ビートとは単なる文学運動なのではない。それは、近代科学文明が突き進むデッドエンドの未来とは別の、もうひとつの未来を夢見た人間たちのヴィジョンであり、ビートからヒッピーへと引き継がれたオルタナティヴなライフ、そのすべてなのだと……。(久保田浩之)
5月2日、土曜日。能勢伊勢雄/聞き手・軸原ヨウスケ『能勢伊勢雄入門』を読んでから、ビートニク、ヒッピー、コミューン、サイケデリックといったカタカナ言葉の意味を再検証したくなった。ビートってのは50年代のアメリカで生まれたケルアック、ギンズバーグ、バロウズに代表されるアウトロー文学運動で、同時代よりも60年代以降のミュージシャン、クリエイターに大きな影響を与えた……ってな感じの把握じゃなく、ビートニクからヒッピー、サイケデリック・ムーヴメントの流れを動的に掴みたい。
ビートが、時代の最良の精神を持つ限られた天才たちだけのものだったとしたら、LSDによって誰もが天才の境地に達し、その精神を分かち合ったのが、60’sのサイケデリック・レヴォリューションだったのだと思う。(久保田浩之)
久保田浩之『オン・ザ・ロード、アゲイン』を読んでみようと思ったのは、そんな気持ちがあったからで、「21世紀のビートニックたちへ」なんて惹句に鼻白らむより、内容への興味がはるかにまさったからだ。雑誌取材を目的にした著者がアメリカ西海岸に渡ったのは1997〜1998年、インターネット黎明期。ビート〜ヒッピーの末裔たちを訪ねた旅の記録は、想像以上に豊かなものだった。
2013〜2014年に刊行された『スペクテイター』の「ホール・アース・カタログ」、2021年の「パソコンとヒッピー」の序章として読めば、より立体感が増す。なにしろ、久保田氏の一行は存命だったケン・キージーに会っているし、ウェイビー・グレイビーと多くの時間を過ごし、共に〈シェ・パニース〉を訪れてもいる。
と、勢いよく書き出したのはいいけど、まとめられる気がしないので、止めておく。とりあえず、今は植草甚一のスクラップ・ブック『カトマンズでLSDを一服』を読んでいる(「まず自分自身になる意志をもつことが根本的なヒップの条件だ」ってところにビビッときた!)。
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