2026/10/22

10/22 店日誌


10月22日、木曜日。魅惑のオンライン・ショップ〈パライソ・レコード〉で買った、TAJ MAHAL『GIANT STEP/DE OLE FOLKS AT HOME』がとてもいい。針をおろして、一音目が鳴った瞬間に居間に馴染んだというか、これ前から持っていたんだっけ? と錯覚してしまうほどに自然に響いた。バンド編成の「GIANT STEP」と弾き語り「DE OLE FOLKS AT HOME」という2部構成ではあれ、トーンに大きなズレはない。前者にグルーヴはあれど大袈裟じゃなく、柔らかな耳ざわり。後者にはジョセフ・スペンスみたいなリラクシンムードがあって、聴いていて安らぐ。

1枚目をジェシ・エド・デイヴィス、ゲイリー・ギルモア、チャック・ブラックウェルという、あのローリング・ストーンズ伝説のお蔵入り映画「ロックンロール・サーカス」出演時の編成で録音したバンドサウンド、2枚目にバンジョーやナショナル製スチールギターなどによるソロ弾き語りを収録。

レビューを読み直して、驚く。このメンバーで、ロックンロール・サーカスに出演していたのか。CDショップでバイトしていた頃に観て、ぶっ飛んだ。ジェスロ・タル、ザ・フー、ダーティ・マック、どれもカッコいいんだもの。タジの印象があまり残ってないのは、まわりがあまりに強烈だったからか(Gジャン姿のジョン・レノンがクールなんだよねえ)。

やっぱり、パライソで買うレコードは特別。厚めの外袋に内袋2種が分かれて入ってる。こうやって届くのが妙に嬉しいのは自分だけじゃないと思う。

さあ、今日もやりますか。音源、新刊に新着入荷がありますよ〜。

2026/10/21

10/21 店日誌


本当に面白いものやら笑えることっていうのは、ドブや道端に落ちてるもんであり、街の面白さとはその街を形成している人々の息遣い。(チャーリー宮毛)

10月21日、水曜日。先週の土曜日に納品された『EL CINNAMONS』vol.5のページをめくっていて、思わずニヤつく。こんな塩梅の雑誌が読みたかった。有り体のイケてる店、人を紹介するんじゃなくて、個人の興味が誌面に反映されている。SNSで話題の……みたいな意識は皆無だし、金銭的に余裕のある人だけが行ける場所、会える人は出てこない。直感を信じて、行動を起こす───角を曲がるか、扉を開けるか───ことで掴んだ実感、経験が書かれているのが嬉しいのだ。好奇心と感性が織り込まれた120ページに拍手を送りたい。

あと一年もすれば、私もすこしはジャズを語ることができるようになるだろうが、とにかく、そんなふうにジャズを聴いているうちに、時代というものに対する考え方が変わってきたのだ。要するに、よくも悪くも時代は変る。(洲之内徹)*

洲之内徹『さらば気まぐれ美術館』を読んでいると、あちこち付箋だらけになってしまう。とにかく面白い! って書けばそれまでだけど、この味、読み手を引きつける力は何なのだろうか。魔力のような強度がある。書きながら迷い、迷いながら筆を進める洲之内話法の虜になっている。今日もぐいぐい読んでいく。

*「モダン・ジャズと犬」(須之内徹『さらば気まぐれ美術館』p.114)

*
南浦和、古賀、益子、北茨城とつづいた遠征出店がようやく終わった! 季節は夏から秋になり、雨があり晴天もあった。失敗あってこその手応えもあり、予期のできない出会いにも恵まれた。店に閉じこもって屈託していくより、疲労の度合いも軽かった気がする。声をかけてくれたみなさん、手伝ってくれた友人たちに感謝、感謝! どうもありがとう。

では、久しぶりに開店〜! オンライン・ストア〈平凡〉もどうぞよろしく。

2026/10/20

10/20 雑記


ところで、そういえば、正平さんの絵もやっぱり、私が見れば「幸福の絵」なのだ。だから、正平さんの絵もついでに一枚並べておこう。どこかの海水浴場らしいが人間はいない。しかし、誰もいない幸福というものもあるだろう。(須之内徹)*

須之内徹『さらば気まぐれ美術館』を読んでいて、思い出す。おととい、きのうで訪れた北茨城市磯原町の海岸には誰もいなくて気持ちが良かった。犬を散歩する人がいない。遠い海に浮かぶ船もみえない。テトラポット以外の人為的なものといえば、ちょろっとしたゴミくらい。打ち寄せて崩れる小波、泡、濡れる砂以外に目に入るものがない。あんなにも居やすい海ははじめてだった。

寂しい、暗い、そんな感じはまったく得られず、ただひたすら平らな水平線。延々つづく波間。その景色を目に入れてるだけで心中がすっきり整理された気がした。

*「幸福を描いた絵」(須之内徹『さらば気まぐれ美術館』より)

2026/10/19

10/19・20 連休

今日、明日は連休です。

2026/10/18

10/18 北茨城出張

本日は北茨城「Books and Craft Beer Park」に出店です。店舗は終日休業。

2026/10/17

10/17 店日誌

この要領ということが問題なんだけど、(…)信頼していた大学出の中に、上官の前だけでペコペコする、それこそ要領ばかりの人間がいたり、そんな人間を、ちっともイヤラシイと思わない人間もいたり、言動緩慢な薄のろの如き百姓出身の兵隊が、朴訥な風ボウの中に、きらめくような美しい心と勇気の持ち主であることを発見して、生きていくのが嬉しくなったり、そんな戦友をバカにする人間もいたり、ともかく精神上における人間関係が、複雑な様相を呈してくるのだ。(殿山泰司)*

10月17日、土曜日。ちょっと前に、阿佐ヶ谷〈コンコ堂〉で買った『しゃべくり105日』をきっかけに殿山泰司を求める熱が再燃している。『彷書月刊』2002年6月号(特集:殿山のタイちゃん)、『JAMJAM日記』と読みつなぎ、きのうは『三文役者あなあきい伝 part Ⅰ』を読みきった。特殊な出自、戦争体験、役者としての経験、オトコとオンナの色々……を経て得た殿山独自の反権威思想は見事。人真似じゃなく、イズムにも寄りかからず、自前の言葉で練り上げられた哲学は「あなあきい」と呼ぶのがふさわしい。

いま読んでいるのは、『三文役者のニッポン日記』。1967年に三一書房から刊行された初版である、と書きかけて、奥付けをみてびっくり! 今日は殿山泰司の誕生日じゃないか! そのまま引用する────「大正4(1915)年10月17日、東京都銀座のおでん屋「お多幸」の長男として生まれる」。

*殿山泰司『三文役者あなあきい伝 part Ⅰ』p.174

*
こんなにも強力なデビューシングルがあっただろうか! 笹沼位吉と外池満広からなるレゲエ/ダブ・バンド、浪蟬坊『TELL YOU LOVER feat.Sticko』が入荷。さらにもう1枚注目してほしいのは、lakeside『slow anthology』(こちらに関してはインスタグラムに詳しく書きました)。

今日は催事準備のため、11時〜18時の短縮営業。明日から火曜まで店は休みです。

2026/10/16

10/16 店日誌


10月16日、金曜日。空気が冷たくなると、オクノ修の歌が聞きたくなる。久しぶりで『オクノ修70歳、拾得ライブ』に針をおろすと、湯船につかったように、じわっと温度が伝わってくる。北風、3マイル、サヨナラ ハッピネス、くれてゆく街角で、さよならをした夜、第5氷河期、追放の歌。A面はシブい選曲。川の流れに沿って、電車が出てゆく、唄う人、日々の泡が続けて歌われるB面には、無言で耳を傾けるのみ。最後の曲、木漏れ日は短い分だけ、言葉がよく聞こえる。

この中に、人生がある。聴いているひとの、すべての。そんな思いにさせるレコードに出会えるだけで、しあわせだと思う。(豊田道倫)

豊田道倫のライナーノーツもやはり素晴らしい。こんな風に聴いて、書く人がいるなら、まだまだ捨てたもんじゃない。しばらく仕入れていなかったけど、久々に注文してみようかな。LPがないならCDでもいい。まだまだ届けるべき人はいるはずだ。

歌う人、書く人がいて、つくる人もいる。各人が工夫を重ねて、練られ、物として生まれたものが人の手に届く。当たり前のようで特別なこと。簡単そうで難しい。自分でも小さな本をつくってみて、しみじみと感じている。

*
山名昇『寝ぼけ眼のアルファルファ』、安田謙一『好きで好きで大好きで』がそろって再入荷しました。音源では、CINEMA dub MONKS『TRES』と『永遠と一日(new edit)』が新入荷。すべて、オンライン・ストア〈平凡〉で購入できます。

では、今日も開店。今週末18日(日)は北茨城に出店、19日(月)・20日(火)は連休です。

2026/10/15

10/15 店日誌

私は殿山泰司の根っこにあるのは、このインディペンデントの精神だと思っている。(…)それは一言で言えば、自分の頭で考えるって事だ。当たり前じゃないかって言われそうだけど、その当たり前のことをするのはそうそう楽じゃない。大抵は権威によっかかったり、自分の所属している国家や社会によっかかりながら、自分を支えてたりするものだ。(大友良英)

10月15日、木曜日。月〜水の連休中は、焼物工房、美術館、そば屋、居酒屋、パン屋、カフェバーを渡り歩いた。規模はそれぞれであっても、みんな、自分の頭で考えながら営業や活動を続けてる。よくもまあこんな場所で……って店もある。テレビがつけっぱなしでも良いこともある。音楽と場所が溶けあっていてウットリしたときもあった。

東京は個人店がたくさんあって面白い。つくばでは触れがたい趣や発想にぶつかって、スゲエ……と感心したり、自分にもまだまだやれることがあるのかなーと思ったり。刺激の多い3日間だった(毎日、ヘトヘトになるまで歩き回った)。

*

電車、喫茶店、宿のベッドで読みつないだのは、殿山泰司『JAMJAM日記』。今回もまた、大友良英の文庫版解説「INDEPENDENT」にウーン! と唸ってしまった。「殿山泰司はあらゆる権威というモノから独立するために、あの文体を選んだとすら私は思っている」という指摘はメチャ鋭い。

今日13時から営業再開。数日開けて、週末18日(日)は北茨城で出店します。

2026/10/14

10/14 東京滞在記③


10月14日。変えてもらった部屋が快適で、すっきり目覚める。7時過ぎに江戸川沿いを歩いてみると、最高に気持ちいい。ぐんぐん進んで、海っぽい匂いがしてきたなーってところまでくると目の前は葛西臨海公園。遠くの海ではたくさんの鳥が舞っている。葛西臨海公園駅を越えて、歩行者道を選んだところで雨がポツリ。幸いにも本降りにはならないまま歩き続けて、ホテル着が8時半過ぎ。なんでこんなに遠くまで……すでにヘトヘトだ。部屋で休憩したのち10時直前にチェックアウト。

大衆食堂〈関甚〉でいつものドライカレーに目玉焼きを食べると、疲れがピークに。眠くて歩くのもままならない。もう帰ろうかな〜と思うも、ぐっとくらえて地下鉄乗車、空いてる車内でぐっすり眠る。大手町周辺をさまよい、またしても帰りたくなるも、土俵際ギリギリに足を残して、再度地下鉄に乗車(24時間フリー切符があった)、代々木上原で小田急に乗り換えて、梅ヶ丘で下車。東京に来たなら行かねばならない店がある。

住宅街のなか、こんなところに? ヨッちゃんのパン屋〈hnn〉(んんん、と読むらしい)を見つける。外観はおよそそれっぽくなく、小窓を通してのやりとりは昔のたばこ屋のようでもあり、不思議。だけれど店主のキャラと相まって、街に馴染んでるのが面白い。パンを買い、挨拶をして「じゃーまた!」と別れて、次は駅の反対側にある〈botany〉を目指す。連休初日に遭遇した夏の大△のメンバーでもある川口さんが営むカフェ/バー。ちょいと歩いて静かな立地にたたずむ店を発見、店主に挨拶をしてホッとひと息。音楽のことを中心に話を聞かせてもらう。手製ZINEをいただき、テープを購入。チラシとステッカーを交換して、街に出る。

小田急線、東京メトロ、つくばエクスプレス、関鉄バスと乗り継いで、帰宅したのが16時半過ぎ。シャワーを浴びて、パンを食べ、18時半には眠っていた。こんなにも歩き回った東京滞在はこれまでにあったかな。

2026/10/13

10/13 東京滞在記②


10月13日。あてがわれた部屋がひどい……夜中に何度か目が覚めるし、起きてもいろいろ気になるわでフロントにかけあって別の部屋に移る。そのまま江戸川沿いから緑道あたりを歩く。通勤、通学、トレーニング。公園ではなにかの撮影も行われてる。西葛西は朝がいい。歩行者にやさしい。コーヒーとレタスドッグの朝食を済ませて、快適な部屋でしばし休憩。10時過ぎに地下鉄に乗り、大手町で下車。皇居周辺からお茶の水、湯島、神保町と歩くとさすがに疲れる。午後に〈穂高〉と〈まつや〉でながめの休憩をとり、16時前に表にでると雨がザーッと降って、止む。顔をあげると大きな虹がかかってる。

今回の目的のひとつ、神楽坂〈トキオカ〉に入店したのは18時ちょうど。キタバヤシさん、トキオカさんに迎え入れられ、まずはビール。レモンサワー。ウーロンハイ。食事はおまかせ。音楽はウェイラーズ、ダウがかかる(最高)。店に流れる空気がいい。会計を終えて、時計をみると20時半。ゆっくり過ごさせてもらった。

神楽坂をくだって飯田橋、九段下、竹橋でメトロに乗って西葛西。祝日だったきのうの夜とは異なる雰囲気にちょっと安心。部屋に帰ってシャワーを浴びて、即就寝。

2026/10/12

10/12 東京滞在記①


10月12日。益子出張を終えて、久々に東京に向かう。関鉄バスとTXを乗り継いで、南千住で下車。大林の前を通り過ぎ、バッハなどを横目にのんびり歩き、今戸地区に入る。そこでひとつ用事を済ませて、本所吾妻橋から西葛西へ移動、定宿にチェックイン。シャワーを浴びて、東西線の木場駅から〈東京都現代美術館〉に向かって歩く。夕方の空気が気持ちいい。現美っていい場所にあるんだなあ。

館内をぶらつき、曽我大穂さんを見つけて話しだすと「植田さん?」って声がかかる。顔を向けるとチャーハンさんとご友人たち。なんと、こんなところで。みなさん「夏の大△」のパフォーマンスが目的とのことで、ミュージアムショップ隣接のスペースに向かう。ガタン、ビリ、バリバリ、ギュイーン、たまにガシャン。この人たち、何してるんだろーっと考えるよりも、作業を見ているのが楽しい。まったく飽きない。奇妙な快適さに浸っているうちに終演。ぱらぱらとした拍手もいい感じ。

隣にいた大穂さんと感想を伝え合い、仕立て屋のサーカスの現況なども教えてもらって、約束していたCDを受け取る。チャーハンさん、夏の大△のメンバーの方々に挨拶をして、外に出る。清澄白河から門前仲町までぶらぶら歩いて、数ヶ月ぶりの〈ほどほど〉に入店。ここでも知人に遭遇、いろんな話を聞かせてもらっていい心地。お隣に座っていた男性がフィッシュ(PHISH)のTシャツを着ていて、ひと盛り上がり。しっぽり飲んでホテルに帰る。

10/12・13・14 連休

10月12日(月)・13日(火)・14日(水)は連休です。

2026/10/11

10/10・11 益子出張記(短縮版)

10月10日(土):快晴。今日、明日で益子「Beet Trail Mashiko」に出店する。サクライさんと8時に店で待ち合わせ、荷物を積み込む。のどかな道をのんびり進んで9時半前に〈Mingel〉に到着。店主キクチさんに挨拶をして、すぐに搬入。出店準備を整える。これはこっち? いや、こっちの方がいいんじゃない? うん、ハマった。よしよし。なんて感じで作業を終えると10時50分。ぎりぎり開場に間に合った。自分で言うのもなんだけど、ミンゲルとピープルの相性はバッチリ。並べた本たちもいい表情で嬉しくなる。

*

洒落たミンゲル、さぞかしカッコいい人が来るんだろうな〜と思ってたけど、嬉しい誤算というか高齢男女のグループが多い。バリバリの栃木弁が飛び交っていて、聞いているのも面白い。いい場所。いい時間。今回はここに店を出せてよかったなあ、しみじみ感じ入る。イワキさん、マキタさん、知り合いたちとの話も弾む。

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10月11日(日):快晴。8時半にピープルに待ち合わせ、サクライさんの車に荷物を積み込み出発。農道を主にのんびり走る。益子郵便局〜かましんを経由してミンゲルに10時前に到着。すぐさま準備を始めると15分ほど設営できる。さすが2日目。慣れたもんだな〜と自賛したのち、レコードをかける。1枚目ははっぴいえんど『風街ろまん』、その後はジャズを主にした選曲でサクライさんのDJタイム。たまたま居合わせたお客さんに声をかけると、ヨロッコビールの追っかけなのだと話しくれて、びっくり。

*

夕方頃にカワイさんと〈Starnet ZONE〉まで上がり、戻ってくると、縁もたけなわ。アフターパーティーに向けての温度が高まってくる。ギリギリまで粘って17時ちょい過ぎ、サクライさん、カワイさんと一緒に搬出をはじめるとあっという間に作業完了。最後に、ミンゲル店主・キクチさんに声をかけて売上精算、出店料を収めて出店を終える。

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上記した出張記は短縮版。全編は11月末刊行予定の『GO ON』vol.13に閉店後日記(10/3~10)ともに掲載されます。


2026/10/10

10/10・11 益子出張


今日、明日は益子出張のため終日休業です。

2026/10/09

10/9 店日誌


10月9日、金曜日。ブログを書く余裕もなく、家を出て、明日からの出店でつかう什器を店に運び入れる。このあとに控える北茨城市「Books and Craft Beer Park」の準備もしなくちゃいけないんだけど……まあ、いいや! 天気は最高だし、買い物がてら散歩に出よう! 9時24分に店を出るとすぐ幼稚園の送迎バスがきて、近所の子供を乗せていく。その間も細い道を車が行き交う。自分勝手な運転をする人がいれば、歩行者に気を使ってくれる人もいる。道は車だけのものじゃない。そう自覚する運転手がもっと増えてほしいんだけどなァ。

大学内のポストに荷物を投函、ATMで入出金したのち、自転車屋、喫茶店、パン屋がならぶ道を歩く(近所に自転車屋が多いのが、この界隈の特徴だろうか)。大きな道をこえて、ドラッグストアで飴を買う。帰路は裏道。公園を経由して住宅街を抜けたところで、信号待ちをしてる友人に声をかける。

店に着いたのが10時2分。ちょっと前に〈タラウマラ〉で通販した、MIKI AGRO『Moa Treasurelites 03』を再生すると、今日にぴったりの抜けの良さ。ああ最高。

*
明日、明後日は「Beer Trail Mashiko」に出店! その後12日(月)〜14日(水)で連休します。さらに18日(日)の出店にくっつけて19日(月)・20日(火)も連休です。不規則な営業が続くので、ご注意ください。

今日も開店! オンライン・ストア〈平凡〉もどうぞよろしく〜!

2026/10/08

10/8 店日誌

特別な場所や時間に居合わせなくても自分ではじめればいいのだ、というのがパンク/ポストパンクのいちばん重要な教えだ。(野中モモ)

パンクが起爆剤だったことは間違いない。しかし、ポスト・パンクとは、日本語でそれを意訳すれば“パンクを通過した脱パンク”ということである。“できない”からこそ“できる”のだ。音楽の訓練を受けていないからこそアイデアが生まれた。(野田努)

10月8日、木曜日。ここのところ、パンク/ポスト・パンクについて書かれた書物に励まされ、力をもらっている。本屋としても編集、出版人としてもド素人。わからないことばかりだし、つくった本をスイスイ広げていくための方法も知らない。そもそも売りやすいものじゃないわけで……と、ごまかすのはカッコ悪い。というか、著者に対して失礼だ。つくった本に対しても無慈悲すぎる。ぐっと持ちこたえるためにも、上記した言葉たちが必要なのだ。

パンク・ロックって、すぐに定型化してしまって、それじゃパンクじゃないだろってことで、ポスト・パンクになるわけです(…)。(野田努)

定型からいかにして逃れるか、本線から脱線するのも、けもの道を走るのにもエネルギーが必要だ。そのため必要なのがアイデア、センス。へこたれないためのバイタリティ。自分がそれを持っているかはわからない。とりあえず走ってみるしかないだろう。

別冊ele-king『UKインディ・ロック入門 ──ポスト・パンク、ギターポップ、スカとダブ編』と『パンク50周年記念号 それは何だったのか、何でありえるのか』は店頭とオンライン・ストア〈平凡〉で販売中(……って宣伝かい! と思われるかもしれないけど、どちらもいい本なんですよ)。

ってなわけで、今日も開店。お暇があればお出かけください。

2026/10/07

10/7 店日誌


10月7日、水曜日。ようやっと落ち着いてレコードを聴ける余裕がでてきた。デルロイ・ウィルソン『グッド・オール・オーバー』のB面が秋の空気にぴったり。シャワーを浴びてさっぱりした状態で流していると、低周波のようにじんわり身体を撫でてくれる。いまは7時29分。陽がさすと暖かくて、そうでなければ、やや涼しい。半袖で歩くにはちょうどいい。15分も歩けばジワっと汗ばんで、止まると少し肌寒い。冷えすぎないように気をつけて、今週末からの出店に臨みたい。

夏の南浦和にはじまって、古河、益子とつながった出店リレーは18日(日)の北茨城「Books and Craft Beer Park」でひと段落。これまで積極的には参加してこなかったマーケット型催事で本をアピールすることの難しさを感じつつ、経験を積んでいる。店を離れなければ感じられないものがあり、戻ってきてこそ確かめられるものもある。

*
繰り返しのお知らせになりますが、今週から2週続けての出店、連休となり店を空ける日が多くなります。まず今週末10日(土)・11日(日)は「Beer Trail Mashiko」に出店(その後、12日(月)・13日(火)・14日(水)で連休)。18日(日)の北茨城出店のあと、19日(月)・20日(火)も連休です。

ひとまず、今日から明後日までは通常営業。お暇があればご来店ください。

2026/10/06

10/6 雑記

ずっと寝ていた。目が覚めたら殿山泰司『殿山泰司しゃべくり105日』を読み、また、いつの間にか眠ってる。それを何度か繰り返して、17時半過ぎに出かけた〈椿野〉で読み終える。殿山泰司はカッコいいなァ。

2026/10/05

10/5 店日誌

10月5日、月曜日。誰に強いられたわけでもなく、この1週間で『電気グルーヴのメロン牧場──花嫁は死神』①〜⑦を通読し、4日間つづけてザ・ハイロウズのレコードを聴いていた。前者は途中でやめたくもなったりしつつ、7巻にたどり着き、まさかの泣きの展開に言葉を失った。結論としては───電気グルーヴには近づかない方がいい。少なくとも自分は、彼らの音楽の楽しみ方を知らないし、音源を買いたいとも思っていないわけで、遠巻でスゴいな〜と見てるくらいでいいのである(電気グルーヴが、超特殊で稀有なコンビであることは、よーく分かったつもり)。

ハイロウズに関しては、きのうまでの4日で書いたことをベースにして、今後もちょこちょこ聴いていきたい……のだけど! クロマニヨンズを聴かなきゃダメだよなあ。現役で動いているバンド、彼らの身振りに触れなきゃいけないのは分かっているのだが。

そうです。近い、と思いました。自分と地続きで、近い距離感。だからその延長線で、ニューヨーク・パンクが入ってきた。あの人たちもみんな近い。雑誌で見るロックとは違った。(Phew)

今朝、ele-king別冊『パンク50周年 それは何だったのか、何でありえるのか』を読みはじめて、Phewのインタビューに引き込まれる。「音楽はダメだし。佇まいもダメ」なニューヨーク・ドールズのライブで感じた距離感、素人臭さ。ロンドンパンクは「同年代のバカなヤツがワルさ」してると直感、現地で「ほんとに、ほんとにバカなヤツが(笑)」がやってるのを確認する。つまり、パンクとは見るものではなく、やるべきもの。自己で獲得した実感をもとにアーント・サリーを結成する流れがヴィヴィッドに伝わってくる。

いま考えるとほんとに贅沢なことだった。「ノー・フューチャー」って言えたっていうことが。それを思いますよ。いま、もう、言えないでしょう。

インタビューの末尾近くではきだされる感慨が、ズシリと重たい。「パンクを語るドン・レッツにしてもマッシヴ・アタックにしても大金持ちじゃないですか。だから、イギリスの下の世代の人たち、すごく冷ややかな感じですよ」なんて言葉と響き合って、腹に応えた。

じゃあ、今日も開店します! お暇があれば、ご来店ください!

2026/10/04

10/4 店日誌


10月4日、日曜日。ザ・ハイロウズ『HOTEL TIKI-POTO』といったら「十四才」は外せない。力強くてスケールのデカい曲、アルバムに収めるのは大変だったろうと察する。そりゃ飛び道具的な「21世紀音頭」で始めざるを得ないよな〜と納得しつつ、その後の「迷路」「ニューヨーク」もいい曲だなあとしみじみ感じる。とゆーか、今作はビートルズでいうところのホワイトアルバムなのでは……なんて気がしてきた。全体のコンセプトよりも曲ごとの粒立ち、発光の度合いを楽しめばいい。

悔いのない生き方は 後悔の繰り返し/シッパイマンの顔は泣きそうに笑う/シッパイマン シッパイマン/あーあ

B面2曲目「シッパイマン」(これもいい曲!)を聴きながら、その思いが強くなる。ヒロトがのびのび歌う「恋のダイナマイトダンス」も好きだなァ。転調があったり、なんらかの仕掛のある曲が多くて、聴いてるのが楽しい(韓国が舞台の「海雲台ブルー」もスゴい!)。

まわりに誰がいても まわりに誰がいなくても/自分が好きなものが何なのか知っている/あふれ出る よろこびの歌/あふれ出る よろこびの歌

「よろこびの歌」「カレーうどん」が入ったC面はどこまでも個人的で、ジワーッと染みだす味がある。で、待ちに待った! D面はハイロウズ節が炸裂。「フルコート」「天国野郎ナンバーワン」「アダムスキー」「クリーミー」に文句なし。異議なし。これでいい。

*
きのうは夕方前に友人たちが一挙にそろって大変だった! まあ、それだけ楽しかったわけだけど、いろんな角度で話が飛び交っていて、エネルギーを使った。そんななかでもお客さんが来て、棚を見てくれたことに安堵する。また、来てくれたらいいなあ。

では、今日も開店します。オンライン・ストア〈平凡〉もどうぞよろしく。

2026/10/03

10/3 店日誌


10月3日、土曜日。朝いちばんで針をおろしたのは、ザ・ハイロウズ『リラクシン ウィズ ザ・ハイロウズ』。10インチ2枚組仕様ってのがなによりシブい。ユルめのジャケットにぴったりの大きさ、手に収まりやすいのが嬉しい。今作はなんといっても青春! この曲に尽きるっていうか、2000年のリリース当時はアルバム全体にも同じノリを求めていたから正直ピンとこなかった。それが今、改めて耳を向けるとすごく良い。いわゆる“ロック”的表現から意識して距離を置き始めた意志を感じる。

生きたいように生きるんだ/なりたいようになれるんだ/マディ・ウォーターズ ハウリン・ウルフ サニーボーイ ライトニン/イカしたニックネーム

A面2曲目「No.1」のブギウギ調の鍵盤、4曲目「パンチョリーナ」でのレゲエ風味にニヤリ。引用した歌詞もいい。特に後者はどことなくジョナサン・リッチマンみたいでもあり、おもしろい(前曲「岡本君」との対比も効いていて……)。B面3曲目「ボート」にもジョナサンっぽさがあるような気する。

井の頭ソバ食べて 冷たい生ビールを飲む/三杯ほど飲んだとこで いい気持ちになってきたし/それで君がそばにいれば 完璧な一日なのに

かと思えば、C面では「ミーのカー」のガレージ/サーフ調の展開から、独りよがりな想いをつづった「完璧な一日」、スタカンみたいな「ジャングルジム」と喪失感のある曲がつづく。D面「タンポポ」「魔羅’77」「バカ(男の怒りをブチまけろ)」では魔羅の一節を引いておきたい───バカとシンボルは使い様。リラクシン〜は名盤である。

*
ひさびさのスカッ晴れ! 気分もいい。ズンズン歩いてドラッグストアで飴を買いつつ、ビールも手にとってみたりして。益子にでかける来週末もこんな天気であってほしい。

今日明日、明後日と通常営業。本の買取、在庫確認などのお問い合わせはお気軽に。

2026/10/02

10/2 店日誌


10月2日、金曜日。今朝のレコードは、ザ・ハイロウズ『バームクーヘン』。1999年のリリースだから自分が高校2年のときの作品で、覚えてるのが友人ノーテンが「ハスキー(欲望という名の戦車)」のサビをよく歌っていたこと。別の友達が貸してくれたライジングサン・ロックフェスティバル2000を録画したビデオには「罪と罰」「モンシロチョウ」が入ってて、頭をツンツンにした甲本ヒロトがすげーカッコよかった。この辺で、ハイロウズはカッケー! と刻まれたのかなーと思う。

やさしいフリすんな その気もないくせに/アブラのとこはちょっと 食えないから残す/あちこち行ったけど どこにもなじまない/変わるぜ いつだって/変わるぜ 今だって

A面2曲目「チェンジングマン」を聴いてたら、さきごろオープンした古着屋〈i scream〉店主が書いてる日録が頭に浮かんだ。若い、青い、痛々しい! けど、共感できる部分もある。彼の書いた「この街で店やってる人たち ロックなふりしたふつうの人たちなんだもん」ってのには、なるほど! と膝を打った。

「ダセー金をくれ ダセー服を買う ダセー退屈を ダサくもてあます」ってはじまる「ダセー」、しみじみした心境がうたわれる「見送り」は名曲。改めて聴いてみて、バームクーヘンでは真島昌利が作詞/作曲した曲が好きだと気がつく。B面に入ってる「死人」と「ガタガタゴー」、「笑ってあげる」もいい。

*
10月は出店と連休が2つあり! まずは10日(土)・11日(日)の「Beer Trail Mashiko」で、その後の12日(月)・13日(火)・14日(水)は連休。18日(日)には北茨城市の「Books and Craft Beer Park -栞とタップの秋祭り」に参加したのち、19日(月)・20日(火)で連休します。

店は開けててナンボだろ〜と嘯いていたのだけど、今年の夏から秋は立て続けに声がかかったので、あちこちにでかけます。店にいる時間を減らしてみます。

今日も通常営業! オンライン・ストア〈平凡〉にもいろいろ入荷してます。

2026/10/01

10/1 店日誌


10月1日、木曜日。朝7時半ぴったりに針をおろしたのは、ザ・ハイロウズ『ロブスター』。コインランドリー、E=MC2、不死身のエレキマンの3連打に時間がぐるんと逆回転。このアルバムをはじめて聴いたのはいつだったか、高校生のときだったのは間違いないけど、誰から借りて、どこで鳴らしたのかって記憶はあやふやだ。音は、意外にも装飾過多の印象。バンドの肝ともいえる白井幹夫のキーボードが効きすぎてる? ドアーズみたいだなーと思ったり、ファーストのころのハードロック路線が消えきっていないと感じたり。

自分が自分の世界の主人公になりたかった/子供の頃から憧れてたものに なれなかったんなら 大人のフリすんな/第一希望しか見えないぜ 不死身のエレキマン

いや〜なんてまっすぐな歌詞だろうか。まったく同意できるのだけど、こうやって歌える人はすごい。このとき甲本ヒロトは35才。今の自分よりずっと若い。このあとにブカブカブーツ、ピストンと続いてくれるので、ちょっと安心したりする。

意味無し言葉で 一日ヤリクリ/それからオレは風の王と踊る/ヒューヒュー踊る グルグル回る ヒューヒュー踊る

B面は風の王のアレンジ、冬のビーチボーイズみたいな季節感がどうも気になる。耳あたりが柔らかくてクセになる。意味よりも語感を重視したような歌詞もいい。千年メダルはいい曲すぎて、言葉が出てこなくなる……が、ひとつ言えるのはこれはカバーしちゃダメだろう。ヒロト歌唱の時点でギリギリ(ツンとつつけば溢れ出しそうなエモーション、ヤバいです)。

スティールパンがサイコーに気持ちいい、夏の地図がはじまると外もぴかーんと晴れてきた。布団を干して、ロックステディでも聴こうかな。

ではでは、開店! オンライン・ストア〈平凡〉もよろしくどうぞ〜。

2026/09/30

9/30 雑記


久しぶりの東京。阿佐ヶ谷、駒沢大学と回っただけでヘトヘト。つくばに帰ってくると、ふあ〜っとおおきく息ができて、身体ものびのび。オレは、年をとったんだなあ。そりゃあ白髪も増えるわけだ。

2026/09/29

9/29・30 連休

今日、明日は連休です。

2026/09/28

9/28 店日誌


9月28日、月曜日。9時過ぎに店に着いて、出店後の片付け、整理をはじめると終わらない! 綿埃をホウキではいて手で集める。ゴミをまとめて回収箱に投げ込む。どんどん手を動かして、本の置き場所を変えてみたり、元の位置に戻したり。それを繰り返して、目処がついたのが10時過ぎ。ちょっと歩いてレターパックをポストに投函、ATMで入出金、コンビニで公共料金を払って、ようやくひと息。ブログを書いているいま、10時49分。ラジオからは「ふんわり」が聞こえてる。

それにしても、きのうは雨じゃなくてよかったなあ。「古河駅前夜市」の会場周辺は終始曇りで、暑くなく、涼しすぎずで過ごしやすかった。隣あった〈ソコノワ〉のタカダさん、顔を出してくれた友人、知人。はじめて会ったお客さんたち。誰よりも、色々と手伝ってくれたヨシオさんに! 感謝を伝えたい。ありがとうございました。実行委員のみなさま、お疲れさまでした。

*
はァ〜アって声をだしてもしょうがないけど、またまた雨。湿度は高め。ひとまずは店を開けて、定位置に座ってるだけで褒めてほしい。どうにかこうにかやってます。

てなわけで開店。明日、明後日は連休ですのでご注意を。

2026/09/27

9/27 古河出張


本日は「古河駅前夜市」に出店するため、終日休業です。

2026/09/26

9/26 店日誌


9月26日、土曜日。ポール・サイモン「スティル・クレイジー・アフター・オール・ディーズ・イアーズ」を聴き終えて、家を出たのが8時19分。長靴を履いてぐいぐい歩く。空気が冷たくて気持ちがいい。大学内でひらがなで書かれた謎のチラシが目に入る。芸術専攻学群が関わるものっぽいなーと考えつつ、郵便ポストに荷物を投函。8時55分に店に到着。ピーターさんからゴンチチへバトンが渡って、今は9時44分。ケニー・ランキンの声は週末にぴったり。こんな天気なら1日中ダラダラ過ごすのもいいよなァ。

取材記事が掲載された「リユース経済新聞」を読んでいて、びっくり。キン消し(=キン肉マン消しゴム)は「レアすぎて相場ない」ものが数種あるらしい。買取金額が10万以上ってことは、売値はその倍以上になる。記事によれば無版権、いわばブートで作られた「マンモスマン」ってのは100万円近くで売れたこともあるそうな……。

*
気を抜くと、はァァ〜っと息をついてしまう。ちいさく音楽を流しながら、ぼんやりしていられたらいいのだけど、そうもいかない。まずは明日の出店準備。天気はやや上向くっぽいけど、どうなるのかな。雨ばかりでイヤになる。

ではでは、今日も開店。オンライン・ストア〈平凡〉もどうぞよろしく。

2026/09/25

9/25 店日誌


9月25日、金曜日。きのうのこと。朝、店に着いてラジオをつけると六角精児さんの声が聞こえる。ゲストはシンガーソングライターで俳優の泉谷しげるさんです! おおっと耳を向けると本人登場、さっそく元気に話しだす。序盤で名前が出たのがRCサクセション、彼らがいかに尖っていて、特別だったかを語るなかで「アイツらは誰彼かまわず嫌うわけよ!」「客にも馬鹿って言ったりさあ」「……でも、それでいいんだ。誰彼かまわず好きになる方がおかしいじゃん」なんて言ってて、ほほ〜と唸る。

人にケチをつけりゃあ自分に返ってくる。当たり前なのだが、気がつくまでには時間がかかった。いまは誰彼かまわず、非難しようとは思わないし、面倒ごとはできれば避けたい。エネルギー保存のための最適解を選べるようになるのが、大人になるってことかもしれない。

話が逸れたけど、若き泉谷しげるとRCサクセションの関係を知り、嬉しくなった。友達、仲間って何だろうか、そう考えることはいまだにあるから。

友達というものは花のようなものです。例えば、幼稚園のときの友達、小学生のときの友達、中学、高校、大学の友達、それは春に春の花が咲き、夏には夏の花が咲くのと同じです。そのとき、そのときの時季、状態で友達はそこにあるから眺めたり、飾りものにするのです。(深沢七郎)

たまたま手に取った、深沢七郎『人間滅亡的人生案内』を読んでいてハッとする。「友達は選んだり、捨てられたりするもので、デパートで買うアクセサリーの一種だと思えばいいでしょう」───はからずと友情について考えることになったのは、なにか理由があるのだろうか。

では、今日も開店します。来週29日(火)・30日(水)は連休です。

2026/09/24

9/24 店日誌

真田ナオキは32歳。吉幾三の弟子。16年のデビュー曲「れい子」から、一貫して吉幾三の作詞・作曲によるシングル曲をリリースし続けている。(…)吉と出会う前に師事した民謡の先生から「歌の才能がない」と言われ、声に特徴をつけるべく、海辺で叫び、唐辛子を食べ、日本酒でうがいしてハスキー・ヴォイスを手に入れた。(安田謙一)

9月24日、木曜日。安田謙一『好きで好きで大好きで』を読んでいて、手が止まったのは「夜のハスキー 昼もハスキー」にさしかかったとき。ここで書かれる「真田ナオキ」はちょっと前の水曜「ふんわり」、伍代夏子さんの回のゲストだった方だ。師匠・吉幾三がいかにすごいかを真田さんが力説して、伍代さんも同意する。この曲、最初はフザケてるんだけど、最後には泣かされる───と、紹介された曲(題名を失念)は迫力があった。吉幾三は偉大である! そう知らされて、素直に驚き、自身の不明を恥じた。

*
いまいち実感がなかった秋の連休、さすがに人の動きがいつもと違った。普段見ないようなお客さん、会計時に「どちらから?」とたずねてみると、東京、群馬、新潟だったり、やや遠方から足を運んでくれた人が多かった。わざわざここまで……期待に応えられていれば、いいのだけど。

今週末は、また雨!? ほんとに、そうなのか。出店予定の「古河駅前夜市」は屋外だから、本を扱う身としては小雨でもキャンセルせざるを得ない。うーむ、どうしたものか。天気ばかりは仕方ないって片付けるのにも飽きてきた。

では、今日も開店。オンライン・ストア〈平凡〉にもご注目を。

2026/09/23

9/23 店日誌

9月23日、水曜日。朝、てきとうにつけたラジオでは「クラシックの庭」が放送中。7時40分頃からだから、流れていたのは三善晃(作曲)/小賀野久美(演奏)の「ピアノ・ソナタ」だったはず。18分38秒の演奏に耳を傾けていて、何度かゾワッとした。こりゃ、生で聴いたら度肝を抜かれるんだろうなーと考えつつ、ヴォリュームをしぼる。今は、抑揚のない音楽に身を預けていたい。誰かと話すよりも、ひとりで、静かに時間を過ごしたい。ちょっと疲れてるんだろうか。

未知の方から音源取扱のメールがあり、添付音源を試聴してみると、いまの気分にぴったり。デジタルリリース済みでサブスクリプションでも聴けるけど、これはカセットで聴いてみたい。

*
台風で休んじゃったし、火曜だけど開けてみるかーってノリで営業してみると、さすがに祝日。タイミングによって来店が集中してしまう。店内をモノだらけにしてる自分が悪いのは分かっていても、なぜ、同じタイミングなのか……静かな時間はいくらでもあるのに。心中でブツブツとつぶやく。

そんな中、ウズベキスタン帰りのご夫婦が寄ってくれたり、隣の店長やつるばみ太郎くん、何人かの友人も顔を出してくれた。昼頃にきたナツナさんがくれた冊子(台風クラブの映画について書いたもの)は、省察と観察が入り混じっているのが面白い。数部預かったので、ご希望があれば渡します。

急ですが、今日は18時までの短縮営業。祝日ってことでご勘弁ください。

2026/09/22

9/22 店日誌


9月22日、火曜日。先週金曜に届いた、山名昇『正岡子規はバイトなどしない 副読本●『寝ぼけ眼のアルファルファ』について』の発送作業が続いている……のだが。完成間近の昂ぶりがあった分、いざ物が完成してしまうと「これでよかったのか」という迷いが生じる。価格設定、商品案内、色々と行き届いていないんじゃないか。未知の人に手に取ってもらう心配りはできているのか。あれやこれやと考えはじめると止まらなくなり、不安にもなる。完璧、完全などあるはずもないのだけれど。

「大きな物語に回収されない話がいっぱいで刺激的でした」という感想が届いたのは今朝のこと。例えば、矢吹申彦さんの原画の大きさ、とか、ボン・トン・ルーレって誰の曲? とか、そんなエピソードに反応してくれたのが、とても嬉しい。そう! ページ数は多くなくとも、山名さんが蓄積、体験してきたことが沢山入った本なのだ。オレが迷ってちゃダメだろう。

ピープル・ブックストア店頭とオンライン・ストア〈平凡〉限定のオマケ、山名昇手製の「アルファルファ告知ペーパー」(↑写真のもの)はおかげさまで配布終了。たくさんのご購入の感謝、感謝。

*
出店予定だった催事が延期になり、プツッと糸は切れたように身体の力が抜けてしまった。これじゃ店も開けられないな〜と判断したのが大正解。久しぶりにゆっくり風呂に入り、昼寝をして、だらだらと過ごせた。雨風の音を聞きながら読んでいたのは、安田謙一『好きで好きで大好きで』。今更ながらこの本のすごさに気がついた。

今日、明日は通常営業! 27日(日)は「古河駅前夜市」に出店しますー!

2026/09/21

9/21 臨時休業


本日は台風接近のため臨時休業です(開催予定だった「in memory of N.yamana」も開催延期となりました)。明日、明後日は11時〜19時の通常営業で、27日(日)は「古河駅前夜市」に出店するため終日休業。

2026/09/20

9/20 店日誌


9月20日、日曜日。一向に止まない雨を見て、歩いていこうと決める。長靴を履いて、リュックを背負って家を出たのが8時48分。筑波大学までぐいぐい歩いて、ATMで入金。10個ほどの荷物をポストに投函。店に着いたのは9時28分。さあブログ、インスタグラムを更新しようとiPadを取り出すも、不具合でWi-Fiに接続できない……困った。こうなりゃ、家に戻るしかない! 9時55分に歩き出し、家に着いたのが10時半。シャワーを浴びてさっぱりしたところで、いまブログを書いている。

明日21日(月)の下北沢出店、台風の動き次第なのだけど、現状では行くつもり。明後日22日(火)も13時〜18時の短縮営業予定。それもこれも天候次第。どれだけの雨風か、電車は動くのか。それらに合わせて決めていきます。

*
ここまで書いて、再度家を出たのが11時7分。半袖短パン、ビーサンにポンチョを羽織って自転車に乗る。そろ〜っと走って、11時24分に店到着。正直に言って、やり切った感あり。だいぶ疲れてしまった。

そんなこんなで、今日も開店。天気によっては早じまいの可能性あり。

2026/09/19

9/19 店日誌


9月19日、土曜日。自転車で走り出したのが、8時20分。秋っぽく乾いた空気、金木犀の香りを吸い込みながら、ゆったり走る。車が少ないってのは、連休ムードってことなのかな。こないだ若い友人たちと遊んだのは楽しかったけど、なかなか大変だったよな。ぼんやりと考えながら、郵便ポストに本を投げ入れ、店に着いたのが8時37分。ラジオからはスパニッシュ調の音楽が流れてる。なんとなくエル・スカンク・ディ・ヤーディを思い出す。次に浮かんだのはバンデラス! 最後に行ったフジロックで驚かされたのは、彼らとKOHH、ジェイムス・ブレイクだった。

パンクが起爆剤だったことは間違いない。しかし、ポスト・パンクとは、日本語でそれを意訳すれば、“パンクを通過した脱パンク”ということである。“できない”からこそ“できる”のだ。音楽の訓練を受けていないからこそアイデアが生まれた。(野田努)

最近買った新刊で、ハートを揺さぶられたのは、横田勇司+野田努(監修)『UKインディ・ロック入門 ──ポスト・パンク、ギター・ポップ、スカとダブ編』。この本は、今こそ読まれるべきだし、手にしてほしい人の顔が浮かんだから仕入れることにした。今日の午後には到着予定。

*
ああ、まったく! 嬉しい悲鳴というべきか、山名昇『正岡子規はバイトなどしない 副読本●『寝ぼけ眼のアルファルファ』について』、オリジナルの鴨トートがどっさり届いた直後には知人からの買取もあった。川内倫子、エリック・ソス、荒木経惟、山谷祐介、ジョエル・マイロヴィッツ、中井奈央など、良質な写真集たち。その直前にはドナルド・ジャッドの作品集も2冊……うちの店でこんな本を扱えるとは。

今日は11時半開店予定! 明後日21日(月)は下北沢出張のため、終日休業です。

2026/09/18

9/18 店日誌


9月18日、金曜日。開店して、落ち着く間もなく荷物が届く───中身はもちろん、山名昇『正岡子規はバイトなどしない 副読本●『寝ぼけ眼のアルファルファ』について』。どっさり1000部。封を解きながら、じわっと手に汗をかき、胸が高鳴る。これから、誰に、どうやって手渡せていけるだろうか。ドキドキしながら写真を撮り、オンライン・ストア〈平凡〉にアップ。このあとインスタグラムでも紹介する。発売は明日、9月19日(土)。薄手の冊子ではあるけれど、中身のつまったいい内容になったと思う。

作業中に届いた、でかい段ボールの中身はトートバッグ! 好評のサンドベージュ、ナチュラルの再生産分と新色のグリーンがたんまり入ってる。準備ができ次第、オンライン・ストアに上げるので、しばしお待ちを。

遅くなりましたが、開店しています〜! 今日もどうぞよろしく。

2026/09/17

9/17 店日誌


9月17日、木曜日。きのうのこと。午後、雨も強まってきて、だーれも来ない時間帯にポットマンこと土田元気がやってくる。「なんか早くできちゃいまして……」と手渡されたのは、彼の5作目となる『鉄塔』。先月に仮サンプルをもらってから愛聴していたし、ジャケットのイメージも伝えてもらってはいたものの、本チャンが出来るとやはり嬉しい。いいじゃん、よかったね〜と話しつつ、バシッと買い取る旨を伝えて、明日(まあ、今日ですね)中の納品希望を伝える。「わかりました!」っと帰っていったので、ジャケットを組み立て、梱包作業に移ったのだろう。

ちょうど1年ぶりに届いた新作は、初のCD作品(3作目の『走れ、清彦』はCDR)。田んぼの幽霊、München、溝、不思議なプリンパッ、鉄塔、Deubiquitinating Enzyme、ハンペルマンの7曲で、27分5秒。さとうさかなのジャケット画もとてもいいです。オンライン・ストア〈平凡〉でも、今日から販売開始。

*
これを聴くなら、今しかない。思い立って針をおろしたのは、池田満寿夫と小玉和文『an endless』。予感は的中して、秋のような乾いた空気に音がすっと溶け込んでいく。ああ、出来るのなら! ソファに深く沈み込んで、極上の音響環境でこの盤に耽溺したい……。それをするだけの意義ある作品だと思う。

雨は降らねえらしい。そう歌われる曲、人ともに思い入れは無いはずだけれど、口をついてしまった。とりあえず、今日は降らないっぽいですね。

ではでは、開店! 週明け21日(月)は下北沢に出張するため終日休業です。

2026/09/16

9/16 店日誌


9月16日、水曜日。自宅に送ってもらった2箱の査定を済ませて、金井さんにメッセージ。そのまま、真造圭伍『ひらやすみ』⑥〜⑨を読み、サクライさんとイケちゃんにメールをして、外出準備を整える。着替え、スニーカー、ビーサンを準備してポンチョに長靴姿で玄関を出たのが9時10分。さあ行くぞ! と自転車で走り出すと、雨は止んでる。さっきまで降ってたじゃんか〜と肩透かし感があるものの、むしろラッキーと思い直して、そろ〜り進む。保育園に行く途中の親子がニッコリ。びしょぬれの大学生はちょっと不機嫌。それぞれの天気の受け止め方がある。店に着いたのは9時27分だった。

最寄りのドラッグストアに行く途中、ブックオフに行列ができているのが目に入る(なんで?)。買い物を済ませて公園を抜けていくと、先週末の白キノコはそれほど増殖しておらず、ちょっと安心。10時10分に店に着き、ラジオをつけると美輪明宏さんの声が聞こえてくる。

よたよたした合奏の味わいは格別。プロデュースを担当したレッド・クレイヨラのメイヨ・トンプソンと、リリースしたラフ・トレードのジェフ・トラヴィスは、彼女たちの普通っぽい佇まいに潜むラディカルさをよくわかっていたのだ。(野中モモ)

きのう買った、『UKインディ・ロック入門』でいちばんに取り上げられるのは、ザ・レインコーツ。今日は暇だろうし、1stから順番に聴いてみようかな。

さあ〜今日も開店! 雨ばっかりだけどめげずにやったるど〜。

2026/09/15

9/15 雑記

ちょっとした用があり、駅ビルに入っている新刊書店に足を運んだ。図書カードにはいくらかの残額がある。今日は何かしら買ってやる! なんなら複数冊でもいい、とにかく本が買いたい。そんな気分にまかせて棚をみていて、まず目に入ったのが細馬宏通『浅草十二階』。次に、澤野雅樹『ドゥルーズを「活用」する!』が目に入って「わ!」と声が出る。買えるようになったのか……近年べらぼうな古書価になってたし、これは嬉しい。音楽コーナーを覗いて目に入ったのが、横田勇司+野田努『UKインディ・ロック入門 ──ポスト・パンク、ギター・ポップ、スカとダブ編』。うーん困った、欲しい本ばっかりだ。

しばしの逡巡のち、『UKインディ・ロック入門』を選び、図書館に移って読みはじめる。冒頭の3篇「UKインディーズの時代」(野田努)、「地上より永遠へ 世界に届く音」(横田勇司)、「すべてはここから始まった───ラフ・トレード史」(野田努)にガーンと頭を打たれたようなショックを受ける。とくに下記の一節に。

(註:ラフ・トレードの創業者、ジェフ・)トラヴィスがショップに興味を持ったきっかけは、サンフランシスコの書店〈シティ・ライツ〉にある。ビート・ジェネレーションの聖地として知られるそこは、単なる「本を売る場所」を超えた、既成の商業主義とは一線を画す、オルタナティヴな文化や政治思想の発信地だったのである。(野田努)

そうだ、オレもこういう場所をつくりたくて、店をはじめたんだ。ぐっと引き込まれて胸が高鳴る。本を読んでて、時間を忘れたのはいつ以来だろう(実際、妻からのメールにまったく気が付かず、電話がかかってくるまで没入していた)。図書館にいたのは真っ昼間。われに返ると急に腹が減ってきた。

2026/09/14

9/14 店日誌

9月14日、月曜日。全日本冷し中華愛好会(編)『空飛ぶ冷し中華』Part1&2、月刊宝島編集部(編)『VOW(まちのヘンなモノ大カタログ 現代下世話大全)』1~3、山本周吉(編)『本に狂う 草森紳一ベスト・エッセイ』、華倫変『完本 カリクラ 華倫変倶楽部』、矢野利裕『今日よりもマシな明日 文学芸能論』、仲俣暁生『ポスト・ムラカミの日本文学』。直近で買い取ったものから、比較的タイトルが長めの9冊。書き終えて眺めると、 高密度でギュウギュウ、息苦しさすら覚えるのだけど、本そのものは軽やか。パラパラめくるだけでも面白い。

毎日毎日、本を触って、値をつけて棚に出している。ひとやま、やっと片付いたーってときに、買い取りお願いしますー! って人がきて、アワアワする。古本屋ってこういう仕事なんだろうか。困ってるわけでなく、不平を言いたいわけでもなく、なんか不思議だなーっと感じている。本の循環があるならば、売り先を増やさないといけなくなる。そろそろ、次なる展開が生まれるのだろうか。

*
きのうの午後、雨が止んで、店前に本が出せた! 100円〜500円の本と雑誌を店前にどーんと並べると、立ち止まる人がいて、流れで店に入る人もいる。するっと帰ってもいい、なんとなく興味を持ってくれるだけでも嬉しい。本を売りつつ、いろんな方と声を交わして、ときにじっくり話をしたり。店にいるのは面白い。

では、今日も開店しますー! オンライン・ストア〈平凡〉もよろしくどうぞー。

2026/09/13

9/13 店日誌


9月13日、日曜日。溜まった空き缶を捨てるついでに買うものはなんだっけ? えーと、ハミガキ粉とティッシュ、あとリップクリームも欲しいんだ。ハミガキ粉、ティッシュ、リップクリームと唱えながら店を出て、大通りを渡ったところで気がつく。空き缶忘れた。そもそもの目的だったのに。まあ、明日捨てにいけばいいかと気を取り直して歩きだす。稲刈り寸前の田んぼを眺めつつ、公園で白いキノコを撮ってる人を横目に進んでいってギョッとする。なにこれ、めちゃ繁殖してるじゃん……あちこちに群生してて、ちょっと怖かった(もしかすると、オオシロカラカサタケって毒キノコだったかも)。

店に戻ってくると、10時ちょい過ぎ。ラジオでは「子ども科学電話相談」が放送中。学校が苦手だったの、わたし。そう話しているのは大日向雅美先生。この方の語り口は上品で独特、話しているとつい耳を向けてしまう。学校に行くのが辛い、しんどい子どもたち向けのメッセージが続いている。

*
きのうは、ずっと曇りで雨はほとんど降らず。そろそろ晴れてほしいんだけど、今は霧雨、空はどんより。天気予報では午後から温度が上がるとか、晴れ間ものぞくと言っていたけど、どうなるかな。

今日も通常営業。本の買取、在庫確認などのお問い合わせはお気軽に。

2026/09/12

9/12 店日誌


9月12日、土曜日。先月の南浦和にはじまって、今月の古河、来月は益子、北茨城の催事にも参加する。もちろん本屋として出向くわけなのだけど、誘われるときに「カルチャーのある本屋、ピープルに」みたいな感じで言われることが多くて、ちょっと戸惑う。新刊書店、古本屋、ZINE専門……業態問わず、一定以上の量の本を扱っていれば、カルチャー(っていうか文化)は付随するはずだと思うから。うちの店はレコード、CD、Tシャツとか書籍以外のものも多く扱ってるから、そう思われるのかな。

とくだん不満を感じてるわけでなく、言葉尻をとって絡みたいわけでもなく、カルチャーって言葉の扱われ方が不思議だなーっと思ってるという話です。大手雑誌とかでも変な風に使われてる気もするしなァ。

そう! さらっと書いたけど、開店以来、こんなにあちこちに出向くことはなかったのである。しかも連続して。加えて、18日出来予定の山名昇『正岡子規はバイトなどしない 副読本●『寝ぼけ眼のアルファルファ』について』の行商&納品ツアーもある。張り切りすぎず、されど熱をもって! あちこちに出かけていきたい。

では、今日も開店! 雨もちょっと弱くなったような気がします。

2026/09/11

9/11 店日誌


9月11日、金曜日。長靴をはいて家を出たのが8時38分。傘をさして、ぐいぐい歩いて、店に着いたのが9時18分。ぴったり40分。金曜日のふんわりは苦手なので(ついでに言えば火曜も……)、『ズビズバー』を再生する。このCDを買ったのは今年の頭だったか、はっきり覚えていないのだけど、しばらく聴かずにいたのを聴いてみたら、すごーーく良いのだ。1曲目の「アマドコロ摘んだ春」からぎゅっと胸を掴まれる。ピアノとヴォーカル、たまに弦楽器。編成はシンプルながらも曲調に幅があって、まったく飽きない。

ズビズバーは今日、天久保1丁目の地下スペース〈aNTENA〉でライヴがある。店からは遠くないし、なかなか観られる方々じゃないのは分かってる。でもさ、この連日の雨! いまも降ってる。どうも出かける気を無くさせるんだよなァ……はて、どうなりますか。

こんなにも雨が続いたのはいつ以来だろう。とうぜん店も暇になるわけで、読書がはかどる。直近で読んだのは、中島岳志『縄文 革命とナショナリズム』。その前には上野千鶴子・小倉千加子・富岡多恵子『男流文学論』、佐藤正午『書くインタビュー』①〜⑥など。こういうとき、読書日記をつけてると便利だなーと思う。

今日も通常営業! オンライン・ストア〈平凡〉にも動きあり〜!

2026/09/10

9/10 店日誌


9月10日、木曜日。8時58分に玄関を出て、燃えるゴミをぽいっと投げて自転車で走りだす。水たまりをよけつつ、スピードを出しすぎず、のんびり進む。郵便局ATMで入金3件(トートバッグの新色をつくります!)、発送3件を済ませて店に着いたのが9時22分。ラジオをつけるとディランⅡ「男らしいってわかるかい」が流れてる。じゃあ次は……と流れたのは、休みの国「追放の歌」。オクノ修さんがカバーしてた曲、オリジナルをはじめて聴いた。ふんわりの木曜日、ゲストは大塚まさじさん。

友部正人「大阪へやってきた」もはじめて耳にする。驚くほどにディランじゃないか。でも、真似ごとでは終わってない。街に歌いたい場所はなく、求人広告を握りしめて歩いてる。貧乏人。避難民。インターチェンジ。沢山の言葉が散りばめられたトーキングブルース。うーん、これはカッコいい。

*
雨、雨、雨の9月上旬。気温も上がったり下がったりで、なかなか大変だ。店にくる人は少ないし、薄い紙もぺろーんとめくれてくる。憂鬱。今日はいくぶんかマシになるだろうか。ちょっとだけでも陽がさしてくれたら嬉しいんだけどなあ。

今日は通常営業! オンライン・ストア〈平凡〉もよろしくどうぞー!

2026/09/09

9/9 店日誌

9月9日、水曜日。曽我部恵一『からっぽ』は、2025年10月18日-12月21日の会期で開催された「サニーデイ・サービス 曽我部恵一展 Love of Words」の図録であり、プライベートな日記帳みたいで、詩集でもある不思議な本。パンクロックやレゲエ、フォーク等々への愛情はもちろん、四国にいる親、東京でともに暮らす子どもたちへの眼差しがまっすぐに綴られている。曽我部さんは55歳。あと10年も経てば、自分も50代になるわけだけど、その頃、どんな風に暮らせているんだろうか。

その人ごとの状況や時代との関わり方があって、みんなそれぞれ少しずつ違う思いを持っている。それにもかかわらず、戦争反対という同じ言葉をみんながおしなべて使うことにすごく違和感を感じていて。/だから、戦争反対という気持ちをどう歌い、どう伝え、どう表現するか、ということが大事だと思っていて。(曽我部恵一)

この本のなかで、身体がぐっと立ち上がるような感覚を覚えたのが上記の箇所。1994年からサニーデイ・サービスのディレクターを務める渡邊文武さんとの対談で、2001年に発表した曲「ギター」に触れての発言。戦争にはちょっと反対さ、と歌うのではなく、大反対と叫ぶべきでしょ! なんて物議を醸したらしい。

2026年のいま───あちこちにスローガンめいた言葉が転がっている。小さな書店、雑貨店、飲食店。意思表示はもちろん大事だ。喜ぶのと同じくらい、怒るのが重要なのも分かっているつもりではいる。だけど、与えられた言葉は生きているのか? そう問いを立てると、どうも首を傾けざるを得なくなる。

(ここらでふーっと、いったん落ち着いて。)

「平和」であれ「保守」であれ、それを一つの合言葉、スローガンにしてしまった時、その言葉は本来持っていた意味を失う。/スローガンとなった言葉からは語り手の声が消える。(坪内祐三)

先週再読した、坪内祐三『右であれ左であれ、思想はネットでは伝わらない。』の冒頭、著者は福田恒存を取り上げながら、空洞化した言説に異議を呈する。これにもまた同感。大勢を導くための言葉(キャッチコピーやスローガン)に注意しながら、個人の自由をどう保っていくのか。そのための方法、思考を練っていかねばならない。

戦争はいやだ。平和はいい。平和はダラダラできるから、いい。なにもせず、きみがただ、のたーっと寝そべっていられるのが平和だ。お菓子をぼりぼり食べ、お尻を掻き、おならしたっていい。なんと言っても、平和なのだから。(曽我部恵一)

こんな風に書いてくれる、曽我部さんも、すごーくいい。先に引いた箇所と同じくらい、ここも大好きだ。身の丈の平和論。こういう風に考えて、言葉をつかうのもいいと思う。

長くなってしまった……。悪天候予報のため、今日も18時までの短縮営業です。

2026/09/08

9/8 雑記


朝から雨。まったく起きる気になれず、布団の上を転がり続ける。ふーーーっと息をついて立ち上がったのが8時頃。コーヒー、トースト、ジャズのレコード。熱めのシャワーを浴びて、家を出る。店まで歩いて約40分。何度かビーサンが滑ってこけかける。店での作業中、右手親指を痛打。すぐさま血がじわーっと滲む。大量の本を妻の車に運び入れ、久々の〈S〉で天せいろ。今年は紫蘇切りそばが食べられなかった。

午後、家でだらだら。先週に続いて15時ぴったりに山名昇『正岡子規はバイトなどしない 副読本●『寝ぼけ眼のアルファルファ』について』の情報を出すと、知人の書店からすぐに注文が入る。信頼する方々から反応があると、やはり嬉しい。

ゴンチチ「世界の快適音楽コレクション」、マイ・ラブリー・ミュージック/湯浅学さんの回を流す。印象に残ったのは安田南の声。客とのちょっとしたやり取り。買い取ったばかりの曽我部恵一『からっぽ』をぱらぱら読みながら、テクニークスを聴くうちに陽が暮れた。

2026/09/07

9/7 店日誌


9月7日、月曜日。ポンチョをはおって家を出たのが8時15分。自転車でそろっと走って、店に着いたのが8時35分。雨はぱらーっと風に吹かれてる。降ってるというか舞ってる、という感じの弱雨にやや拍子抜けしながら走る。車にビュンと抜かされる。「速度は、暴力だ」と言ったのはだめ連のどなたかだったか忘れたけれど、鋭い指摘。機械に乗ってる人には意識されづらいから、余計に怖い。ウインカーを出すのが遅い人は、怖いっていうか、びっくりする。曲がりながら出されても周りは困るだけでしょ……(最近、そういう人、すごく多くないですか?)。

荒天予報で延期した約束が2つ。こうなると、そこまで恐れなくてもよかったのかもと思うけど、仕方ない。ラジオの「ふんわり」、月曜担当は田中ウルヴェ京さん。のんびりした話を聞きながら、こんな日もあるよなァと受け入れる。

土地によってはレベル5の警戒が出ていたり、まったく雨が降っていなかったり。8時55分のニュースによれば、関東地方は昼過ぎに線状降水帯が発生する可能性ありとのこと。その影響か、今日は蒸し暑くなるらしい。

今日も18時までの短縮営業。オンライン・ストア〈平凡〉に古本を出してます〜。

2026/09/06

9/6 店日誌


9月6日、日曜日。家を出たのが8時4分。自転車をゆっくり走らせて、店に着いたのが8時20分。すぐにラジオをつけると上品な声で女性が話してる。幼児期の空襲体験以降、大人の意見は聞かないとちかった。道は自分で切り拓くもの。この人誰かな? よく耳を向けていると、岸惠子さんだと分かる。フランス人との結婚、彼の地での生活、離別、老いてゆくこと。自身の言葉で話していく───静かにでも過激に生きていきたい。寛大に、隣人への優しさを大切に。そんなメッセージでインタビューは締めくくられた。

聡明で勇敢、ときに大胆。なんと素敵だろうか。30分足らずの話に胸をつかまれた。成熟した大人に出会える機会が減ってしまった今、こういう人の話が聞ける機会はありがたい。何度か仕入れては売ってしまった『岸惠子自伝』が読みたくなった。

*
スーパーへのゴミ捨て(主に空き缶)、ドラッグストアでの買い物、郵便局ATMで現金を引き出して店に帰ってくると9時43分。小雨がぱらついてきて、風は強め。予報によればこれから天気が荒れるらしい。

てなわけで、今日は11時から18時までの短縮営業です(状況によっては17時閉店)。

2026/09/05

9/5 店日誌

9月5日、土曜日。古着屋〈May〉がおとといで開店10周年。その頃なにをやってたかなーと記憶をほじくってみても、イマイチ浮かぶことはないんだけど、2017年になれば話は別。その夏には当店でTACT SATO個展「HOME MADE SUMMER CLUB」を開催していて、連日連夜ワイワイ盛り上がってた。もーいいだろ! ってほどにビールを飲んで、当時の我が家になだれ込む。タクトくんと何日を共にしたんだろうか……あんなことは、間違いなく再現不可能。やるだけやって後悔なし。

その会期中にタクトくんやコーヘーくんたちが、メイを見つけてくれたのだ。当時の自分は、古着の楽しみ方を掴めていなくて、店主のホソヤさんともどう距離をつめていいのかわからずにいた。「ウエダさん、あの店サイコーっすね!」「え!」「安いし笑えるしメチャ楽しい!」って感じで教えてくれて、徐々にメイに馴染んでいった。

今や近所にメイがあるってことが、ピープルにとってどれだけ大きいか。これからも細ーーーーーく、長ーーーーーく、ご近所づきあいしていけたらいい。行き来してくれるお客さんがいれば嬉しいけれど、通り過ぎてもらって無問題。界隈をテキトーに歩き回ってほしいです。

(現在、メイでは全品20%オフのセール中。系列店マーチでの購入レシートがあれば、最大30%オフになるらしいです。)

今日も通常営業。オンライン・ストア〈平凡〉もよろしくどうぞー。

2026/09/04

9/4 店日誌


9月4日、金曜日。どうやって出かけようかな〜と考えつつ、居間で本を読んでると、ポツポツと雨が降ってくる。こりゃまずい。いつでもポンチョを羽織れるように準備をして、自転車で走り出したのは8時7分。通勤の車、通学の自転車と並走。どんどん追い越されながら慎重に走る。クリックポストをひとつ発送、店に着いたのは8時23分。隣のカフェに挨拶すると、サトちゃんが「水戸が鹿島にボロ勝ちですよ……」と教えてくれる。で、ブログを書いている今は8時35分。

*
きのうのこと。18時過ぎに水戸のマサキ(海山海ことウミアクムー)がきて、喋っているとウスクラタローくんが顔をだす。そのあとにニッタ、ツチダもきてワーッと一気に盛り上がる。ちょいと話して自分は退散、近所のタローくんと話しながら自転車で帰宅。22歳〜29歳くらいの友人たち、彼らの感覚は面白い。

夕方前にきた野口さんはエネルギッシュ! いま70歳だと言っていたかな、いつも何かを面白がっていて、読んだ本、会った人に関しての話をしてくれる。いや〜いいねえ〜、ダメだね〜と聞いていると心がジワジワあたたまる。来年初頭に控えている「渋さ知らズ オーケストラ」の公演についての意見を交わして、先行催事の重要性をつよく感じる。

今日も通常営業です。お暇があれば、お出かけください。

2026/09/03

9/3 店日誌


9月3日、木曜日。家を出たのは9時23分。風はあるけどムワッと暑い。エイ、エイ、オーのリズムで足を踏み出すうちに気分が軽くなる。道中、材木店のキタジマさんとばったり遭遇。「ウエダくん、おはよう! アイドンケアのライブっていつなの?」「11月7日、秋葉原グッドマンですよ!」「そっかー秋葉原か……ってかこの人わかる?」差し出されたスマートフォンには知人と一緒に知らない人が写ってる。つい最近、ブラックフラッグのヴォーカルも務めたレジェンド・スケーターらしい。この人スゲーんだわ、と逸話を聞かせてもらって、また歩き出す。店に着いたのは10時5分だった。

ラジオをつけると「ふんわり」で、木曜担当の六角精児さんが話してる。ゲストに招かれた熊本県「くま川鉄道」社長、永江友二さんの声色に引き込まれるうち、自分が乗ったローカル線の記憶がよみがえる。伊豆急。叡山電車。境港駅まで乗った鬼太郎電車。旅行に付随した出来事、人のやさしさを思い出してジーンとくる。

今日も通常営業です。オンライン・ストア〈平凡〉もよろしくどうぞ。

2026/09/02

9/2 店日誌


店にはいろんな人が来る。期待が裏切られることもある。それでも訪れる人を待ち、迎え入れる胆力と地力をたくわえている。そんな強さをもった書店が、世界の各地にいた。いまもあるし、これから先も求められるだろう。(石橋毅史)

9月2日、水曜日。取次店の案内書に封入されている、石橋毅史「本屋な日々」の最新回は「読書が本屋を追い越してゆく」と題して、2023年3月まで鳥取県で〈定有堂〉を営んでいた奈良敏行さんについて書かれている。上記したのはそのなかで呟かれる感慨で、自分はここに感じるものがあった。ピープル・ブックストアが「そんな強さをもった書店」だと言いたいわけじゃなく、「訪れる人を待ち、迎え入れる胆力と地力をたくわえている」と言える自信もないのだけれど、そうやって人を待てる店でありたいとは、強く思う。

ぶうぶう、ああだこうだと文句ばかりを言う時期はとうに過ぎて、最近は小さな喜びに目を向けることができるようなってきた……はず。100円の本をじっくり選ぶ人、毎週1冊を買っていく人、(通販で)遠方から高価な本を買ってくれる人。そんな方々と声を交わすのは、やっぱり嬉しい。教えてもらうことも沢山ある。しみじみ、ありがたいと感じている。

*
今月は出店がふたつ。21日(月)「山名昇 1周忌パーティ」と27日(日)「古河駅前夜市」、両日ともつくばの店舗は終日休業なので、ご注意を。連休になっている22日(火)・23日(水)は開けてみようかな〜と思っています。

ではでは、開店! 9月もよろしくお願いします。

2026/09/01

9/1 雑記

8時前に家を出て、店まで歩く。到着後、本の写真を撮り、朝イチで予約していた〈Bespoke〉まで自転車を走らせる。散髪。羽山さんとおしゃべりしたのち店を経由して帰宅。ローランド・アルフォンソのレコードを聴きながら、山名昇『正岡子規はバイトなどしない 副読本●『寝ぼけ眼のアルファルファ』について』の刊行告知文を考える。自宅最寄の郵便局で荷物の発送、入金を済ませてから〈つるばみコーヒー〉で2種の豆を購入。

15時ちょうどにインスタグラムで山名本の刊行告知。さっそく反応あり。いくつかのやり取りを済ませ、本を読んだりしつつ、バニー・ウェイラーを聴く。16時半に家を出て、大穂市庁舎〜ホーマック〜タイラヤを経由して、いつもの広場でビールを1缶。ポットマンたちに遭遇、挨拶したのち〈椿野〉に入店。夜営業の再開を寿ぐ。

帰宅後、レコードを聴きながら、佐藤正午『書くインタビュー』⑥を読んでいる。

2026/08/31

8/31 店日誌


8月31日、月曜日。シノモリ先生こと篠田守男さんが亡くなったのを伝えてくれたのは、野口修さん。正確に言えば、野口さんが店にいるときに逝去を知らせる電話がかかってきて、かつて営んでいた〈アクアク〉での思い出、教え子たちとの交流、近年の篠田さんとのやり取りに話が移った。1972年に刊行された『快楽宣言』を持っていると話すと「え! あの本にはヘンリー・ミラーが出てるよ!」「あと、あの詩人の人も。ほら、現代美術家と結婚してて、映画評論なんかも書いてた」「……富岡多恵子?」「そう!」って感じで、野口さんとの会話はエネルギッシュで、元気が出る。

久しぶりで顔を出してくれたヒロタさんとは本の話を。「写真家の奥山さんが本を出したよー」「筒井康隆とか柄谷行人を読んでるんだけど、面白かったのは木内昇!」と色々教えてもらうなかで驚いたのは、木内昇さんが女性だってこと。長いこと、きうち・のぼるという男性だと思い込んでいた。いやはや、勉強になりました。

*
古本の買取が多いなかで、新刊入荷もちょこっとだけ。盟友というか、なんというかで長く付き合っている自由研究者・金井タオルの『詩について』は、相変わらずの金井節。結論が出ないままのどうどう巡り。55ページの小冊子には一風変わった厚みあり。

さあ、8月最終日! いつも通りに開けてます。お暇があればご来店ください。

2026/08/30

8/30 店日誌


8月30日、日曜日。玄関を出たのが8時41分。自転車を押しながら(引きながらって書く人います? かつての自分は「引く」派でした)歩を進めて、郵便局ATMに立ち寄り、店に着いたのは9時17分。途中ですれ違ったのは白い犬を散歩する人、大学生、結婚式に向かうと思わしき若者グループ。秋っぽく涼しいからか、汗はジワッ〜と滲む程度で、脳内行進曲は流れないまま。あれこれ考えているようで、多くの時間はあたま空っぽ。これはこれで気持ちがいい。

家を出る前に聴いていたのは、Ruth Garbus『Profound』。常連のひとり、マスダさんが「たぶん好きだと思います〜」と教えてくれたのをApple Musicで再生してみると、とてもいい。曇り空にぴったり。もう夏は終わったのかな。酷暑には辟易したけど、こうなると、しんみりしてしまう。

*
いま、店にはラジカセ2台、Bluetoothスピーカー1台の合計3つの再生機がある。壊れかけの1台はポットマン専用機で、届きたてのは主にCDとラジオ、たま〜にカセットを聴くためのもの。スピーカーはお客さんから教えてもらった曲とかMixcloudなんかをパッと流したいときに使う。

音の聴き分けはできないんだけど、再生機ごとの気分はあって、それに合わせて使い分けるのがけっこう楽しい。具体的に⚪︎⚪︎⚪︎だから、×××にするとは言えないまま、なんとなく遊んでる。

今日も通常営業。オンライン・ストア〈平凡〉にもいろいろと入荷あり。

2026/08/29

8/29 店日誌


8月29日、土曜日。玄関を出たのは7時58分。ちょうど雨も止んだし、このまま行っちゃおう! 歩きだして、すぐに雨が降ってくる。こりゃダメだ。すぐさまポンチョをかぶって再出発。涼しいとはいえ、1枚はおると、じわじわ暑い。汗をかく。フードをとると涼しいんだけど、髪が濡れる。これくらいの降り方がいちばん面倒なんだよな〜と考えつつ、そのまま進んで、郵便ポストに荷物を投函。もう少し、あと少し……店に着いたのは8時38分だった。

アラン・マバンク、ポール・オースター、ウィリアム・バロウズ、岡崎京子、大白小蟹、佐藤雅彦、今日マチ子、杉作J太郎、楳図かずお、伊藤潤二、又吉直樹。先週の大口買取の1部をリュックに詰めて運んできた。おおむね値付けはできたとはいえ、すでに棚は満杯だ。さて、どうしよう。

*
代替のラジカセが届いたのは、きのうの夕方。ようやく聴けた『ALL KILLER NO FILLER』vol.1の素晴らしさと言ったら! 全編通してあたたかい。それなのに、重たくないから聴きやすい。ハートフル&ソウルフルな24曲。

今日明日、明後日も通常営業。なんだよ、8月も終わっちゃうのかヨォ。

2026/08/28

8/28 店日誌


8月28日、金曜日。店でつかっているCDラジカセが壊れた。買ったのはたぶん5年前、ソニータイマーってやつなのか、CDをまったく読み込まなくなってしまった。届いたばかりの1ST ST. RECORDS presents『ALL KILLER NO FILLER』vol.1は聴けていないし、ほんとならば聴きたいあれこれも我慢している(ジョン・フェイフィー、アーネスト・ラングリン、ロボ宙&DAUだとか……)。ただ、なぜか隣の店長ことポットマンの最新デモだけが聴けてしまう。よりによってCDRなのに、何度入れても読み込むし、音飛びもせず最後まで再生できる。

というわけで、ポットマン専用となったラジカセで今も『Tetto(demo)』を流しながら、ブログを書いている。この音源が完成するのは9月末になるのかな。いうまでもなく、当店ではバシーっと仕入れるつもりです。

*
特殊編集者=金井タオルから送られてきたのは、小冊子『詩について』。そりゃあ変だし、なにが書きたいんだかよくわからんけど、面白い。ダジャレが削られて読みやすくなったのが大きいのか、全体でどーんと伝わるものがある。早ければ今日、遅くとも明日には入荷するので、お楽しみに。

ではでは、今日も開店。本の買取、在庫確認などのお問い合わせはお気軽に。

2026/08/27

8/27 店日誌

8月27日、木曜日。7時35分に家を出て、まずは燃えるゴミを集積所にほいっと投げ入れる。きのうに比べればだいぶ涼しい。風もある。雨さえ降らなければ歩くにはちょうどいい。まあ、降ってきてもポンチョを被ればどうになるし、とりあえず歩き出してしちゃえ! ってな勢いでぐいぐい進む。序盤ですれ違うのは散歩中のオジサン、若者ランナー、車が数台。店に着いたら、ブログを書いて、台風クラブのポスターを貼ったのち、入荷した本を撮影できればいいなーと考えつつ。

その途中で着想する。もしかして、今月は1度も東京に出ていないのでは……それどころか、電車に乗ったのは先週の南浦和出張だけだったかも。近年でこんなことあったかな。なんにせよ暑かったし、店を開けてるだけで精一杯だったもんなあ。でも、いいこと沢山あったよな。面白い出来事もいくつかあった。

夏季休業中の古着屋〈May〉のあたりまで差し掛かって、手ぬぐいを忘れたことに気がつく。ああ、よりによって今日、持ってきてないとは。30分歩けば汗はポタポタ、Tシャツはビチャビチャ。店に着いたらすぐに着替えなきゃ。あとちょっと、もうちょっと、脳内行進曲に合わせて進む。到着したのは8時9分。

*
円盤/リクロ舎の新刊、安田謙一『好きで好きで大好きで』とマルーチャ/みーこ『ぱんとカマキリ』がとてもいい。つくる理由がはっきりしているからか、どちらにも確かな力が宿ってる。些細なことに眼を向けて、よく観察して考える。小さな行いを大事にする人たちの存在に勇気づけられる。

今日も通常営業。オンライン・ストア〈平凡〉にも、入荷あり。

2026/08/26

8/26 店日誌

気が向いたら、とりあえず買ってしまえばいい。あとでぶつぶつ文句を言ったり後悔してみてもはじまらないのである。「もの」に出会って自分の生活に引き入れたら、あとはそれを育てる。(堀江敏幸)

8月26日、水曜日。この人はすごい。なんて潔いんだろうか。レコードでも本でも置物でも、何でもいいのだけれど「もの」に出会って、ぶわっと燃え上がる感覚を覚えたことがある人ならば、きっと共感してくれるだろう。電流が身体中をかけめぐって、思わず手が出る。そのものを掴んでいると、なにか満たされる。安いか高いか、逡巡していると、ちゃぶ台をばーんとひっくり返す人がいる。つべこべ言わずに買ってしまえ! ケチくさく検索などするんじゃない!

脳内の頑固オヤジに言われるまでもなく、そこまで強く惹きつけられたときは、買うようにはしているものの、ときに踏み留まることもある。きっと邪魔になるし、そもそも家には余るほどの本もレコードもある。無理して買わなくてもいいんじゃないか。耳元でささやく声は、優しく慰撫するようで、つい甘えてしまいそうになる。

いちど迷ってしまうと大変だ。店内を行ったり来たり。置いたり取ったり。挙動不審で店員さんに目をつけられる。けっきょく、えいや! と買うとすっきり。大きな山を越えたのか、どっと疲れてしまうこともあるんだけど。

………どうも話がズレてしまった。

そのおじさんのスタンドには、「物心」が満ちあふれていた。けっしてきれいではないけれど、隣り合って置かれている「もの」たちのバランスが絶妙なのだ。

なんとなく手にした、堀江敏幸『もののはずみ』にスーッと引き込まれて、あっという間に読み終えた。フランスの古道具市で出会った「もの」と「ひと」。涼やかな文体で綴られるエッセイ集で、もっともピンときたのは「空気が一変した」。この節で、著者はほんとに「もの」が好きなのだと理解した。

*
ぶりかえしの猛暑、だいぶ辛いのですが、いちおう店は開けてます。みんなが動き出すのは夕方以降? 17時過ぎても涼しいってわけじゃないし、なかなか大変。でもまあ、自分にできるのは待つことのみ。本を読みつつ待ってます。

8月中は休まず営業。オンライン・ストア〈平凡〉もどうぞよろしく。

2026/08/25

8/25 雑記

うれしい! Mixcloud内のお気に入りユーザー、heavenless2100氏があらたなミックスを上げている。まずは「Walatta In Dub」。ブレンダ・レイの名盤をダブ化しているのだけど、アンオフィシャルなのかな。とにかく気持ちよくて、きのうからこればっかりずーーーーっと聴いている。あと「DIS YA DUB」ってのは、深すぎず、軽すぎずの塩梅が絶妙。最近作と思われる「Obscure Post Punk Dub&Funk 1979-1987」はエッジが効いてて、カッコいい。聴きながら、オレはポスト・パンクの音像が大好きなんだなあと実感する。

2026/08/24

8/24 店日誌


8月24日、月曜日。最近、週一くらいのペースで顔をだす男性がカート・ヴォネガットの文庫本を買いながら、ヴォネガットの逸話をいろいろ教えてくれる。2~3年ぶりできてくれた方は久生十蘭の本をチョイス。「この人の短篇集がさあ、メチャ面白かったんですよー」と目を丸くして話してくれるのが妙に嬉しい。おふたりとも50歳代以上。自分の知らない本や著者、時代のことを伝えてもらうのは読書に似た効用がある。

その後は、1人できた若者が文庫本を1冊、2冊と時間をかけて選んでいく。100円でいいし、もっと高いものでもいいんだけど、読みたい本をみずから選ぶってのが心強い。またよろしく、と伝えて送り出す。

夕方過ぎには古河駅前夜市のポスターをもってサクライさんとカキヌマちゃんが顔をだす。劇団「南極」の芝居をみてきたーっと話してくれるカキヌマちゃん、数週前にメンバーの1人がきてくれたんだよーと話したり。その後は、2000年代の政治状況、ガチンコファイトクラブ、フジロックでの斑点デュオのことなど。

きのうは日曜にしては客数、売上ともにさみしかったのだけど、こんなやり取りができるのなら、まあ良し。明日もまたがんばるかーと思えればいい。

というわけで、今日も開店。オンライン・ストア〈平凡〉もどうぞよろしく。

2026/08/23

8/23 店日誌


8月23日、日曜日。近所のコンビニ3軒まわって、見つけた! サクレのレモン味。飲みすぎた翌日にこれを食べると元気が出る。酸っぱくて甘くて、冷たくて、頭をキーンとさせながら一気喰い(コンビニで買うと183円! 高くなったなァ……)。ただいま12時41分、ラジオでは「NHKのど自慢」が放送中。北海道岩内町の参加者、歌が上手い人が多い。別会場ならみんな合格なんじゃないか!? ってほどにハイ・レベル。ゲストの堀内孝雄、森口博子のトークもいい。鐘の鳴らし方にタメがあって、味がある。

さて、12時46分。SMAPの「らいおんハート」を歌った人、鐘2つ。たぶん、優勝は「冬の稲妻」を歌った2人だろう。めちゃくちゃクオリティが高くて、遊びもあって、堀内孝雄も喜んでいた。

今日も開店しています! お暇があればお出かけください!

2026/08/22

8/22 店日誌


8月22日、土曜日。朝イチで針をおろしたのは、トミー・マクック&ジ・アグロヴェイターズ『ブラス・ロッカーズ』。さて、アグロヴェイターズには誰がいるんだっけ? 裏ジャケで確認して、ちょっとびっくり。馴染みの人があんまりいない。ベースのロビー・シェイクスピア、リードギターのアール・チナ・スミス以外で分かるのは、トロンボーンのヴィン・ゴードンかな。うーん、この人はたしか……『定本 リー“スクラッチ”ペリー』のページを繰ってみると、あった! 

全編にフューチャーされたドン・ドラモンドJr.こと、ヴィン・ゴードンのトロンボーン。このトロンボーンは、リー・ペリーの手による乾きまくったリディムに乗ることで哀愁度が急旋回して聴く者の鼓膜にがっちり食い込み、強烈なアクセントを心に残す。(武田洋)

リー・ペリー&ジ・アップセッターズ『ミュージカル・ボーンズ』。このレコードを手に入れたのは6月上旬。近年で最も大きなダメージを受けていたとき、常連のオザワさんから託されたのだった。そのときの記事を引用すると「リー・ペリーのセンスとアイデア(霊感×音感×直感=創造性!)を思い知った」と書いている。

レゲエ・アンチョコのひとつ、河村祐介(監修)『DUB入門』で確認すると、『ブラス・ロッカーズ』が録音されたのは1975年(なんと『ミュージカル・ボーンズ』と同年!)。ルーツ・レゲエ期に入ったジャマイカで悠々と泳ぐようなテナー・サックスを響かせるトミー・マクック、やはり懐の深いプレーヤーなのである。

*
夏休み明けの2日間、けっこう店はヒマだった。隣のカフェもそんなに忙しそうではないので、うちの店だけじゃないかーと思うと安心するけど、こんな状態が続くとなあ。オンライン・ストアからの購入などで、どうにかなってはいるのだけど。

今日も通常営業。本の買取、在庫確認などのお問い合わせはお気軽に。

2026/08/21

8/21 店日誌

歩くことは、大変だけれど、元手はそんなにかからない。別に遠くまでいかなくていい。宮本常一の父親が教えたように、急いで先へ先へと進んでゆく人たちが見逃してしまうものを見つける、見て考える。/もちろん、誰もが急いでいる時代に、ゆっくりする事は難しい。/それでも、我慢してゆっくりしていれば、誰も気がつかないものが見えてくる。(福田和也)

8月21日、金曜日。連休中に図書館で借りてきた、福田和也コレクション1『本を読む、乱世を生きる』は極厚824ページ。ただでさえハイカロリーな福田氏のテキストに窒息しかけ、いくつかの章を飛ばしてたどり着いた最終章「人間の器量」にご褒美のようなことが書いてあった。人としての器量を培うための技術として提案される5箇条の一つに「ゆっくり進む」という項があり、宮本常一を例にしながら進められる論がとてもいい。

ゆっくり進むというのは、一人で進むという事です。孤立することです。孤立した人間ほど、世間とのつきあい方を考えなければならない。冷静に自分を認識し、世間との距離を精確に見極めなければならない。

世間とおなじ速度で進まず、みずからで道を選び、歩んでいく。すごくシンプルなことなのだけど、実践する人は多くない。例えば、戦争反対! って叫ぶ前によく考える。自分なりの意見、言葉が出てくるまで時間をかけてると、孤立することもあるだろう。「そんな場合じゃないだろ!」と怒る人もいるかもしれない(補足:戦争反対に反対してるわけじゃないですし、誰かをおちょくる意図もありません)。

あと歩きがいいのは、考えごとしながら歩ける。これもアイディア練ったりするのにはいいです。オレ今、手帳持って歩いてますから。(…)歩きだと面白そうな店とかあったらすぐ入れますしね。(杉作J太郎)

なんとなく買ってみた、杉作J太郎『杉作J太郎が考えたこと』がメチャ面白くて、びっくり。杉作氏の思考、実践、結果についてが率直に書かれていて好印象。で、この本にも「歩きゃイイじゃないか!」ってところがあって、とてもいいのだ。「やっぱりね、歩いている人に太ってる人はいないですよ」って着想にはじまって……

あと、異常によく眠れるようになりましたね。目覚まし時計をかけても全然起きないぐらい。だから、どこへ行くのもひたすら歩くというのは……ものすごく反社会的な行為ではあります。

ここで、鋭い! って感じたのは先の「孤立」と「反社会的」ってのが響き合ってるから。本を読み、歩行について考察していたら、世情の本質というか、いろんな場面で孤立を避けたいって気持ちがつよく働いてるんだなーっと感じられた(自分も含めて)。それが正しいのかどうかは暮らしていくなかで確かめていくしかないとも思う。

今日も長くなりました。店はいつも通りに開けてます。

2026/08/20

8/20 店日誌


バハマは、いあゆる西インド諸島の中でも、ちょっと特殊な存在である。まず第一に、カリブ海から外にハミ出してしまっている。キューバよりも北側にあるから、カリブ海ではなくて大西洋の外海に浮かんでいることになる。第二に、アメリカ合衆国に非常に近い。地理的にも近く、そしてその当然の帰結として文化的にも米国に近い。(中村とうよう)

8月20日、木曜日。先日の「軽妙百賀店」から毎朝、ジョセフ・スペンス『グローリー』を聴いている。簡素なカセットテープ再生機にぴったりの音で、スペンスのペナペナしたギター、ほがらかな歌、周囲にいる人たちとのおしゃべりが臨場感たっぷりに再現される。カラッと乾いていて、暗さは皆無。曲間でもガハガハ笑うし、ジャケット写真も笑顔だから、この人は天性の楽天家だろう。そう早合点して、居間で寝転んで聴いていた。

────でも、待てよ。バハマはどんな国で、どういった歴史があるのだろう? キューバ、ジャマイカあたりに浮かぶ島で、おおむね気楽な国民性なんて、テキトーな印象で片づけてちゃいかん。思い立って、ノンサッチ民族音楽シリーズ『バハマ音楽の真髄 第1集』のライナーノーツを読んでみる。書き手は、中村とうよう。

西インド諸島の中で、バハマ諸島はつねにもっとも貧しい島々だった。なにしろ農耕に適しないので、ほかの島々が砂糖景気に沸き立ったときもこの島々だけは取り残されていた。うまい金もうけと言えば、海賊の基地とか、米国の禁酒法時代には密造酒の製造とか、そんないかがわしい仕事しかなかった。

ほら、やっぱり! なんて得心するのは筋違いなのだけど、島国の明るさってだけで納得してちゃいけない歴史があるわけだ。でも、大国からの収奪、奴隷制といった事象を通してのみ、ジョセフ・スペンスとバハマについて理解しちゃいけない。キリスト教への深い信仰とアメリカ大陸との距離を鑑みないと、大きく誤ることになる。

ここで頼りになるのは、中村とうよう『大衆音楽の真実』。本書の索引は比類なき充実ぶりで、双方向から調べられる……のだが、なんと! バハマもジョセフ・スペンスも見つけられず。こうなったら、実地調査。レコードやカセット、CDを集めていくしかないってことだ。

*
ながながと書いてしまったけど、気楽にジョセフ・スペンスやリトル・フィートなど聴きながら、通常営業です(4日ぶり!)。古本と音源、もしかしたら新刊にも入荷があるので、お暇があればお出かけください。

ではでは、開店! オンライン・ストア〈平凡〉にもご注目を〜!

2026/08/19

8/19 雑記

久しぶりでしっかり休んだ。普段からシャカリキに働いてるわけじゃないんだけど、とくだんの用事がなく、来客もないってのは気が楽だ。だらーっと本を読んで、音楽を聴いてるだけでエネルギーが充填される。好きなときに昼寝して、思い立ったらサッと出かけられるのが、なによりも嬉しい。

この数日、音楽は主にカセットテープで聴いていた。祖父の形見、パナソニックのミニ・カセット・レコーダー(RQ-L11)の音がちょうどよくて、ハマってしまった。先日の軽妙百賀店で買ったジョセフ・スペンス『グローリー』とボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズ『アフリカン・ハーブスマン』にはじまり、オクノ修、川上つよしと彼のムードメイカーズ、ウミアク・ムー、タナカ、アズミなど。どれを聴いてもいいんだよなァ。


2026/08/18

8/18・19 連休

急ですが、明日19日(水)も休みます。

2026/08/17

南浦和出張記②


その後も飲んだり食ったり、喋ったり。急に思い立って、すぐ近くの〈ゆとぴあブックス〉に行って本を見てると「ダメだよ〜! サボりすぎ(泣)!」「ゴメン!」またまた呼びされると、別の知り合いをみつける。トニー李こと田中元樹くんと会うのはいつぶりかな? 彼の活躍にはいつも刺激を受けているから、話が盛り上がる。ふ〜〜〜っと、再度息をつくと夕方。お客さんも減っている(というか2部の会場、むくむくに行っている)。落ち着いたところでタクトくん、コーヘーくんとビールを一杯。そろそろリハも終わってるかな〜と話したり。

頃合いをみて撤収準備。コーヘーくんに一箱の発送を頼んで、むくむくに向かうと、準備はOK! すっかり居酒屋になってるじゃん。タクトくんのDJを聴きつつ、カウンターで隣り合った千葉県の房総、安房周辺で蕎麦屋をいとなむ方と話しだすと、これまた楽しい。共通の知人が複数いるからか、あれこれ止まらずビールも進む。お、いい曲! おつかれサマーだね。とか言ってるうちにライブが始まる───SHAKE ONIGIRI with HAMILTON CHOO*、彼らの演奏がとてもよかった! ファンクとソウル、ブルースをさらりと融合させるセンスに脱帽。レイドバックしてるんだけど、腰に響くグルーヴもある。途中に挟まれる鍵盤の音もよかったなァ。

*余談3:HAMILTON CHOOはシングル、アルバムのリリース予定があると言っていた。トロピカル・ダンディ=細野晴臣、ドクター・ジョン、ザ・バンドとかが好きなんだろうな〜と感じさせる佇まい。9月12日(土)には阿佐ヶ谷〈mogumogu〉で自主企画があるそうです。

さーて、ここまできたら、帰るだけ! ヘロヘロかつヘトヘトでもつくばの家に帰り着くのが大目標。後ろ髪をひかれるも「じゃ!」とみんなに挨拶、シュウさんに南浦和駅まで送ってもらって、帰路につく。南流山で乗り換えて、つくば駅に着いたのが22時23分。ナツナさんの救援もあり、どうにか家にたどり着く。

ああ、楽しかった! 悔いなく遊びきった! 2026年、夏の思い出ナンバーワンは「軽妙百賀店」に決まってしまった。

南浦和出張記①


8月16日、軽妙百貨店に出店する! 7時半に家を出て、店で出店準備をしたのち、つくば駅まで歩いていく。荷物はリュックとトートバッグ、小さなショルダー。30分ほどでけっこうな汗をかく。想定より1本早い電車に乗れて、南流山で武蔵野線に乗り換え、南浦和に着いたのは9時45分。乗ってしまえばあっという間、わりに近いんだなーと実感する(これなら、また来れるな……)。

南浦和駅近くの交番で道をきく。「ふみくら2丁目に行きたいんですが」「ふみくら?? うーんと、それはぶぞうだね!」「あ、文蔵(ぶぞう)って読むんですか!」「そうそう、あそこの交差点を左に行けば、簡単に行けますよー」「ありがとうございます!」って感じで道に出ると、すぐに文蔵2丁目の標識が出てきて安心。大通りから一本入った古い商店街と住宅街が一体化したエリアに足を踏み入れると、あった! 会場となる〈LETTER〉*をなんなく見つけてガッツポーズ。

*余談1:LETTERは洒落たジェラート屋さんなのだけど、立地、構造ともに変わってる。店主のジュンコさんに聞いてみると、昔は焼き鳥屋だったテナントとのこと。並びにはコインランドリー(ここがめちゃシブい!)、銭湯、洋品店、豆腐屋などがあり、どことなく懐かしくて歩くのが楽しい。

出店会場、LETTER2階に上がるとタクトくん、エッちゃんがきていて、ほどなく〈シリシリ器〉のニッタやコーヘーくん家族もやってくる。ワイワイ話しつつ荷解きをして準備をはじめるも……大苦戦! まったくイメージがうかばず、うまく整えられない。まわりのみんなは上手だから余計に焦り、やたらに手を動かして、どうにか誤魔化す。ふ〜〜〜っと息をついて、ニッタと共に〈喫茶むくむく〉に行くことにする。

徒歩1分、角をひとつ曲がった先にあるむくむくに入ると、北浦和勢がすでにビールで始めてる! レターとはまったく異なる雰囲気に安心し、店主のチャンヒーさんにビールを頼んで(缶ビール300円!)、いろいろ話す。ここもまた味があるっすね〜なんて話を向けると、小料理屋さんが夜逃げした後なんですよ〜と教えてくれたり、いちいち面白い。なんだなんだ、南浦和! めちゃめちゃいい町じゃん! 路地に商店があって、人が行き交う。こういう区画ってなかなか無いんだよなァ。

いつの間にか始まっていたイベント、早々に小中の同級生一家がきてくれたり、ご近所さんと話してみたり、旧友と再会したりと。わあわあ、ぎゃあぎゃあやってるうちに、なんだかんだで本やトートバッグが売れていく。店番を放棄して遊んでると「戻ってきてよ〜(泣)」とタクトくんに呼び出されて、気がつく。オレが買ったレコード*がない! 忽然と消えてしまったダブの名盤。一同ざわつくも、音盤珍事はすぐに解決、ちょっとした山場になる。

*余談2:この日の目玉はなんといってもコーヘーくん! 良質すぎるフリマというか、欲のなさすぎる値付けに音楽好きは大興奮。みんな沢山買っていた。オレは件のダブ盤、エンケンの嘆きのウクレレ、ジョセフ・スペンスのテープなどを購入(←今聴いているのだが、最高である)。

2026/08/16

8/16 店日誌


8月16日、日曜日。今日は南浦和での出店のため、終日休業です。

2026/08/15

8/15 店日誌


8月15日、土曜日。おととい、きのう、客足はめちゃくちゃ少なくて、ずっと本を読んでいたわけだけど、それだけでもまあ疲れる。コンビニにコーヒーを買いにいってみたり、寝転がってみたりと気分転換しつつも座りっぱなしだと、退屈と鬱屈がつのってくる。そんなときほど音楽が重要。この数日での発見はmixcloudで見つけた「heavenless2100」って方のミックス作品、どれも素晴らしい! 勝手に流れ出したのに耳を向けて、じわじわと驚かされた。

「Dennis Bovell Works Only」はレゲエってよりもポスト・パンク〜バレアリックの質感がつよくて新鮮だし(イメージの刷新!)、「Lovers Rock Wa in Vain vol.2」は合間に挟まれる日本語曲の色がいい(全体にじわっと滲ませるような効果あり!)。「24日の夜/25日の朝(Final Edition)」はクリスマスに合わせた選曲だけど、真夏の今でもじゅうぶん聴ける。

今日は「Super Dubb-Wise Vol.2」と「Sources of Re:ECM」ってのを聴いてみる。ミックスに冠されたタイトルだけで興味がわくのは、この方のすぐれた編集感覚があってこそ。

*
きのうの来客は、古着屋〈May〉のホソヤさん、ナツナさん、ナカヤマさん。オンライン・ストア〈平凡〉でも売上があり、だいぶ救われた。お盆の連休って毎年こんな感じなんだっけかな〜(「お盆の連休中はチーンと静かで居心地がいい」って去年も書いてるわ……)。

今日は久しぶりに19時までの営業です! 明日は南浦和出張のため、終日休業。

2026/08/14

8/14 店日誌

8月14日、金曜日。昨晩の雨はすごかった。隙間なく降り続けるから、室内にいると轟音に包まれているような体感。これ、店の方は大丈夫なのか。2~3年前に浸水したこともあったし、今回もまた危ないぞ……と考えはじめると落ち着かない。店周辺にいるはずのワカバさんに連絡してみると、そこまでの状態にはならないだろうと返信がくる。まずはご無事に。浸水などの心配はその後で。ちょっと安心したものの、その後も深くは眠れず、朝を迎えた。

千葉県のいくつかの市町では、もっと激しく、長い降雨だったと聞いて心配になるのは柏のディスクユニオン。地下にある店舗だし、路上があんなに冠水してると店内はどうなるのか。心配になって友人に連絡してみるも「どうなんでしょうね〜」って言葉しか出てこない(千葉在住のイケちゃん、ヨッちゃんは大丈夫だったかな)。

*
きのうは連休谷間の悪天候。そうなりゃ、さすがにお客さんも激減する。午後、運動部の学生さんっぽい男性がカミュの文庫を2冊買ってくれて、しずかに感激。オンライン・ストア〈平凡〉を通して高価な本が売れたのも大きい。これで終わりかなーっと思ったところで、〈JULY TREE〉のヤブシタさんご一家がきてくれて、救われる。

天気に振り回されっぱなしではありますが、今日も開店。のんびりやってます。

2026/08/13

8/13 店日誌


8月13日、木曜日。ラジオ体操を終えて、マクドナルドに向けて歩きだす。曇天。湿度も高すぎず、ちょうどいい。ソーセージエッグマフィンのセットを買って、近くの公園に行ってみると……ガーン! 桜の木の一部が切られてる。何本かは近隣の家屋に抵触していたようだったし、仕方ないのか。満開になる時期でも落ち着いて座っていられる貴重な場所だから、ながく残ってくれたらいいのだけれど。

帰り道に寄ったコンビニでポパイの最新号を手に取って、目がひらく。ともだちが表紙やってるじゃーん! と思ったら、別の知人の方だった。スペクテイター事務所、最寄りのコンビニで青野さんの記事を読めるのは、ちょっとした出来事である。

*
さすがにお盆の連休だからか、きのうは遠方からのお客さんが多かった。久喜、名古屋、阿佐ヶ谷、横浜。旧友がいれば先輩もいる。みんな大体同じ時間にきてくれたのだけど、そんなに慌てずやれた気もする。いろんな話が聞けてよかった。

さあ、今日も開店します。お暇があればお出かけください。