2019/05/11

『THE LAUNDRIES』


ロサンゼルスは、地域ごとにエスニックタウンが存在していたりと、様々な人種の人々が暮らす街だ。それぞれのコインランドリーで見た光景は、今のアメリカ社会の、そして世界の縮図のようにも感じられた。グルグルと回る洗濯機を見ながら、僕は、アメリカのことをもっと知りたいと思うようになった。

濱田紘輔『THE LAUNDRIES』が届きました。
三重県出身の写真家がアメリカ、ロサンゼルス周辺地域のコインランドリーを巡り、そこで出会った人、物、時間を記録した初作品集。テーマと表紙の質感から得た印象よりも、複雑な感情が写し込まれていて好感を持ちました。被写体にもスッキリ笑顔は少なくて、緊張気味だったり戸惑いの見える表情がチラホラ。西海岸らしい光があっての作品ですが、そこにある影や揺らぎも感じさせてくれるのが、本作が現代のアメリカ社会の縮図とも言えるポイントなのかもしれません。

販売価格は2808円(税込)。5月27日(日)まで〈book obscura〉で本書の写真展が行われているそうです。

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