2014/07/15

ike:pocha


大学の同窓である、篠塚祐介の個展『ike:pocha』を見てきました。
会場は清澄白河TAP gallery。ミニマムな空間に奥行きのある写真が並んでいて、面白かったです。
会期は20日の日曜日まで。お時間のある方は是非お出かけください。

以下、公式情報から転載します。

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篠塚祐介写真展『ike:pocha』
会期 2014/7/8(火曜)-7/20(日曜)
開館時間 1:00pm - 7:00pm
閉館日 月曜日
たくさんのいけにえを捧げてきた。子どものすることなのでせいぜい虫か小魚だ。気が小さいから彼はトカゲやネズミみたいに血の赤い動物はこわくて殺せなかった。虫や小魚にはずいぶんひどいことをしてしまったけれど。
本人の認識としては宗教のようなものなのだ。自分で作り出したグロテスクな神なる何かに、残酷な手順で捧げていくと、心の奥底のドロドロとしたものがスッと消えてなくなった。
そんな野蛮な儀式が形を変えて、穏和な呪術を得たのがこの写真、と言うこともできる。供物となるのはこぶし大の石だ。漢字学者の白川静部首の口をサイと呼んで、祝詞を入れる器と解釈したけれど、ikeをその神に祈り霊を祀る呪具と置き換えてみる。
そうなるとikeは池に限らない。かつての儀式は呪的な撮影として蘇る。pochaとはつまり、言語化されない祝詞を捧げた残響のことだったのだ。

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