ちょっとした用があり、駅ビルに入っている新刊書店に足を運んだ。図書カードにはいくらかの残額がある。今日は何かしら買ってやる! なんなら複数冊でもいい、とにかく本が買いたい。そんな気分にまかせて棚をみていて、まず目に入ったのが細馬宏通『浅草十二階』。次に、澤野雅樹『ドゥルーズを「活用」する!』が目に入って「わ!」と声が出る。買えるようになったのか……近年べらぼうな古書価になってたし、これは嬉しい。音楽コーナーを覗いて目に入ったのが、横田勇司+野田努『UKインディ・ロック入門 ──ポスト・パンク、ギター・ポップ、スカとダブ編』。欲しい本ばっかりだ。
しばしの逡巡のち、『UKインディ・ロック入門』を選び、図書館に移って読みはじめる。冒頭の3篇「UKインディーズの時代」(野田努)、「地上より永遠へ 世界に届く音」(横田勇司)、「すべてはここから始まった───ラフ・トレード史」(野田努)にガーンと頭を打たれたようなショックを受ける。とくに下記の一節に。
(註:ラフ・トレードの創業者、ジェフ・)トラヴィスがショップに興味を持ったきっかけは、サンフランシスコの書店〈シティ・ライツ〉にある。ビート・ジェネレーションの聖地として知られるそこは、単なる「本を売る場所」を超えた、既成の商業主義とは一線を画す、オルタナティヴな文化や政治思想の発信地だったのである。(野田努)
そうだ、オレもこういう場所をつくりたくて、店をはじめたんだ。ぐっと引き込まれて胸が高鳴る。本を読んでて、時間を忘れたのはいつ以来だろう(実際、妻からのメールにまったく気が付かず、電話がかかってくるまで没入していた)。図書館にいたのは真っ昼間。われに返ると急に腹が減ってきた。
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