2017/03/14

『Lateral Thinking feat. KILLER-BONG』

アートワーク:沖真秀

“もしクラブで、レコ屋でかかったら、誰もが「これなんすか?」と訊ねるであろう、エレクトロニック・フリー・コズミック・ジャズ。COMPUMAが90年代からずっと推していたサン・ラーの境地を見つめながら、彼はまた新しいところに向かっているようだ。”
-野田努

コンピューマ氏の最新MIX-CD『Lateral Thinking feat. KILLER-BONG』が入荷しました。
2つのパートからなるこの音源、前半は(というかその大部分は)幡ヶ谷「forest limit」での2016年夏のDJ音源をそのまま収録。後半はコンピューマ本人が演奏するアナログ・シンセの音に「BLACK SMORKER」レーベル主宰のKILLER-BONGが音を加えたもの。自分の店でこういう音源を売れるのって、嬉しいことです。

販売価格は1620円(税込)。KILLER-BONGは5月14日に近所のクラブ「OctBaSS」にやって来ます。

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COMPUMA「Lateral Thinking feat. KILLER-BONG」
MUSIC VIDEO
Directed by Kiyotaka Sumiyoshi

COMPUMAは、日本のアンダーグラウンド・ミュージック・シーンの王様のひとりである。DJであり、そして偉大なバイヤーでもある。90年代半ばの日本において、彼が仕入れた音楽(初期電子音楽、現代音楽、実験音楽、モンド、カルトなサントラそしてUSエレクトロなど)は、日本のポップ・シーンからストリートまで影響を与えてきたが、彼のセレクションはつねに、ジャンルの壁を切り崩し、そして音楽を更新するための志に基づかれていた。いまもそうだ。

この度、ブラックスモーカーからリリースされる彼にとっての最新ミックスCDからも、アンダーグラウンド・ミュージックの現在そして未来への連なりが見える。ディープ・ハウスの懐古ではなく、その現在進行形、いま生きているもの、それはすなわちいまも輝けるアンダーグラウンド・ミュージックを伝えているのだ。たった10人のために、しかしそれがやがては100人にも10000万にも膨らむであろう起点……もちろん未来がどうなるかなんてわからない。ボーカロイドが総理大臣になることはないだろうが、好むと好まざるとにかかわらず音楽のおおよそ大半は、デジタル・ワールドにある。クラブの数は増えたがそのほとんどが音楽のためではなくビジネスのため。アンダーグラウンド・ミュージックは、基本的には昔から愛で動いている。それはCOMPUMAのミックスの根底にあるもので、彼はいまもたった10人、いや、たった5人、いや、わずかの1人のためであろうが、音楽を繋ぐ者である。(野田努)


COMPUMA(コンピューマ)
ADS(アステロイド・デザート・ソングス)、スマーフ男組のメンバーを経て、 DJとしては国内外の数多くのアーティ ストDJ達との共演やサポートを経ながら、日本全国の個性溢れるさまざまな場所で日々フレッシュでユニークなジャンルを横断したイマジナリーな音楽世界を探求している。自身のプロジェクトSOMETHING ABOUTからMIXCDの新たな提案を試みたサウンドスケープなミックス『Something In The Air』シリーズ、悪魔の沼クルーとしての活動など意欲作も多数。一方で、長年にわたるレコードCDバイヤーとして培った経験から、音と音楽にまつわる様々なシーンで幅広く活動している。2015年9月、京都の老舗茶問屋、宇治香園創業150年記念として KIRIHITOの竹久圏をフィーチャーした初のソロ作「SOMETHING IN THE AIR -the soul of quiet light and shadow layer-」、11月にはリコンストラクトを手掛けた12インチEP「Compuma meets Haku」をリリースした。今年1月には映画「バンコクナイツ」のEM RECORDSトリビュート企画第2弾として、stilichimiya「バンコクナイツ(COMPUMA Remix)を収録した12インチ・アナログ盤が発売されたばかり。そして、間もなくBLACKSMOKERよりMIXCDの発売を予定している。


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