2025/12/13

12/13 店日誌


12月13日、土曜日。今日の発見。100円ショップ〈Seria〉で、付箋が売っていると気がついた。書店の文房具売り場でたまーに覗くとちょっと高い。自分好みの細めのやつは総じて安くないのだけど……なんと、100円で買えるんじゃん。種類もいろいろ、よりどりみどり。とりあえず「極細 紙ふせん」(50枚×8色 各2本=800枚!)ってのを購入。これだけあれば、しばらくは買わずに済むだろう。100円ショップってなんであるんだなあ。めちゃくちゃ便利なんだけど、片付けようのない気持ちが芽生える。

明日、14日(日)はトークイベント「Soi48とMMMによるADMをめぐる旅」を開催するため、18時までの短縮営業。15日(月)と16日(火)は連休、17日(水)はエマーソン北村さんが主催する「世に棲む音楽」に参加するため、終日休業。その後、年内は31日(水)まで営業予定。

今日は通常営業! オンライン・ストア〈平凡〉もよろしくどうぞ!

2025/12/12

12/12 店日誌

12月12日、金曜日。溜まった缶ゴミをスーパーに捨てにいき、ドラッグストアで買い物を済ませる。できるだけ車の少ない小さな道を選んで歩く。……そこにビュン! と猛スピードの車が通る 。なぜ、ここでその速度を出すの? 細い道路で歩行者に全く気を使わずにアクセルを踏み込む感覚が理解できない。日常的に車に乗ってると、他者との距離感が測れなくなるのだろうか。 速度に対する感覚が鈍くなるってこともあるのだろうか。いずれにしたって、あの走り方はセンスないなーと思うんだよなあ。

正月みたいな晴天、乾いた空気。今日も通常営業です。

2025/12/11

12/11 店日誌


12月11日、木曜日。いま一番うまいビールはサッポロ「エーデルピルス」である。缶に書かれている説明をそのまま書き写すと「世界最高峰のチェコ・ザーツ産ファインアロマホップと麦芽を100%使用した、こだわりのビールです。華やかな香り、高貴で清々しい苦味、そしてすっきりキレのよいおいしさをお楽しみください」。確かに、このビールには上品な香りがあり、さわやかな喉ごしもある。どこか春を思わせる新緑の味───とか、書いてるとウサンくさくなるのだが、嘘ではない。ぜひ飲んでみてほしい。

入荷したての、大江田信『大切なことは小さな声で語られる 大江田信の音楽コラム 1973-2025』は残り1冊。明日には再入荷して、ピープルブックストア店頭・オンライン・ストア〈平凡〉ともに補充予定。年末年始を越えてもじっくり売っていくつもり。いい本は、ながく丁寧に扱いたい。

当ブログの正月恒例企画「2025年を振り返る」にも面白い動きが出てきているので、お楽しみに。こちらは1月1日(木)の午前中から更新していきます(店は1月1日〜3日で休みます)。

今日も通常営業! 明日はちょっと開店が遅れるかも……。

2025/12/10

12/10 店日誌


12月10日、水曜日。定期的に自信を失う。自分は若い友人たちと渡り合えているのだろうか──いや、たぶんできていない。そもそも、20代の誰彼と同じだけのエネルギー、センスは持ち合わせていないのだし、渡り合うなんて発想からしておこがましいのだが、はーーーーっと深いため息をついてしまうときがある。ハナから鋭い洞察力など持ったことなどないわけだし、開き直ってりゃいいんだけど、それがどうにも難しい。いやはや全く困ったもんだ。いまだにジタバタ、アタフタしながら過ごしている。

社会って個人に厳しいっていうのは痛いほど知ってる。だから、距離を置こう、と思ってずっと生きてきたけれど、もうそんなことは言っていられない。本当なら、この位の歳になれば、ちゃんと社会と対峙して、闘わなくちゃならないことは闘う。もちろん、それ以外に何かしらの手段や方法を自分で見つけない限り、インディペンデントで活動し続けることはなかなか難しい。(小田晶房)

小田晶房『渋谷のすみっこでベジ食堂』を読み返して、端々で膝を打つ。特に上記の一節にはつよく共感。「就職しないで」「会社に属さず」生きていくってのはそれなりに厳しく、難しい。就職できて、普通に暮らせるならば、それが一番いいんじゃなかろうか。理想と独立ってのは別けて考えた方がいいと思う。(*)

(*)補足:誰かしら特定個人への意見ではなく「就職しないで生きるには」って本、フレーズが標語のように扱われてることにモヤモヤしている現状があり、書きました。就職して、普通に暮らすのは簡単じゃないし本当にすごいことだとぼくは思っていて、だからこそ安易な独立指南には抵抗があります。/ 当事者がインディペンデントに生きることの難しさを書いてくれてるって観点で、小田さんの本が響いたことも書き足しておきます。

今日も通常営業! オンライン・ストア〈平凡〉もよろしくどうぞ。

2025/12/09

12/9 雑記

今日から〈つくば市民ギャラリー〉ではじまった「中山光昭コレクション展」に顔を出し、いろんな話を聞かせてもらう。中山光昭さんはサイン本コレクター。美輪明宏、永六輔、ピーコ、古山フウ、住井すえ、谷川俊太郎、香里奈、等々に加えて市井の研究者やキャバクラ嬢などのサイン本がたくさんあって面白い。なにより、中山さんの変わり方が魅力的なんだよなあ。独特のリズムの話術はクセになる……うちの店で買ってくれた本も何冊かあって嬉しかった。

つくば駅で電車に乗り換えて、流山セントラルパークで下車。20分ほど歩いて、長いことお世話になってる知人の店を訪問。カレーにビール、お薦めしてくれたポール・オースター追悼号のモンキーを読みつつ、しばし落ち着く。食べ終えて、ではまた! 挨拶をして店を出る。知らない町を歩くのはやっぱり楽しい。もうちょい冒険したかったけど、無理せず、柏に寄って帰ってきた。

ディスクユニオンで知り合いを見かけるも、恥ずかしくて声をかけず……。

2025/12/08

12/8 店日誌

12月8日、月曜日。ここ数日は好天つづき。交差点で信号待ちをしていると、でっかい空が目に入る。紅葉のピークは過ぎたけど街路樹もいい色だ。ああ〜いい天気だなあ! 店を放って出かけたくなる。本とコーヒーをもって、公園でゴロゴロしてたい。行く先をきめずに歩きまわるのもいい。大きな建物がない道で夕焼けを眺められたらいいんだけどナァ。とか何とか思いつつ戻ってくるとお客さん。友人たちもちょこちょこと顔を出す。やっぱり、店を開けてると面白い。いまだに予想外の出来事ばかりなのである。

今日も通常営業。本の買取、在庫確認などのお問い合わせはお気軽に。

2025/12/07

12/7 店日誌


12月7日、日曜日。急にジャズにハマってしまった。きっかけはDUSKO GOJKOVIC(ダスコ・ゴイコヴィッチ)『BEOGRADE BLUES』。誰に譲ってもらったかも判然としない紙ジャケCDをなんとなく再生してみると、なんともしっくりくる。ストーブで暖めた店内、決して立派とはいえないラジカセで大きめの音で流していると、身体の奥が熱くなる。常連イシガミさんが売ってくれた『I Had the Craziest Dream:Modern Jazz and Hard-Bop in Post War London,Vol.2』ってのもすごく良くて、繰り返し聴いてしまう。

好評つづく、ジャズ録音日調査委員会(編)『日めくりジャズ 365(2026年版)』の在庫はわずか。焦って買わせるものじゃないけれど、あるうちにどうぞ。幅広い客層に求められるカレンダーのヒット作。

今日も通常営業! オンライン・ストア〈平凡〉もよろしくどうぞ!

2025/12/06

12/6 店日誌


12月6日、土曜日。朝、6時半ちょい前に家を出ると、空気がピーンと冷たい。朝陽をうけて筑波山がくっきり見える。大きな月が浮かんでる。めちゃくちゃ寒いけど、この時間じゃないと見られない景色、味わえない空気がある。せっせと自転車を走らせて筑波大学に入ると、味気ない建物群がきれいに光を浴びている。茶のまじったうすい赤、レンガやコンクリートがぼんやり発光していて「ほ〜」っと声をもらしつつ、ペダルを漕ぐ。誰もいない。池の水面も陽光を反射してキラキラ光ってた。

島村恭則+畑中章宏『オルタナティブ民俗学』津田貴司・福島恵一『音響・環境・即興 松夜話──〈耳〉の冒険』など、新刊に入荷あり。加えて、ハーポ部長(編)『本のコミューン』あたりの定番作も補充済み。年末だから……ってわけじゃないけど、色々と動きの多い、ここ最近。

*

ポットマン『ふるさと』フェア! という名目ではじまったのは、森本友「ふるさと原画・その他」展示会。かなり変わったタッチ、作風なのに、ごちゃごちゃした店内にすーっと馴染むのが不思議。こちらもお見逃しなく。

今週末も通常営業。本や音源の買取は常時受付中、お声がけはお気軽に。

2025/12/05

12/5 店日誌


12月5日、金曜日。またまたリユース店での話。ボブ・アンディを見つける前だったかな、レコード棚にジャックス『からっぽの世界/ジャックスのすべて』があるのが目に入った。オッと反射的に抜き出すと、まあ安くはないから、いったん保留。目を移すうちに忘れて店を出たのだが……その盤が不意に頭に浮かぶのだ。家や店、散歩の途中で「買っときゃよかったかな〜」と。たぶん得意じゃないんだけど、ゴンチチのラジオで流れてた曲、良かったよなあ。とかナントカ、モヤモヤしてるのもアホらしくなり、買ってきた。残っててよかった。

からっぽの世界、ラヴ・ジェネレーション、マリアンヌ。ここまで聴いて、やはり家人に止められる。わかっちゃいたけど、そうだよなあ。お! われた鏡の中から! イントロがカッコいいじゃん。ごまかしつつ、遠い海へ旅に出た私の恋人も続けて聴いてしまう。とりあえずA面。曲によっては演歌っぽくもあり、ヨレたギターあり、身のつまった内容だ。

なによりぶっ飛んだのはペニシリン「ロマンス」だよ! 同じときに店内でかかって、膝からガクンと崩れ落ちかけた。すげー圧力。破壊力。こんな曲が流行って、あちこちで流れたなんて、面白い時代だったよなあ。

今日も通常営業! オンライン・ストア〈平凡〉にもご注目を。

2025/12/04

12/4 店日誌


“ボブ・アンディといえばこれ!”という代表作で、1966年から68年にかけて録音されたヒットナンバーを収録している。バックはジャッキー・ミットゥ率いるソウル・ヴェンダーズで、後期スカからロックステディ、さらにはレゲエを予感させるサウンドまで、過渡期ならではの幅広い楽曲を収める。(*)

12月4日、木曜日。ゴミ捨て、買い物といった日課の延長にある散歩、近隣の書店(リユース店が主)パトロールの途中でまたも声が出る。おわ、ボブ・アンディ『ソング・ブック』があるじゃないか! もちろんCDだし、べらぼうには安くないのだが、相場に比べれば全然高くない。なぜ、ここにこれがある? カールトン&ザ・シューズやジャッキー・ミットゥと同じ人が手放したのか、別店舗からの品振りか。買ってきて再生すると、そりゃ最高。寒い日だからこそ、のびやかなロックステディが聴きたくなるのだ。

ゑでぃまぁこんが、ノラ・ガスリーの名曲を、坂本慎太郎とゑでゐ鼓雨磨の共作オリジナル日本語詞でカヴァーした、良き出会いの繋がりが生んだ二重三重の夢の結晶。トルソ(TORSO)によるドリーミー管弦楽リコンポジション版をカップリングした夢のWサイダー。(Em Records)

方々で話題になっている、ゑでぃまぁこん/TORSO『ホーム・ビフォア・ダーク』(7インチ)は明日発売なのだけど、ピープル・ブックストア店頭、オンライン・ストア〈平凡〉では今日から購入可能。京都の茶問屋〈宇治香園〉が手がける「TeaLightSound」10周年記念作のご予約も受け付けているので、チェックをよろしく。

今日も通常営業! 本の買取、在庫確認などのお問い合わせはお気軽に。

(*)石井“EC”志津男(編)『The ROCK STEADY BOOK』p.25

2025/12/03

12/3 店日誌


12月3日、水曜日。朝、『THE LOST LENNON TAPES(Number 9)』を聴いていて、ふと思う。ジョン・レノンって何歳まで生きてたんだっけ? たしか40ちょいだったはず。調べてみると、1940年10月9日生まれ。撃たれたのは1980年12月8日。ぴったり40歳だったのか……というか、すでに自分の方が歳上なのか。いましろたかし『釣れんボーイ』の主人公・ヒマシロ先生も40だったし、どうにも落ち着かない気分になる。加齢を認めたくないわけじゃないのだが。

今日も書籍(古本・新刊)、音源に入荷あり。お暇があればお出かけを。

2025/12/02

12/2 雑記

朝風呂に入ってから店に行き、溜まった段ボールをゴミにだす(月2回の古紙回収)。ちょっと歩いてカスミのリサイクルボックスに空き缶を捨てにいき、業務終了。午後はやめの時間に〈つるばみコーヒー〉に行ってあれこれ話したのち、夕方からはいましろたかし『釣れんボーイ』を読んでいた。

2025/12/01

12/1 店日誌


12月1日、月曜日。閉店後に売れた、古山フウ『出産レポ漫画 ほか』と『もぐらホリデ〜』vol.2を取りに行くため、7時前に家を出る。ヒートテック上下にスウェット、ライトダウン、ジーパン。さらにジャンパーを羽織ってマフラーと手袋をつけても自転車で走りだすと顔が冷たい、耳が痛い! ジーンとシビれる。あちこちのカーブミラーは凍りついていて、ほぼ機能せず。車出勤の人たちは怖いだろうなあ(つくば市役所の道理管理課の方々、どうにかしてくれませんか)。

寒いけど、空気が澄んでて気持ちがいい。呼吸をすると肺が洗われるような感覚あり。10分ほど走ったところで店に到着。目的の本を回収、発送の下準備が終わると7時10分。帰り道には出勤と思わしき車が増えている。部活に向かう学生さんもチラホラと。

会社を作ることがこんなに楽しいとは思わなかった。資金繰りが苦しくても、その苦しさが快感になる。なんでも自分でやらなければダメなのである。大きい会社にいると、この気分は味わえない。(嵐山光三郎)*

嵐山光三郎さんが亡くなったと知らせてくれたのは、常連のヒロタさん。2年前だったかな、金沢の〈オヨヨ書林 せせらぎ通り店〉で買った『口笛の歌が聴こえる』に驚いて以来、意識的に読んでいたからショックは大きい。ちょっと前に読んだ『日本詣で』で語られている「青人社」について、詳しく書かれた本があれば読みたいのだが……。

今日も通常営業。本の買取り、在庫確認などのお問い合わせはお気軽に。

*「目黒区 長原オンボロ出版社ストーリー」(『日本詣で』p.244)