2023/05/29

5/29 雑記

起きたら雨。ちょっと寝て、また起きても雨。今日はずっとこんな感じだろう。ちょうど良く『en–taxi』のバックナンバーが手元にある。2010年の夏に出ていた30号。特集「ほんとうの1984年/わたしの「1984」」を読み出して、すぐに引き込まれる(10年以上経って、やっとこの雑誌の感覚に追いついた)。

大嶽。いいねえ、アイツ。あんな良いやつとは思わなかった。涙流して、「オレは博打が好きなんですよ」ってね。(木滑)

特集の枕は坪内祐三の「文学シーン 一九八四」。その後に続く「時代の表層雪崩に反応する、僕は転がる石なんです」と題された、木滑良久へのインタビューが痛快! 言葉が弾んでる。がらっぱちな雰囲気。対話者(坪内)との呼吸もばっちりだ。

面白い雑誌がなくなったから、自分でつくるしかない。(坪内) / 絶対、そうです。雑誌の一冊一冊に、人格を作らないとダメだよ。どこかで見たようなものを並べてるんじゃ、雑誌じゃない。(木滑)

雑誌のような店にしよう! かつてそう話していたのを思い出させてくれたのは、友人の中村友貴。あいつは〈食堂湯湯〉で自分なりの編集作業を形にしている。俺はどうだろうか。たぶん、遊びは減っている。上手く、渋く見せる技術がないのなら、しっかり振り抜かなきゃダメだろう。

ああ、どうにかせねば! 色々とクセがついてきて、窮屈なのだ。

2023/05/28

『別冊・季刊 黒猫』(postcards)

『別冊・季刊 黒猫』(postcards)が届きました。
長野県伊那市〈黒猫〉が年4回、季節ごとに発行してきた雑誌の特別号。雑多なサイズの紙片で構成された誌面(?)を一新! ポストカード大の紙が数十枚入った仕様となりました。意味の有無、価値の高低から遠くはなれた純粋雑誌! これは実験的と言えるでしょう。参加者はこれまでのレギュラー陣+アルファ。

販売価格は1100円(税込)。季刊黒猫はこの号で一旦終了とのこと。

5/28 店日誌

5月28日、日曜日。午前中、家から店までゆっくり歩く。筑波大学内の緑がきもちいい。あちこちから運動部の声が聞こえてくる。テニス、アメフト、サッカー、陸上。いろんな種目の練習風景を目にできて楽しい。家と店のあいだの道のりはのどか。考えごとをしながら歩くのにちょうどいい。

開店前に近所の〈千年一日珈琲焙煎所〉と〈古着屋may〉に顔を出して大坪さん、店番の岡野さんと話して気持ちが軽くなる。すぐ近くにこの店たちがあって助かっている。

今日も書籍に入荷あり! お暇があればお出かけください。

2023/05/27

『もう一度猫と暮らしたい』


見汐麻衣『もう一度猫と暮らしたい』が届きました。
歌手/シンガーソングライター、見汐麻衣の初著作。4ページほどの短文を中心に、35篇のエッセイを収録。喫茶店で相席になった人、家にきた営業マン、台所のボウルにはいったアサリ、中学3年のときの担任……などなど、他者との会話をえがいた箇所が多く、本から声が聞こえてくるような気がします。すいすい読める軽やさが好印象。

販売価格は2000円(税込)。予定のない休日にちょっとずつ読むのに、ちょうどいい本。

5/27 店日誌

5月27日、土曜日。昨日、開店とほぼ同時に来たのはソニックさん。しっかり店を見て、本とCDを選んでいった。流しの自転車整備人・ヨシオも来て、グリップを新調してくれた。隣で展示開催中の遠藤くんが顔を出す。その後すぐ来た、昨年つくばに越してきた方は元書店員。届きたての『AWOL ZINE』をすぐ手にして、他の本と一緒に買っていく。その後も間はあけど、人は途切れず。それぞれに本を選んで購入していった。

つい最近、近所に移ってきたらしい若者が見せてくれたのは手製のZINE。値段設定に共感して、そのまま買い取る。同じタイミングで店に来たエスプラくんと音源の交換などをして、話が盛り上がっていた。

今日明日は13時開店! お暇があればご来店あれ!

2023/05/26

『AWOL ZINE』

ドロップアウト思想がある意味肯定的に使われてきたように、世の中に流されることなく社会との距離感を自分で取り戻すことは、現代社会において重要なことなのではないだろうか。このZINEではそういった働き方をする注目すべき人々に話を聞き、それを紙に書き記す。

『AWOL ZINE(エイウォル・ジン)』が届きました。
代田橋の書店〈バックパックブックス〉、雑誌『inch magazine』が共同制作した小冊子、第一号のイシューは「隣」。代田橋駅前に店を並べる〈バックパックブックス〉と〈OMIYAGE〉の店主、宮里祐人とロボ宙の対談はこんな話を聞きたかった〜! って感じのおしゃべりで、読んでいて楽しい。笑えて、勇気づけられる箇所もあるいい話。

逆サイドは『inch magazine』と『DAWN』、両雑誌の編集人である菅原祐樹と二宮慶介の対談で、ビシッとしまった文化論に。社会の動向に向き合い、他者を弄せずに雑誌をつくるお二人の根幹に触れられる好内容。何度も頷きながら読みました。

販売価格は700円(税込)。オンライン・ストア〈平凡〉でも購入可能。

5/26 店日誌

5月26日、金曜日。若い人がふらっと入ってくることが増えた。ひとりで来て、店内をぐるっと回ってそのまま出ていく。外の均一価格の本をじっくり見てから店内へ、雑誌にはじまりZINEなども吟味したのち数冊買っていく。色々なパターンがあるが、ひとりなら、嫌な気持ちは芽生えない(買ってくれるのは、ただもう素直にありがたい)。

困るのは3人以上で来る人たち。集団内で話しながら、店内を移動する。ひとしきりヒソヒソ、ガサゴソしたのち、誰かの合図で同時に出ていく。あーあ、つまらねえ。店に入ってくるだけありがたいと思いたいが、どうも上手くいかない。

自店で購入に至らずとも、直に手にできる機会をつくっておけば、別の場所ではちがう反応をするかもしれない。レコードやカセットなんかははじめて目にするのかも。善人ぶるのではなく、そんな可能性を導入することで見え方は変わる。少し、頑張ってみよう。

今日もまた新刊に入荷予定あり。入荷次第、紹介していきます。