2021/02/28

『真夜中のドア〜Stay With Me/Silly Love Songs』


ソフィア真奈里と井の頭レンジャーズ『真夜中のドア』が届きました。
DIVA IS BACK! というわけで、約3年ぶりのソフィア真奈里と井の頭レンジャーズのタッグで送りだす楽曲は、“シティポップの聖杯”と呼ばれる松原みき「真夜中のドア」のカバー。B面には何とポール・マッカートニーの「Silly Love Songs」のロックステディ・カバーを収録しています。ダウンロードコード付きの7インチ・シングル。

販売価格は1650円(税込)。曽我部恵一と井の頭レンジャーズ『Born Slippy』も入荷しています。

2/28 店日誌

2月28日、日曜日。先週につづきこの週末もよく晴れている。茨城県発令の緊急事態宣言が解除されたことも一因なのか、通りをゆく人、店に足を運んでくれる方も増えてきた。冬場をグッと堪えて、我慢を続けてきた人も多いのかもしれない。心なしか表情はやわらか。会話もはずむ。先のことの計画も急に増えた。それらを一つ一つ、たしかに実現出来ていけたらいいなあと思う。

今日は13時から19時まで開けています。明日月曜日は定休日。

2021/02/27

2/27 店日誌

2月27日、土曜日。朝、毎週楽しみにしているラジオ番組「ウィークエンド・サンシャイン」はザ・バンドの特集。この二週間ほど『カフーツ』や『プラネット・ウェイブス』といったバンド関連の音源をよく聴いていたので、とても嬉しい。ピーター・バラカンさんは音楽を自己演出の道具(どう? センスいいでしょ? てな感じの)にしないので好感を持っている。好きか嫌いか、でいいのだ。誰の機嫌をとるわけでもなし。

今日明日は13時開店。お暇があれば、お運びください。

2021/02/26

『絵本のなかへ帰る』

髙村志保『絵本のなかへ帰る』が届きました。
長野県茅野市の〈今井書店〉店主・髙村志保さんのエッセイ集。『おやすみなさいフランシス』から『とうだい』まで目次に並ぶ27冊の絵本それぞれのお話、幼少期の記憶、本屋の仕事に就くまでのこと。現在の店での日々、絵本をとりまく状況、旅のことなどが綴られています。読む人それぞれの記憶の扉をノックするような、ぬくみのある一冊。

販売価格は1650円(税込)。岬書店の既刊『都会なんて夢ばかり』も一冊だけ、残っています(その後、品切れ)。

2/26 店日誌

2月26日、金曜日。この「HAVE YOU SEEN HIM?」と記されたステッカーを持ってきたのは旧知のスケーター、M君。茨城県出身の画家・横山大観の肖像写真にこのフレーズを組み合わせた理由が面白い。もらったそばから笑ってしまった。彼に限らず、スケーター、ライター等々店にステッカーを持参してくれる人が増えてきたのはけっこう嬉しい。それぞれに工夫して作られたそれらはどれも、金銭を介しては手にできない。ある種の信頼、遊び心への理解があってこその交換なのだと思っている。

日々、色々な人物事と遭遇、交感できるのが、こういう店の面白さ。

「Photo Beachcombing:Found Photo Association」

篠塚祐介、ジョン・サイパルの2人によるファウンドフォト展
Snapshots from the collections of Yusuke Shinozuka and John Sypal

「Photo Beachcombing:Japanese Found Photo Association」
会期 2021年3月2日〜14日(月休)12:00-19:00
会場 Totem Pole Photo Gallery(東京都新宿区四谷4-22第二富士川ビル1F)

2021/02/25

『OctBaSS RECORDS CDs sampler』vol.2

『OctBaSS RECORDS CDs sampler』vol.2が届きました。
天久保一丁目〈OctBaSS RECORDS〉店主のエスプラ君が日々入荷するCDとジャンルレスに向かい合い、ひたすらに耳を傾けた中から選ばれた15曲で構成されたコンピレーション。昨年11月に製作された第一弾よりジャズ、ワールドミュージックの度合いが増して、ラウンジ向きの音源になっています。

販売価格は1000円(税込)。同作の第一弾エスプラくんの諸作品も在庫しています。

2/25 店日誌

私たちの体験で言うと、皆が同じことを言い始め、同じ方向にどっと流れる「本流」には、天動説の例えを持ち出さなくても、真実はないように思える。(『出版屋の考え休むににたり』所収「なぜかアフガニスタン 本流に真実がない」より)

2月25日、木曜日。文芸誌『アルテリ』十一号の「農民への深い共感 中村哲と火野葦平」を読み、書き手の福元満治さんが著した『出版屋(ほんや)の考え休むににたり』(石風社)を自室の棚から取り出した。数年前にも面白く読んだはずなのだけれど、今読むと、身体の芯に伝わってくるものがある。2009年当時のペシャワール会現地代表・中村医師の発言(「誰も行かないところにこそ、行く必要がある」)を補完する形で綴られる上記の一節は、いつの世にも当てはまってしまうことだと思う。

通販、蔵書の買取依頼などのお問い合わせはメールで受け付けています。お気軽にお問い合わせください。

2021/02/24

『もうがまんできない』

KODAMA AND THE DUB STATION BAND『もうがまんできない』を販売します。
かのJAGATARA、江戸アケミのカヴァーでありバンドリーダー・こだま和文がはじめてヴォーカルを担当したこの楽曲、すでに各種サブスクリプションでは聴取可能。巧みと言えずとも、身体の芯を震わせる声と言葉、練り込まれながらも自由に展開する伴奏ともども、近年触れることがなかった表現になっていると思います。現在の世相でこそ、リリースする意味のある曲。多くの方の耳に届けば嬉しいです。

発売日は3月31日(水)。発売日までご予約を受け付けていますので、お気軽にお問い合わせください。

2/24 店日誌


おれは本をとじる ちょうどテキストのそのページで
そしてつぎになにがおころうかとかまやしない
おれは行くところだ、行くところだ、行っちまう
“ゴーイング・ゴーイング・ゴーン” (対訳:片桐ユズル)

2月24日、水曜日。突然中古レコードを売り始めたリユース店。先々週に売り場を発見したときは手付き前の雰囲気だったが、数日前に訪れてみるとあれも、これもない。目をつけていたものはほとんど、ない。中古レコードは見つけたときに買わねばならぬ、と改めて確認した。(某ユニオン的)普通の価格で売られていた、ボブ・ディラン『プラネット・ウェイブス』を買えてよかった。ザ・バンドの面々の演奏がすばらしい。ディランの曲も良い。

今月はこのまま通常営業。お暇があればお運びください。

2021/02/23

2/23 店日誌

2月23日、火曜日。祝日。風つよし。予報によると、今夜からまたグンと冷え込むようなので、そのつもりで心がまえをしておく。年を重ねて(明日で38歳だぜ!)ようやく油断せず、春を待てるようになってきた。季節の移り変わりにともなう体調の変化にはできるだけ敏感でありたい。

今日も書籍、音源に入荷あり。品切れていた『些末事研究』五号が再入荷しています。

2021/02/22

2/22 家日誌

昨日。初夏めいた陽気につられてか、多くの人がご来店。開店直後には知り合いが同時にやって来て、賑やかな時間もあった。ことなる動機、用件で店に来る方々とそれぞれにやり取りをして、客足が落ち着いた18時前にドドっと疲れが出た。頭が重い。これは身体の合図だと受け取り、そのまますぐ閉店。家に帰って食事をとって、布団に入った。20時前に目が覚めると、少し身体が軽くなっていた。本を拾い読みつつ、22時過ぎに就寝。

刊行告知があって以来楽しみにしていた、高野慎三『神保町「ガロ編集室」界隈』(ちくま文庫)を読み、そのまま、つげ義春『つげ義春日記』(講談社文芸文庫)にうつる。なぜか今、つげ義春という漫画家への興味が高まる。この特異な作家につよく惹かれる人のいる理由が、少しずつ分かってきた気がする。

今朝。6時半で空は明るい。古書店で購入したての四方田犬彦『黄犬本』(扶桑社)から読みはじめる。思い返すと、先週はあっという間に日々が過ぎていった。春が近づいてきて、もぞもぞと動き出す人、事が増えてきたからだろうか。

2021/02/21

『アルテリ』十一号

文芸誌『アルテリ』十一号が届きました。
熊本の風土、橙書店という場所、集まる人、それに時代とが重なり合ってしか生まれ得ない文芸誌。今号も力強い内容です。坂口恭平による表紙画、佐々木幹郎の巻頭詩にはじまり1965年に記された石牟礼道子の日記、ペシャワール会の理事でもある福元満治による論考「農民への深い共感 中村哲と火野葦平」などを収録。

販売価格は1100円(税込)。三号(あと一冊!)からのバックナンバーもしっかり在庫しています。

2/21 店日誌

2月21日、日曜日。あたたかい。何を着ていいのか、戸惑うけれど出かける気分はかろやかだ。眺めてみると、道を行くひと、家族づれ、心なしか楽しそう。お散歩、お出かけついでに店ものぞいていってくださいナ。ドライブに合う音源、ゴロっとしながら読みたい本などありますヨ。

今日は19時まで開けています。明日、月曜は定休日。明後日火曜は通常営業。

2021/02/20

「何処より来たりて、何処へ行くや」

矢吹純個展「何処より来たりて、何処へ行くや」最終日と言いつつ、このタイミングで新作も追加されています。今日は20時まで、明日は13時から14時頃までご覧になれます。ご都合が合えば是非ご来店ください。

矢吹純個展「何処より来たりて、何処へ行くや」
会期 202012月26日(土)−2021年2月21日(日)14時頃まで
会場 PEOPLE BOOKSTORE (茨城県つくば市天久保3-21-3星谷ビル1-E)

2/20 店日誌


2月20日、土曜日。本日、矢吹純個展「何処より来たりて、何処へ行くや」の最終日。緊急事態宣言の発令などもあり終わらないままだった展示もついに満了。少々寂しい気分をおぼえるけれど、どこかスッキリする気持ちもあり。今日は矢吹純本人が16時頃から店にいる予定です。

本の買取依頼、大歓迎。お気軽お問い合わせください。

2021/02/19

2/19 店日誌

2月19日、金曜日。二日酔いのたびに感じる。横になるってのはすごいこと。人間の活力源そのものではないか、と。ちょうど数日前に読んだ本にも、こんな一節があった。「ひる寝にかぎらず、五分でも十分でもひまがあれば、からだを水平に横たえて、楽にして、ワシは休むことにしている、地球の重力になじむことはええことや、人間はもともとそうするようにでできているんだから……」(天野忠『木漏れ日拾い』所収「水平にして」より)。

今日も20時まで開けています。明日、明後日は通常通り13時開店予定。

Today’s YouTube #371


2021/02/18

2/18 店日誌

2月18日、木曜日。やってしまった。昼寝から目覚められず、寝坊。定時の15時を30分ほど過ぎたところで開店しました。日々、店には何かしらの動きがあるので、お暇があればお運びください。

通販等のお問い合わせはお気軽に。どうぞよろしく。

2021/02/17

2/17 店日誌

2月17日、水曜日。河野友花さんがつくる『respelatrol』5号をひらく。ある時から送られてくるようになったこの冊子、毎回メチャクチャ面白い。職場や保育園、散歩の道中など世界を観察する眼が生きている。河野さんの文章を追っている時間はとにかく楽しい。愉快になる。感性の鋭さに、緊張もする。そして、自分もせめて、嘘だけは書かないように気をつけようとおもう。

風が強くなってきました。今日も20時まで開けています。

2021/02/16

『水辺の人』

入り江に沿って松並木や石橋、小島が点在する風景は、バランスの取れた絵画のようだと幼少期から感じていました。生まれた土地を死ぬまで撮ると決めている私にとって、写真的な面白さが感じられる場所です。–松原時夫

松原時夫『水辺の人』が届きました。
1940年に和歌山県和歌山市和歌浦に生まれた写真家・松原時夫の作品集。万葉集にも詠まれたという歴史ある景勝地、和歌浦・田ノ浦・雑賀崎の1955年から1969年までの風景をおさめた写真たち。水面に浮かぶ船の構図に息をのみ、写された人びとの顔をながめて、積み重ねた時が表情にどう作用するのか考える。今、この時代とは異なる時間の流れる世界を堪能できる端正な本。

販売価格は11,000円(税込)。紀伊半島を拠点にする出版レーベル「道音舎」からの刊行。限定300部。

2/16 店日誌

2月16日、火曜日。風つよし。定休日明けで店に来てみると、黒猫からの手紙や請求書、注文していた本などが届いていた。それらの整理をしたら書籍、音源の入荷の荷物をさばく。とかやってると時間がすぐ経つ。そんな中ではじめて聴いた前野健太『ファックミー』、とても良いなあと思う。

当店、月曜日以外の平日は15時開店、20時閉店。土日は13時から開けています。

2021/02/15

2/15 家日誌

涙・もろきろ・まんちすと。目に入って考えた。前部の「涙、もろきろ」というのは未知の形容詞。そうだとしても、後部の「まんちすと」とは何だろう。「あなきすと」のようなものかと考えながら、そのすぐ後に「旧式なろまんちすと」という言葉を見つけて思わず笑った。時間にして約十秒。まんちすと、なる概念が生まれて、消えた。

たぶん……と私は思った。第十九等官 及川均というおっさんは、芯の弱い気どりやの、涙もろきろまんちすとではなかろうかと。しかしその旧式なろまんちすと及川均氏というおっさんには、この年をしていまだに人見しりというやくたいもない宿痾を背負う私ではあるが(…)。–「半井康次郎・及川均」(天野忠『我が感傷的アンソロジイ』より)

この、及川均という詩人の『焼酎詩集』を読んでみたい。荻原魚雷『閑な読書人』でその存在を知って以来、なんとなく探している。

2021/02/14

『Chant de Recrutment』&『Poussee Anglaise』

Antoine Loyer『Chant de Recrutment』『Poussee Anglaise』が届きました。
リリースされたばかりの新作Sauce chien et la guitare au poireau (LP)と併せて入荷したのはアントワーヌ・ロワイエの過去作、2タイトル(共にCDリリースのみ)。ワールドミュージックのような質感があり、美しく素朴なシンガー・ソングライターの要素もある、特異な音楽家の諸作品。お気軽にお試しください。

販売価格は2091円(税込)。各少数の入荷です。

2/14 店日誌


2月14日、日曜日。昨夜遅くの地震には驚いた。一夜明けて、本棚等々は大丈夫だろうか…と心配しながら店に来てみると、いつもとほとんど変わらない。数枚のCDが落ちているのとレジ脇積んであった冊子の山が崩れただけ。不安定な陳列の箇所も意外なほど、動いていない。どうにも不思議なのだけど、何事もない店内に安心した。

今日もまた、あたたかい。お散歩がてら、お買い物ついでにでも、ご来店ください。

2021/02/13

『水辺の人』を販売します。



松原時夫『水辺の人』を当店でも販売します。
紀伊半島を拠点にする出版レーベル「道音舎」刊行の写真集。和歌山県出身の写真家・松原時夫が和歌浦、田ノ浦、雑賀崎の人物(1955〜1969年)を捉えた作品で構成したもの。300部限定。

販売価格は11000円(税込)。当店には16日(火)に入荷する予定です。

『Cats & Dogs(feat.カネコアヤノ)』–完売しました!–

KID FRESINO『Cats & Dogs(feat.カネコアヤノ)』が届きました。
先月リリースされた『20,Stop it.』からのシングルカットとなる「Cats & Dogs」の10インチ・アナログ盤。楽器演奏の生音で構成されたトラックにラップ、ヴォーカルが乗るA面、同曲のインストゥルメンタルを収録したB面。ジャケット、サイズともに何となく愛らしさを感じさせます。

販売価格は2200円(税込)。店頭販売分は取置き・通販は不可。お一人(一組)、一枚まで。ご了承ください。

2/13 店日誌

一人ひとりが好きなところを見つけて、自らの記憶と混ぜ合わせてシャッフルし、自分の物語を見つける。そんな舞台をつくろうとしているのだと思います。–曽我大穂

2月13日、土曜日。昨年から販売している新刊書籍『したてやのサーカス』(夕書房)をとりまく熱がじわじわ高まっているような気がする。突然ドン! と機械的に跳ね上がるのではなくストーブの上の薬缶のような熱され方。当店でも少しずつ、気にする人が増えている。入り口がたくさん設けられた本なので、気軽に手にしてみてほしい。

また、春めいた空気の週末。のんびり20時まで営業しています。

2021/02/12

Today’s YouTube #370

http://people-maga-zine.blogspot.com/2021/01/begayerlp.html

2/12 店日誌

2月12日、金曜日。昨日は祝日、されど店は静か。いつも通りの平日、木曜日という感じで、19時以降は暇に任せて油断していた。本を読み散らしたり放屁するなど余裕をかましていたときに、日頃お世話になっている方が来てくれた。これには焦った。正直に事態を説明し、二人でパタパタ空気を循環、換気をした後で色々と話した。ちょいと自分が話しすぎた気も、する。

さあ、今日はどんな日になるだろう。こればっかりは開けてみなけりゃ分からない。

2021/02/11

2/11 店日誌

2月11日、木曜日。年中ビールを飲んでいる。そのような話をあちこちで吹聴しているからか、ビールを手土産に来店してくれる方もいる。誠にありがたいことなのだけれど、当方メーカー、銘柄には好みがある。メーカーではサッポロかキリン。銘柄はサッポロ黒ラベルで間違いなし。なのだが、最近、新・キリン・ラガーの美味さを知った(いつから新がついているのかは分からない)。このビールは黒ラベルとクラシックラガーの良いところを取ったようでスルリと飲めて、コクもある。

今日も通常営業。お暇があれば、ご来店ください。

2021/02/10

2/10 店日誌

2月10日、水曜日。富士正晴いわく、明治人間が昭和の初期に書いた手紙、それらの文章から流れ出て来る時間は、現代の時間よりゆるやかで、澄んでいる。「まだそこには人間が足で歩いて行くことによる時間があった」。対して、この文章が書かれた1970年、大阪万博に沸く日本社会には「人間の歩くということの自由がここにはない」。もう50年も前から、現代につながる高速度化は始まっていた。だから思う。自分たちは、もっと歩かねば。もう少し速度をゆるめて、ゆっくり考えよう。

つい最近読んだ、山田稔『富士さんとわたし–手紙を読む』(編集工房ノア)には手紙でのやり取り、文通でしか生まれない時間が封入されていた(上記の引用も同書から)。いくつか図版として掲載されている富士正晴さんの字、絵の魅力的なことと言ったら! いつか実物を見てみたい。

2021/02/09

『道順(どうじゅん)』

経済の外にも技術はたくさん生きている。私が関心を持っているのはこの生活技術の方だ。個人に眠るキラキラした技法。その使い方と延長に出来上がった道具は決して消費の対象になることはない。(略)生きている技術に出会うたび、謙虚に憧れ、尊敬する。−「技術は道具である」

川崎智子『整体覚書 道順』が届きました。
独りで整体を学ぶための手引書であり、独学の技術を分解し、一つ一つ読み手に伝えるガイドブック。薄い冊子ではありますが、「関係性」「独り分の運動」「方向を感じる」等のフレーズによる索引も付いていて、道具として編まれたことを感じさせます。手元に置いて、繰り返し手にしてみてほしい。

販売価格は985円(税込)。同著者(編集と観察は鶴崎いづみ)による『整体対話読本 ある』も在庫しています。

2/9 店日誌

遠くの方で起こっていること。その声を聴くために耳を澄ます。確かなことは、信じようとするかしないかの判断で、自分なりにきちっとイメージすること。曖昧な知識のまま、友人、知人の言葉だけに耳を傾けていると、寄り集まった安心感だけで、大きな綻びなどは見つけることはできない。

2月9日、火曜日。朝、昨年末に入荷した、永井宏『愉快のしるし』(信陽堂)をパラパラとめくる。散りばめられた言葉を気の向くままに拾っていく。読んでは飛ばし、を繰り返しているとオヤと気になる言葉を見つけられることがある。フムフムと思わせる箇所を見つけてメモをしたりすることもある。とにかく気軽に手に取れるのが嬉しい本である。ただ、帯にある「友人のような言葉」というのは、どうなのだろう。こんなにも軽やかに、本質を突いてくる友人はそうそういないのではないか。

2月の二週目。11日、木曜日は祝日のようですが、当店は通常営業です。

2021/02/08

2/8家日誌

最寄りのリユース店まで自転車を走らせ、レコードを買いに行く。先週から目をつけていたROBERT JOHNSON『KING OF THE DELATA BLUES』の180gram重量盤。シールドである。安くはないが高くもない。近所で買うには良い値段。帰ってきて、針を落として居間でごろりと横になる。

ロバート・ジョンソンのブルースには色気があると思う。

2021/02/07

2/7 店日誌

2月7日、日曜日。昨日は開店早々に旧友が訪ねてきたり、遠方からのご来訪があったりと終日賑やかな店内だった。日中は温度が上がり、春めいた気候だったので出入り口を開けたまま常時換気の環境もつくれた。風通しのよい雰囲気で、きもち良く営業できたと思う。

今日もまた、いい天気。お暇があれば、お運びください。

Today’s YouTube #369

http://whosellout.jugem.jp/?eid=38

2021/02/06

『調子悪くてあたりまえ 近田春夫自伝』


非アカデミックなものがアカデミックなものに勝つというその瞬間こそ、「ロックンロール」の醍醐味である。俺は昔からそう定義してきた。パンクやヒップホップに形を変えながら、その精神はずっと受け継がれていったと思うんだ –「夢のしずく」

下井草秀・構成『調子悪くてあたりまえ 近田春夫自伝』が届きました。
日本のロック草創期、パンクやヒップホップの勃興に立ち会った日本の音楽界/カルチャーシーンの重要人物、近田春夫による自伝。1951年2月25日の出生から現代のコロナ禍の社会まで、およそ40時間超! 語りおろした話はメチャクチャ刺激的。創作のヒントも得られると思います。

販売価格は3080円(税込)。これは、おすすめです。是非読んでみてほしい。

2/6 店日誌

2月6日、土曜日。今日はボブ・マーリーの誕生日。同時にわが敬愛のギタリスト、小池龍平が生まれた日である。龍平さんに出会ったのは10年以上前のこと。お互いに若かった。そこから、つかず離れずのちょうど良い距離を保ちながら、今もお付き合いをさせてもらっている。最近は楽器の開発にも着手していると聞く。何かしらの場でまたご一緒できたらいいなあと思う。

今日は20時まで開けています。通販などのお問い合わせはお気軽に。

2021/02/05

『おつかれサマー』


SPRA『おつかれサマー』が届きました。
2019年発表の『Song of the N.E.A.R』に収録されていたレイドバック・ソングを収録した7インチシングル。今はまだ冬、ようやく春の気配を感じはじめた頃合いですが天気の良い午後、のんびりと耳を傾けてみてほしいです。

販売価格は1650円(税込)。B面には同曲のインストを収録しています。

2/5 店日誌

2月5日、金曜日。おととい、久しぶり(4、5年ぶり?)に知人のお店に足を運んで昼食をたべた。その後、店を開けるとずいぶん前から知り合いの先輩が店にきた。いろんなことがあったし、自分も沢山の失敗をした。でも、今だからしっかり話せる人がいる。時間が全てを解決するとは思わないけど、放り投げずにいて良かったと感じることが増えてきたのは少し大人になったからなのだろうか。

ちなみに当店、ペイペイとは無関係でございます。

2021/02/04

2/4 店日誌

2月4日、木曜日。昨夜、閉店間際に〈古着屋may〉の店主・細矢さんが来て「明日、春一番が吹くらしい」と教えてくれた。たしかに、この数日、日中は暖かい。花粉に関する話題もチラホラ聞こえてくる。寒い寒い、と話すうちに季節はどんどん変わっていく。春が近づくにつれ、もう少し動きやすく、人が集まりやすい状況になるのだろうか。

今日も書籍、音源ともに新入荷あり。お暇があればお運びください。

Today’s YouTube #368

http://p-vine.jp/news/20210203-180000

2021/02/03

『もうひとつの今日』

いまひとつな今日も 

振り返ればもうひとつ あるいは 諦めきれない悪あがき 

みのわようすけ『もうひとつの今日』が届きました。
日記形式の短編小説シリーズから2013年刊行作を増刷。さらに、あらたに発見された原稿を追加で収録した増補新装版です。「明日に影響を与える 示唆に富んだ 理不尽な構成」という惹句通りの不思議な構成、読み進めるうち現在地を見失ってしまう気がします。

販売価格は520円(税込)。『今日というより凶な今日』、『ピンクのあまぐも』も在庫しています。

2/3 店日誌


2月3日、水曜日。今年の節分は昨日だったのか。何人かとその話になったけれど、確かなことはわからない。もう、しばらく顔を見ていないけれど、旧友のゴッチャンの誕生日は今日である。誰であれ、長いこと会っていない友人、知人、かつての先輩後輩。みんな元気にやっていてくれたらいいなあ、と思う。SNSなんかで中途半端にやり取り(探り合い?)をするのは、自分の気質には合わない。

今日も通常営業。通販等のお問い合わせもお気軽に。

2021/02/02

『帰郷の日』


ミンモア『帰郷の日』が届きました。
2016年、ギターの今野嵩朗を中心に結成されたソフトサイケ〜フォークロックバンド(公式情報より)、ミンモアのファースト・アルバム。移ろう季節。あのとき、吹いた風。乾いた空気。瞬く間に消えてゆくものを音楽に置き換えたような、ささやかな表現。されど、音の響きは2021年に鳴るべき、現代的なもの。地に足のついた楽曲、7つを収録しています。

販売価格は2750円(税込)。ヴェルヴェット・アンダーグラウンドのカバーを含む3曲入りの特典音源付き(CD-R)。

***


【Minmoa(ミンモア)】 2016年、ギターの今野嵩朗を中心に結成されたソフトサイケ〜フォークロックバンド。ヴォーカル、ギター、ベース、ドラム、シンセサイザー、フルート、キーボードといった多様な編成で都内を中心に精力的なライヴ活動を行い2018年にはゑでぃまぁこんの元山ツトムがマスタリングを手掛けた1st EP『Minmoa』を発表、60年代ソフト〜フォークロックを多彩なアンサンブルで現代的なサウンドへと昇華したスタイルで東京インディー・シーンにおいて唯一無二な存在感を示す。2021年2月に待望の1stフルアルバム『帰郷の日』を発売。 今野嵩朗(Guitar) / 沙恵子(Vocal, Synthesizer) / 古見千桜子(Drum,Chorus)

『季刊 黒猫』冬号(2021)

『季刊 黒猫』冬号が届きました。
昨年発売された夏・秋号に続く冬号。今号からボギー、大谷氏の原稿が加わり、記事数は32個になりました。それぞれが独立した紙片(ときに冊子)のまま一つの袋に収まった、雑味そのもののような形態。広告の束と見紛う雑誌メディアが増えた昨今にあって、稀有な存在だと言えるでしょう。

販売価格は1100円(税込)。バックナンバー夏号秋号、一冊ずつ在庫しています。

2/2 店日誌

今、疑うと言いましたが、別の言葉で言うと、批評することです。町を歩いてショーウインドーの飾りつけを見て、私だったらこうするだろうと思うと同時に、その飾りつけのいいところ、おかしなところを、見つける習慣をつけて下さい。-串田孫一「やさしい芸術論」

2月2日、火曜日。先週末、古書店で購入した串田孫一『枯葉の踊り』(雪華社)の序盤、数箇所でうなってしまった。平易な語り口で本質を突く、書き手の姿勢に感服しながら味読している。上記のテキストを含む節はこう、締められる。「しかし、一番厳しく批評しなければならない対象は何か知っていますか。それはあなた自身です。あなた自身のなさる一切の事柄、これに厳しい目を向けて、あなたの芸術を育ててください」。

今日から2月。いつも通り、のんびり開けています。

2021/02/01

2/1 家日誌

夕方、ホームセンターで灯油の買う量を間違える。すぐに気がつき燃料係のオジサンに話すも、返金は不可と言われてしまった。タンクに入るだけいれるしかない。容量ギリギリまで粘ってみたけど、金額を満たすわけがない。誤差は200円程度。小さなことでも、すぐに整理できない自分を知る。

入荷したての音源に関する誤表記を指摘してもらう。よく吟味せず、慌てて動かそうとするから、こういうことが起きる。気をつけねば。