2021/11/02

『底にタッチするまでが私の時間 よりぬきベルク通信1号から150号まで』

開店当初からベルクは今のベルクだったわけではなく、変えることを厭わなかったから今がある。-木村衣有子(「memo」)

木村衣有子・編『底にタッチするまでが私の時間』が届きました。
新宿駅東口にある名店(一度ではなく、二度三度……と数を増すほどそう感じる)〈ベルク〉が発行する壁新聞的フリーペーパー『ベルク通信』の1号から150号までを文筆家・木村衣有子が、編み上げた一冊。井野店長、迫川副店長、愛染編集長のテキストを中心にした約130ページのなかでメモとして記される木村さんの小さなコメントが的確で、全体のバランス取りを担っています。

販売価格は1760円(税込)。木村半次郎商店刊行の『のんべえ春秋』も在庫しています。

11/2 店日誌

11月2日、火曜日。今日から販売をはじめる、木村衣有子・編『底にタッチするまでが私の時間 よりぬきベルク通信1号から150号まで』の巻中グラビア「近頃のベルク」を見ていると、新宿駅東口改札の間近にある〈ベルク〉に行きたくなってくる。ぐいっとビールをのんで、ソーセージでもつまみたい。

久しぶりに行くたび、ベルク独特の速度にあわてて、どうにかこうにか注文をする。ふうっと落ち着いたところでメニューを見ると、頼みたいものが見えてくる。連れがいれば、それぞれの希望をすり合わせて、誰かしらが再度注文に行く。一人であれば、状況を見てササッと注文に行くか、また次だなとあきらめる。

ピタッとハマる時があれば、そうでないこともある。でも、近くに行く用事があると、つい足を向けてしまう。記号めいた“やさしさ”の要素がほぼ皆無だから、あの場所は特別なのかなあと思う。

今日、明日は13時(頃)開店! 日々、何かしらの動きがあるので、お見逃しなく。

2021/11/01

11/1 雑記

リントン・クウェシ・ジョンソン、人が呼ぶところLKJ。彼の音楽作品が自分のなかで特別な位置を占めるようになったのは、今年になってから。店の常連さんから頂いた『BASS CULTURE』のレコードがきっかけだ。針を落として驚いたのは、音楽的な面白さ、心地よさ。LKJのパトワ語(ジャマイカ訛りの英語)でのポエトリー・リーディングは抑揚こそ少ないけれど、リディムに乗ると不思議なほどにしなやかだ。

手元にある3枚のレコードでギターを弾く、ジョン・クパイの手数がほどよく、耳がひかれる。ベーシストであるバンドリーダー、デニス・ボーヴェルの音作りが秀逸ゆえか、聴くほどに身体になじんでいくような感覚がある。

LKJの放つ言葉、詩の意味をしっかりと受けとめる工夫もしなくては。そう思いながらも、確かな手ごたえは得られない状況が続いていて、もどかしい。とにかく、まずは音楽としてしっかり受けとめる。そこからでも始められることがあるはずだ。

2021/10/31

10/31 店日誌

10月31日、日曜日。店にいて、どうにもかみ合わない時がある。知り合いが同時に顔を出したりすると警戒心が動きだす。若者ふたりが入ってきたら、即座にガッカリ。ああ、疲れる。こういう状態って本当に良くない。悪循環を断ち切れないまま、時間が過ぎる。昨日がまあ、そんな日だった。

ハァ、今日はもうダメだと投げ出しつつも、店を開けていた遅い時間。ひとりで来たお客さんが、音源を2枚と古本を1冊、買っていってくれた。変わった作品だ。なんでまた? と声をかけると、なんとなく気になって。と返事をくれる。それだけで、だいぶ気が楽になった。スネていた気持ちが、土壇場で押し戻された。

買い物の場ではあれ、何かしらを面白がってもらえると、正直に言ってすごく嬉しい。金と物との交換以上のことができたような気がするからか。ああ、店を開けていてよかった。

今日は20時頃まで開けています。ご都合に合わせてご来店ください。

2021/10/30

『IN/SECTS』vol.14

今号では、小説家、詩家、演出家、文化人類学者、音楽家、母親、父親、こども、編集者、コラムニスト、グラフィックデザイナーなど、たくさんの方々と共に、改めて言葉について見つめ直してみました。

『IN/SECTS』vol.14が届きました。
好評だった「NEW ‘BOOK SHOP’ CULTURE -書店に見る、商いのカタチ-」特集の13号から、半年足らずで届いた最新号の特集は「言葉は楽しい」。ポップな雰囲気をたたえつつ、多彩な切り口で言葉にいどんだ読みごたえのある内容です。ぱらっとめくってみるたびに目に入る記事が異なる感覚があって、これぞ、カルチャー誌! と言いたくなります。

販売価格は1870円(税込)。関西スパイスカレー関連の書籍も入荷しています。

「LIGHT HERE,LIGHT NOW」

思いつきを思いついたまま絵に残してきました。
振り返ると、そのあまりの軽さに心許なくなりますが、所詮は思いつきなどそんなものなんだろうと言い聞かせて、それでも不思議なことにいくつかは未だひらめいているように見えます。こうしている間にさえ、チカチカと頭をよぎるものがあります。なんともこの世は灯りに満ちており、風は止むことがないようです。
それではお先に、ごきげんよう。–矢吹純

JUN YABUKI Solo Exhibition「LIGHT HERE,LIGHT NOW」
会期 2021年11月14日(土)〜28日(日) 11:00-18:00(平日)/11:00-20:00(土日祝) 木曜休
会場 DAYS386(神奈川県三浦郡葉山町堀内377)

10/30 店日誌

10月30日、土曜日。長谷川郁夫『吉田健一』を読み終えた。二段組みで約650ページ、大著といえる評伝を精読できたとは思わない。だけれど、中途で投げ出さず、読み通したことで得るものもあった。まず、河上徹太郎、石川淳という二人に親しみをおぼえた。そして「文学というのは、要するに、本のことである」という吉田健一の言葉に触れられた。しっかりと肉のついた実感でなくとも、何かのきっかけになるかもしれない。

今日も好天。のんびり20時まで開けています。