2019/10/22

エスプラ君に聞く、アルバム制作にまつわる話。

tactsato(home made radio club)が手がけたアートワークには、いろいろ仕掛けがあります。

−やあやあ、今日はよろしくお願いします。

よろしくお願いします!

−まず、アルバム『Song Of the N.E.A.R』完成おめでとう。
今作はどんなきっかけで作り始めたのかな? 制作期間はどれくらい?

ありがとうござます!
今作はほぼ自分の店(OctBaSS)で制作したんですが、きっかけになったのはある日暇な時間ができて、なんとなく店の音響を使ってラップトップでトラックメイクしてみたら楽しくなって。それまではDTMって部屋でやるもんだって考えてたんですけど、ここでやればいいじゃん!(爆音でも苦情も来ないし)と、思って店に機材を移してダンスフロアでの制作が始まりました。
制作期間としてはそういったリハビリ込みで約1年くらいですかね。後半2ヶ月くらいはほぼミックスと編曲作業で、夏は完全に引き篭ってました。そんな夏の日々から"お疲れサマー"は浮かびました。

−タイトルになっている「N.E.A.R」の発想はどうやって生まれたんだろう?

自分がこの街で生きていて、この歳になって、結婚して子供も産まれたりして、ある程度自分の身の丈みたいなのが見えてきた気がしたんですよね。20代はのし上がってやるぜ!みたいな感覚でしたが。そこから、目の前の人やコトが本当に大切なんだなって感じて、自分のできることで、自分らしい形でこの場所を表現しようと考えました。
それに、改めて自分の身の回りを見返してみて、いろいろと面白いし、誇れる仲間たちが沢山いることに気付いたっす笑。本当に周りの環境や仲間たちに感謝してます。それはある種、都会への憧れや田舎の劣等感のようなものからの解放とも言えます。

−このアルバムの聴きどころは? 全部、という答えはなしにしようか。

リリックと構成、あとはミキシングですかね。
リリックは文字にしても成り立つように気を使いました。ワードの並べ方とか。この言葉で溜めて、この言葉で放つ的な。言葉をDJする感じ。でも基本は笑いと共感に落とし込むように気を使いました。

構成に関しては、繰り返しのサビってのをあまり使わなかったです。基本ほぼワンループだからこそ、あまり予定調和すぎる曲展開って個人的に作ってて萌え(燃え)ないんですよね。かと言って、鍵盤を弾けるわけじゃ無いので、今回は引き算を多用しました。

ミキシングも自分でやりました。特にバキバキに弄ったり、超高いプラグインや機材使った訳じゃ無いんですが、大枠を気にしました。あまりヒップホップや昨今のクラブミュージック特有のバランスにしたくなくて。実際普段は古い音楽ばかり聞いてるので、70年代とかのバランスがちょうど良く感じてきたんですよね。そこに近づけた一面もあります。その発想からラップミュージックを攻めるミキシングはそんなになかったかなと。
普通にエンジニアに頼んだら当たり前に整ったバランスにされちゃいますから。マスタリングを担当してくれたYastakaさんも、その点はかなりフレッシュだったと評価してくれました。改めて、ミキシングもひとつの表現として考えました。

−ありがとう。ここまではアルバム制作にまつわる話を聞いたので、つぎは11月3日(日)に迫ったリリース・パーティーにまつわることを聞いていこうかな。

次回に続きます!

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