2023/06/03

6/3 店日誌

6月3日、土曜日。昨日の雨風、湿度には参ってしまった。店のなかもじっとり湿っているようで居心地がわるい。入り口はビショビショ。さすがに本は濡らさないよう気を使ったが、紙質によっては湿気で表紙がびろんとめくれてくる。そんな状態を目にしたまま店にいても気が詰まるから、17時過ぎに閉めて帰宅した。

「ぼくは日本のインテリ特有のdead-seriousな鈍さ、権威主義、もっともらしさ……そういうものに抵抗する、ささやかな砦を作りたいのです。」(「男たちの輪」)

持って帰った、小林信彦『四重奏(カルテット)』を読みだすと止まらない。1971年から2009年までに発表された中編4つを組み合わせた作品集。「夙川事件 -谷崎潤一郎余聞-」以外は既読だったが、再読ゆえの発見も多い。「男たちの輪」に登場する細谷のモデルが誰かを確信し、複雑な感情が芽生えた(誰かとこの話をしたい……)。

雨も上がって、通常営業! オンライン・ストア〈平凡〉もご利用ください。

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