2021/05/10

5/10 家日誌

つくば駅前のラジカセおじさん。その存在を確認してから10年以上は経っているだろう。長い時間をかけて居場所が微妙にかわっていて、今はロータリー前のベンチでよく見かける。つい最近まで、あのおじさんは中華圏の方なのかと認識していた。なんとなく、流している音楽が大陸的だなーと感じていたから。

それが今日の夕方、用があって駅前にいた約15分。すぐ近くに座っていたら、流す音楽は演歌、歌謡曲。おじさん自身の話す言葉は日本語だ。曲の解説というか、ツッコミというか、歌い手の紹介めいたことを話すことがあれば、歌詞への直接な返答だったりを発声していた。ラジカセから流れる音、そのものは耳障りなわけでもない。でもやはり、あの雰囲気、存在感は独特だ。健在を確認できた安心感と胸中のざわつきとが、始終せめぎあっていた。

日暮れどきに外で音楽を聴くのは気持ちがいい。自分も店前の歩道で似たようなことをしているときがある。道ゆく人はどんな風に感じているのだろう。ラジカセおじさんが駅前からいなくなったらと想像すると、少しさみしい。

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