいる自分も気をつけねばと思うが、具体的な対処方法は浮かばない。出来るだけ歩いて、汗をかき、水分をとるようにする。まあ、いつも通りのことである。

ザーッと雨が降ったり止んだりして、蒸し暑い。店内、涼しくしています。

2023/08/08

8/8 店日誌

8月8日、火曜日。仕立て屋のサーカス・金沢公演の片付けが終わらないまま、開店している。もともと整った店でないので、こういう時は気が楽だ。出張期間中の発送を休止していたオンライン・ストア〈平凡〉で買い物をしてくれる方がいて、はげまされた。どれも今朝、いちばんで発送したので、明日明後日には届くだろう。今後ともどうぞよろしく。

この後しばらくは通常営業。ご来店、お問い合わせはお気軽に。

2023/08/07

金沢出張記⑤

8月7日。目が覚めて、ホテルで朝食(3日目にして初)。落ち着いたところで昨夜道順をおぼえた〈one one otta〉に向かって歩いていく。この道中でさらに周辺の立地、道のつながりを発見、認識。やっと街が見えてきたのは最終日、出発の数時間前……。けっきょく店は開いておらず、ホテルに戻る。この途中でもあらたなコースを開拓する。

ホテル発の無料バスがあると知ったのはチェックアウト直後。ちょうどよくバスが来てすぐに乗車。10分ほどで金沢駅着。持ってきた本を読んだりお土産を買ったりするうち新幹線に乗る時間。コーヒーとパンを買ってホームに向かうと階段下でスズキタカユキさんにバッタリ遭遇、声をかけ合い、また! と別れる。往路と同じビジネス車両でも、だいぶ雰囲気がちがう。人が多い。嵐山光三郎『口笛の歌が聞こえる』を読みつつ途中で寝る。気がつくと高崎あたり。そのままあっという間に東京駅。

秋葉原でつくばエクスプレスに乗り換えると、嘘のような早さでつくばに帰ってきてしまう。ちょっと前まで金沢にいたのに。でも、駅に出ると人が少なく安心する。自分のペースで歩けて、楽ちんだ。情報が飛び交い、欲望の渦に巻き込まれたような東京駅の人の群れ。一方的に馬鹿にはできないが、やはり距離はとっておきたい。お約束の〈大成軒〉で生ビール、大盛りチャーハン、ギョウザを食し大満足。帰宅後即睡眠。

金沢公演は、直近の横浜公演ほどの高揚はなく、淡々と毎日の公演が終わっていった。金沢で、出店をふくめて仕立て屋のサーカスがどんな風に受け止められたのか、気になるところ。単に素敵だった! では済まない催しだったはず。

個人的には、反省点がおおかった。場当たり的な損得だけで判断したくはないのだが、三日間を通してぎりぎり持ち堪えたという感じ(1勝1敗1分)。何事もそう簡単には運ばない。

参考記事:2023年4月「横浜出張記(仕立て屋のサーカス・横浜公演記)」

金沢出張記④

8月6日。早く起きられず、幾人かに薦められていた〈鈴木大拙館〉にはけっきょく行けなかった。まあ、仕方ないと切り替えてホテル周辺で雑用を済ませる。身支度を整えて、昨夜教えてもらった〈金沢アートグミ〉に向かう。人でにぎわう近江町市場の交差点、銀行の3階。階段で上がっていくとまずロビー、その奥にけっこう大きなギャラリーがある。

展示しているのは津田道子「so far,not far」と題された映像作品。道を走る津田さんの姿を撮った映像とインタビューの音声とで構成されていて、走りながら考えること、得た着想などが語られる。ただ、人が走って、声が聴こえる作品なのだけど、不思議と飽きない。鑑賞時間は15分程度ではあれ、得るものがあった(前日のサーカス公演で声をかけてくれた津田さんは筑波大学の卒業生。数年間アクアクでバイトしていたらしい)。

ホテルに戻ってシャワーと昼食、さっと着替えて会場に向かう。この日の開場は12時半。早めに行って、最終準備を整える。隣り合う夕書房・高松さん、昨夜お世話になった〈one one otta〉や初顔合わせの〈shintatemachi bake store〉の方々に挨拶。ここまで来ないと会えない人たち。こうしたやり取りを重ねていけたらいい。

約30分押して、開場。金沢公演の3日間を通してお客さんの期待の高さを感じる。本への反応もそれぞれで、おもしろい。わっと見て、いろいろ触って買わない人がいる。ぱっと見て気になったものをじっと見て、あとで買いに来る人もいる。巻末の一行に惹かれて『inch magazine』を2冊とも買ってくれた若者。古本と中古CDを組み合わせる女性。NOOLIO『SIDE.C Classics』を、買えてよかったと話すお父さん。ネットで買おうとしていた古本を見つけて声を上げた人もいた。

一部開演。スズキさんが大穂さんに巻きつける布の色合いがシブくて好みだ。楽器の音色、照明もそれに照応するように見えて、引き込まれる。大布の屋根が完成して、揺れるのに合わせて大穂さんが叫ぶ。「オーイ!」「オーイ!」と。腰に巻きつけた布をとおして二人の男がもんどりうつ。どたどたと床が鳴る。仕立て屋のサーカスの魅力はこういう場面でこそ発揮される。

ながめのMC、メンバー紹介を経て休憩。10分ほどのちに二部開演。序盤はブルースハープ独奏で突っ走る。シネマ・ダブ・モンクスの決め曲「tango」はわびしくも感情的。布による目隠し、照明の影での演出もドン・ピシャリ。大穂さんがカバキーニョに持ち替えて、耳馴染みのあるリフを奏でると、いないはずの人の姿が目に浮かぶような感覚に。大穂さんがガンジーさんのベースパートを弾いている。この辺りで一部からずっと、ずっと! この場にいない人の影を作ろうしていることに気がつく。昨夜の公演から兆しはあったのだ。

ラスト間近で紙吹雪が投げられて、はらはらと舞う。ばさばさと落ちる。散々観てきた場面が、なぜかこれまで以上に綺麗に感じた。あわい光を保ったまま、終幕。

2023/08/06

金沢出張記③


昼食後にすこし寝て、外に出る。ホテル近くのスーパーに寄り、せせらぎ通りを歩いていく。情緒のある道を歩いていくと、見つかるのが〈オヨヨ書林・せせらぎ通り店〉。引き戸を開けて中に入ると、本が山と積まれている。奥に進むとけっこう広く本棚があり、あちこちに本の山。音楽は静かなピアノ・ソロ。小林信彦の文庫がずらり。嵐山光三郎の読みたかった本もある。良心的な価格設定も嬉しい。迷わずに4冊購入。

そのまま歩いて、21世紀美術館に入る。この日の開場は15時半。本の配置を変えて、並べ直す。周囲のお店の方々、スタッフの面々と話すうちにお客さんも集まってくる。昨日より人が多いが、本への反応は、けっこう淡白。途中で疲れもあって眠くなる。時間をかけて本を見て、数冊買っていく人がいてありがたい。そうこうするうちに一部開演。

初日よりも締まったパフォーマンス。ぐっと音も整って、聴きやすい。光の数は多くなくとも的確。全体的なバランスがいい。大布を使った演出もばっちりハマる。渋い雰囲気の保ったまま、休憩に。店を紹介してくれた効果があってか、本を気にして手に取る人がちらほらいる。何人かと言葉を交わしたり、持ってきたものの紹介をするうちに、準備でできて二部がはじまる。

布に映る影、ゆらめく光、抽象的な音が溶けあって生まれる雰囲気は、仕立て屋のサーカスでしか体験し得ない。何十回(約百回か?)も観てきた自分でも、ハッとする瞬間がある。二日目の二部では影に動き方、写し方にあらためて目を見はった。これ以上の言葉が、今は出てこない。

片付けの後、大人数での中打ち上げ。さらにその後に出店仲間の〈One One Otta〉に場を変えて、路上立ち飲み。元気のいい若者たちが集まっていて楽しい。とてもいい店、愛のある場所。ヘトヘトになってホテルに戻って即就寝。金沢の夜は毎晩深い。