2022/02/18

京都 出張記⑤

2月17日。京都滞在、最終日。13時過ぎの新幹線まで時間はある。幾人かの知人、友人に薦められていた映画『偶然と想像』を観ることにする。会場は〈京都みなみ会館〉。ホテルで調べてざっくり手書きの地図は用意した。たぶん、スムースにたどり着ける。……が、その見込みが甘かった! なにせ生来の方向音痴。スマートフォンも持っていない。どの方向に行けばいいのか、まったくわかっていないのだ。

9時に出発してまず、ホテルからの方向を見誤る。途中で気がつき、交番で道をきいて修正する。とりあえず大通りを歩いていく。情緒のない道をたくさんの車がゆくなか、歩く。歩く。京都駅と記された路線バスのあとをついて行く。西本願寺が見えてきて、おどろく。立派だ。やがて、東寺、九条方面をさす標識を見つけて手ごたえを得る。きっと、時間までにたどり着ける。

ただ、東寺を通りすぎても、それらしき建物が見つからない。文字通りに右往左往する。汗がにじむ。道ゆく人に聞いて、方向を改めるも位置がつかめない。上映開始は10時10分。この時点で9時55分すぎ。目に入った交番にとびこみ、場所をきく。歩いて10分くらいと教えてもらう。ここで一瞬あきらめるも、いや、行けるのでは! と力を振り絞って歩きだす。

ようやく〈京都みなみ会館〉を見つけて、チケット売り場に着いたのは10時8分ころ。即チケットを購入して、ギリギリセーフ。予告編がはじまる前にどうにか座席に落ち着いた。

3本の短編からなる作品を終えて(感じるところの多い作品だった)、12時20分ころ。外に出ると、また雪が舞っている。近くにあったブックオフに立ち寄るも、深入りはせずに京都駅に向かう。するりと着いて一安心。食べ物などをちょこちょこと買って、ホームで生ビールをぐいっとのむ。あとは帰るだけ。ここで、急に力が抜けてくる。

空席の多い新幹線でダラーっとして寝る。東京駅で高速バスに乗り換えて、つくばに戻る。

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