8月27日、水曜日。鈴木孝弥『REGGAE definitive』をぱらぱらめくっていて、こりゃすげえ! と唸ったのはチャプター9「Reggae Revival era(2010-2020)」に60ページ超が割かれていること。他のチャプターは多くて40ページ台だから、著者が2010年以降に立ち上がった“レゲエ・リヴァイヴァル”のムーブメント/コンセプトをいかに重視しているかが、よくわかる。1985年に始まるデジタル・ダンスホール期にはあまり乗れない自分にも、ここ10〜15年あたりのレゲエ・カルチャーはどうも違うらしいと感じさせるだけの熱がある。
現代のボブ・マーリーと言われたりもするクロニクスという人は、「〈レゲエ・リヴァイヴァル〉は音楽の再生のことじゃなくて、レゲエカルチャーを媒介した、あるいはそれが象徴し推進するような人間の、社会の、精神性の再生のことだ」と言っています。〈レゲエ・リヴァイヴァル〉というのは音楽の話じゃないんだ、と。(鈴木孝弥)
レゲエ・リヴァイヴァルと聞いて頭に浮かんだのが、ハーポ部長(編著)『本のコミューン』所収の鈴木孝弥「〈レゲエ・リヴァイヴァル〉とアーバンラスタの闘い」。現代のジャマイカ、レゲエ・シーン、ラスタファリアニズムの現状を刺激をもって伝えてくれる好レクチャー。直後に置かれた「オーガニックにしときなさい ジャー9との対話」と合わせて25ページ、簡潔ながらも軽くない、ビシッとしたガイダンスになっている。
『本のコミューン』は店頭、オンライン・ストアとも残り1冊。版元在庫には余裕がありそうなので焦らせるつもりはないけど、気になればぜひお手元に。330ページにわたる対抗文化史、資料として貴重なのはもちろんのこと、読みものとしての強度もあり。
今日明日、明後日は15時開店。31日(日)・9月1日(月)・2日(火)は休みです。

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