『群像』で連載されている小西康陽「これからの人生。」最新回を(備え付けの椅子に座って)堪能し、男性雑誌コーナーに移動すると『Ollie』のニューヨーク特集号が目に入る。ビビッときて手にとると、こりゃすげえ。誌面に勢いがある。リーヴァイス、Gショックの広告ページもあるものの、彼の地の空気をにごりなく伝えてくれる。カッコよかったなァ。
音楽コーナーで見つけた石井”EC”志津男(監修)『The ROCK STEADY BOOK』を買い、劇場へ。早めに席についてだらーっとして上映開始を待っていると予告編がはじまって、ドカーン! バーン! って感じの派手な作品がいくつかと、ジワーッと泣かせるものも混ぜて流れる。客は自分以外にもうひとりだけ。
さあ、本編。日が昇って暮れていく、当たり前の毎日。どこにでもある時間の流れ。それを、そのまま描写するために必要だったのが、片田舎の草野球。時間がくれば球審は帰る。客もそれぞれの用事でいなくなる。暗くなればボールは見えなくなる。ただそれだけの話で、あくびが出るほど退屈なのだけど、ジワーッと引き込まれていく。これは、脱力系のフリをした実験作なんじゃなかろうか。全編にローファイな感触があったのも好印象。エンディング・テーマも素晴らしかった。
映画館を出ると14時ちょうど。今日はもう何もしなくていいだろう。スーパーで缶ビールを買って、家に帰ることにする。
0 件のコメント:
コメントを投稿