2025/02/28

2/28 店日誌

たしかに、コロナ禍は去ったのかもしれない。今は過去を振り返るより、前を向くべきかもしれない。しかし、あの時期に、何が起きたのか。何が変わり、何が変わらなかったのか。その答えはまだ出ていないだろう。(大竹聡)

2月28日、金曜日。もう何年前だろうか。北浦和でタクトくんと打ち合わせ、早々に終わってさあ飲もう! ……が、街を歩いても店がやってない。やってても酒は出してない。仕方ないから、コンビニで買った缶ビールでとりあえず乾杯。コウヘイくんがきたら公園に行きますか。いいね、それがいい。いざ3人で公園の広場に向かうといるわいるわ、似たような小集団が! 2人、もしくは3~4人で酒を飲んでる。あの光景はなかなか印象深い。

また別の日。タクトくん、カワイさんと阿佐ヶ谷で落ち合い、本を納品。さあ飲むか! となっても、同じ状況。小声でヒソヒソ、ソワソワ、ドウシヨウ。けっきょくカワイさんの運転する車の後部座席で飲み出して、タクトくんの家で仕切り直し。やたらに盛り上がっていろいろ話した。夏の日の記憶。

大竹聡『酒場とコロナ あのとき酒場に何が起きたのか』をぱらぱら読んでいて、数年前のことを思い出す。マスクを付けて、外して、移動して。距離をとって小声で話す。頻繁に消毒。うがい。あの頃のこと、みんな忘れちゃったのか。オレは正直忘れかけてた。

今日も書籍に入荷あり。オンライン・ストア〈平凡〉にも動きあり。

2025/02/27

2/27 店日誌


オクノさんにしか出来ない音楽がある。コーヒーも同じで、同じコーヒー豆でも、淹れる人によって味は違う。そして、オクノさんのライブの時間の流れ方がある。(豊田道倫)

2月27日、木曜日。オクノ修『オクノ修70歳、拾得ライブ』を聴く。針を落として最初に聴こえるギターの音がいい。座って、レコードから流れる音楽に耳を傾けるだけで、満たされるものがある。素朴で特別。ありのままの存在を感じさせてくれるからだろうか、気持ちがじわりと高まる。豊田道倫さんが書く通り、この演奏でしか体感できない時間の流れ方を、しみじみと感じさせる。

本屋と喫茶店。かけ離れた業種のように思えるかもしれないが、同じ小商いには違いない。日々休むことなく黙々と同じ仕事をこなしながら、だれることなく張り詰めた店の空気を保ち続ける姿には背筋を正される思いがする。(堀部篤史)

オクノ修さんは〈六曜社珈琲店〉地下店の店主で、京都のある種の文化を象徴する人でもあり、自立した大人。シブいのにじじむさくなく、軽やかな気配を漂わせる。書いていて、ジャケット写真がもったいない気がする(実物はもっと若々しくてお洒落なのだ)。

さあ、今日も開店。書籍はもちろん、音源にも入荷あり。気が向いたらご来店を。

2025/02/26

2/26 店日誌

2月26日、水曜日。阿佐ヶ谷の〈古書コンコ堂〉で矢吹純個展「PUZZLING」が始まる。今日から3月23日(日)までの会期で、週末ごとに矢吹くんも店にいるかもしれない。その辺りの詳しいことはコンコ堂のインスタグラムかツイッターでご確認を。店主の天野さんによれば、「3回目となる矢吹くんの個展。今回は最近描いているというアクリル画を中心に、ペン画の小品もありという構成。今までの物量で店中を埋め尽くす展示からは一転し、控えめにまとまっています」。

不具合があれば関係終了。各自すみやかに次の仕事、居場所を探すべし。ってのがアメリカ(資本主義)社会の現実だとして、この国の派遣労働の現場も限りなくそれに近い状態になっている気がする。効率第一。心情などは介入させず機械的に働かせるべし。映画『ブルータリスト』を観て、考えたことの一つ。

道端でモドキプロに会って、だらだら喋りながら店に来た。そのときにすれ違った人が今日最初のお客さん。近所を歩いてる人とは知り合いになりやすい。

今日明日、明後日は15時開店。お暇があれば、ご来店を。

2025/02/25

2/25 雑記

思ってたよりずっとヘヴィで、もろくも崩れ落ちていく人間の姿を見ていて、イヤになった。映画として嫌いなわけじゃないのだが、こりゃなかなか……と呟くのが精一杯で、しかと受け止められたとは言い難い。ドラッグ摂取、ジャズ演奏に合わせて踊りまくるシーンに迫力があり、エイドリアン・ブロディの鼻の穴のデカさに驚いた。なにより、建築物の持つ力──権威と欲望、それらへの呪詛を含む──に畏れいる。

信仰が大きなテーマになった映画『ブルータリスト』を監督したのはブラディ・コーベット。1988年生まれの36歳らしい。

2025/02/24

2/24 店日誌

2月24日、月曜日。「マダムギター長見順(vo+guitar+piano) /岡地曙裕(drums) / ワダ マンボ(vo+guitar) /アンドウケンジロウ(clarinet+sax)ブルースやカリブ音楽など、ルーツミュージックの旨味と臭みを知り尽くした4人による、超ライブ・バンド」であるペンペンドンピーのライブを3月23日(日)に開催する! 会場は天久保一丁目〈aNTENA〉。DJにはsoul bonanzaことヒデ・モリモト、ゲスト出店の〈つくば食堂 花〉はこの日だけの特別メニューをつくってくれる。ぜひ、遊びにきてほしい。

ファンキー・ブルース経由~西アフリカ・ギネア行き、インド・カリプソ、甘茶ソウル・インスト、三連リズム&ブルース・バラッドなどなど…聴かなきゃわからない雑食サウンド。

ペンペンドンピーの最新作『9AM』をはじめ旧譜3タイトルを店頭とオンライン・ストア〈平凡〉で販売中。まずはどれから? と聞かれたら『ppdp』か『シブキューフ』、その次に『ジャ、ジャンクション』を、と応えている。

昨日、数年ぶりに来てくれたアメリカ在住の女性と話していてびっくり。息子さんと自分の誕生日が同じ、2月24日だった。そのうちに会えると嬉しいなーと思うけど、その日はくるだろうか。

今日も通常営業! 100円~300円~500円の本をたくさん追加してます。

2025/02/23

2/23 店日誌

2月23日、日曜日。いやー寒い! 朝晩の冷え込みはかなり厳しい。日中の数時間、日向にいればいくらかマシだけど、かなり寒い。冷たい。肌が痛い。そんな時でもお客さんは来てくれる。店周辺でよく顔を合わせる台湾からの留学生、何冊かの会計をしながら質問される。「日本の人にとって沖縄はどんな場所ですか?」……うーん、難しい。行ったことがないのだけど、と前置きして、正直ほとんどが観光目的。暖かくて海がきれい、楽園的なイメージで出かけていく人が多いんじゃないかなあ。

いつ、誰が、どう仕向けたか分からないけど、多くの人は沖縄は楽観的な土地なんだと思ってる(自分も含めて)。でも、本や映画で知る歴史、人から聞く話に触れると、言葉がでない。うまく表現できないから、なかなか近づけなくなる。それじゃいけないんだけど。モヤモヤしたまま返事をして、いっそう混乱させてしまった。

学生のような若者2人、ひとりはカセットコンロスのLPを、もうひとりはスペクテイターを何冊か。均一価格の文庫、単行本と組み合わせて買っていく。イベント/パフォーマンス的な動き、見せ方はできずとも、気にかけてくれる人はいる。地道にやっていくしかない。

今日は短縮営業になる予定。18時まで開けられたらいいのだけど。

2025/02/22

2/22 店日誌

2月22日、土曜日。あれ、暖かいの? 午前中に散歩がてらスーパーまで歩いていくと、ほとんど寒さを感じなかった。冬仕様の重ね着をしているとはいえ、陽の光にあたっていると公園でゴロンと横になりたくなる。ピーチクパーチク、鳥の声も春っぽい。梅の花も箇所によっては咲きはじめてる。数日間の強風が収まって、一気に季節が進んだのかな。と言って油断してると朝晩の冷え込みに体調を崩しかねない。まだまだ、しばらくは用心が必要だ。

二人がユニーク過ぎたのか、時代が未成熟だったのか。常に未成熟なのが時代というものであり、その未成熟さの故に、時代は一人の人間を一方では挫折させ、他方では、余人によってなし得られない力量を発揮せしめるのか、……結論を急ぐのはひかえよう。(山口昌男)

山口昌男『挫折の昭和史(上)』で見つけた上記の箇所でウームと唸った。常に未成熟なのが時代というもの、それがズバリ的確だと思えるのは何故なのか。年を重ねながら考えていくべき事柄じゃなかろうか。

今日明日は13時開店! オンライン・ストア〈平凡〉にも動きあり。