2024/10/18

休業

今日、10月18日(金)は休みます。

2024/10/17

10/17 店日誌

10月17日、木曜日。一昨日からプリンス・バスターにハマっていて、今もブログを書きながら聴いている。『Big Five』は1972年の作品。いわゆるバスター節のスカチューンではなく、レゲエ寄りのロック・ステディを歌っている。空気の乾いた午後にぴったりで気持ちがいい。歌詞の内容はわからないのだが、どうなのだろうか。今は「Kinky Griner」という曲で、次は「Leave Your Man」。甘〜いラブソングではなさそうだ。途中、途中でブザー音みたいな異音が入るのが気になる……(Apple Musicだけ?)。

当店の定番! HAPPFATの秋冬ミックス『FAR』vol.3が到着。サウダージ~フォークっぽい導入から徐々にソウル~メロウ・フィーリングが高まっていく展開で、聴いているのがとても楽。南佳孝などの和モノ使いもミックスの聴きどころ。運転中の車内や美容室、古着屋なんかのBGMにも合うと思う。

何度か変更があったけど、明日18日(金)は休業。19日(土)と20日(日)は店番太郎くんに任せての短縮営業(13時~19時/13時~18時)。月曜は通常営業で、火曜は定休。26日(土)は「旧石器時間」に出店! ご都合合えば、どこかしらでお出かけを。

とりあえず、今日も通常営業! オンライン・ストア〈平凡〉にもご注目を!

2024/10/16

10/16 店日誌

山川方夫の作品は短篇が多いこともあって静かな印象のものが多い。日のかげりのなかでは劇的な出来事も起るがそれは再び日が射し込むと同時に薄っすらと消えていく。ひとはかげりを意識しながらもそれに耐えて静かに生きていく。(川本三郎)

10月16日、木曜日。山川方夫『夏の葬列』を読んでしずかな衝撃を受ける。ショート・ショートといわれる10ページほどの短篇と70~80ページくらいの話が入った文庫本。まず読んだのは山崎行太郎の「解説──陽気な絶望者」、その後で頭から順に読んでいった。冒頭3篇「夏の葬列」「待っている女」「お守り」でぐっと掴まれ、速度をかえつつ一気に読み終える。再度の「解説」、川本三郎「鑑賞」を通過すると、ああ何とも。言葉にしがたい芳醇な体験をした気分になる。最後に付された「年譜」も充実していて、無駄のない構成に関心しながら本を手放した。

彼より、アタマの回転が早い人、リコウな人、話の面白い人は、まだいるだろう。しかし、彼のように暖かい心と柔軟な理解力をもち、都会的神経と野暮なまでの生真面目さを両立させた親しい友人に出会うことは、私の生涯に、もう、あるまい。(小林信彦)

思い出して、小林信彦『東京のロビンソン・クルーソー』所収の「山川方夫のこと」を読み返す。少なくとも2度は読んでいるはずなのだが、まったく印象が異なる。こんなことが書かれていたのか……と驚き、山川方夫の別作品にも触れたくなった。

今週の営業予定に変更あり! 今日明日は通常営業、明後日18日(金)は休業。19日(土)は13時から19時まで、20日(日)は13時から18時まで営業します。21日(月)は通常営業、22日(火)は定休日です。

というわけで、今週もどうぞよろしく! 在庫確認、通信販などのお問い合わせはお気軽に。

2024/10/15

10/15 雑記

一昨日の残像がまだ残ってる。友部正人の歌う姿、響く声をはっきり思い出せる。あの声を聞いて振り返る、一月一日午前一時(高橋さん)、夕日は昇る。友部さんの背中を見ながら聞いたのは、銀座線を探して。歌声は深みがあってよく響く。ハーモニカを吹くと表情がぐっと若くなる。

ワインをよく飲む友部さん、サワーを飲み飲み話すユミさん、打ち上げでお二人を交えてを話しているときの感触も忘れられない。いいお話をたくさん聞かせてもらった(ベロベロに酔ったタカシくんも面白かったぜ……!)。

2024/10/14

10/14 店日誌

10月14日、月曜日。いい天気! でも、ここまでくると、いい天気過ぎる。あまりな行楽日和でちっぽけな古本屋にくる人は少ない。すげー少ないんだよ! 店番太郎くんに頼んだ昨日の売り上げは、なんと××××円。3連休の中日にあって渋〜い金額。こりゃ参ったな……と、嘆いても、まあ仕方ない。人の動きには慣れているつもりだ。山があれば谷もあって、右肩上がりの営業なんかできっこなくて、上がり下がりを繰り返してきた。少なくても人が来て、本を買っていってくれるから、こうして店を続けていられる。淡々とやるほかない。

ご近所〈つくば食堂 花〉での友部正人さんのライブは4年ぶり。 前回は新型コロナウイルス騒動の真っ只中だったかた、よく覚えている。途中で換気の時間をつくったり、マスク着用、手指の消毒を気にしたりでけっこう大変だった。昨夜、久しぶりのライブは完全生音公演。友部さんの地声だけで90分。店内に響く声、ハーモニカの音にぐっと心が惹きつけられた。あの場に立ち会えたことに感謝、感謝。

今日も書籍、音源に入荷あり。店前に出している均一価格(100円~300円~500円)のコーナーにもコツコツ手をいれているので、ご注目を。オッ! と手が出る本を見つけてくれたら、とても嬉しい。

今日も通常営業! 明日火曜は定休日。18日(金)19日(土)20日(日)は休業。

2024/10/13

10/13 店日誌

10月13日、日曜日。稲葉真弓『半島へ』を読み終えて、驚く。9割型まで著者の生活エッセイだと思い混んでいたのだが、小説だった。完結直前「奈々子、これでいいかな。あなたの“生き急ぎ”とは違う速度を、私は見つけたいの。東京のスピードとは違う、私にふさわしい速度をね」という黙想、語り手自身の自己確認に触れて、この人は著者・稲葉真弓じゃない別の誰かなのかも……と、遅まきながら着想した。木村朗子による解説に触れて、小説を読んでいたことを知らされた。

なんとなく買ってみて、読みはじめたら、想像以上にとおくに飛ばされた。意識されないまま、ずっととおいところに。すごいなー。本を読んでいてこんな風に驚かされたのは、はじめてだ。

朝、てきとうに流していたラジオの選曲に反応する。佐野元春だとすぐに気がつく。曲自体の質感が今日の気分にぴったり。何て曲だろうと耳を向けていたら、佐野元春&Coyote Bandの「或る秋の日」。歌詞というより発声が、メロディというより曲のもつ雰囲気が、乾いた空気に溶け込んだ。

今日も通常営業。13時から19時まで、店番太郎くんが店にいます。

2024/10/12

10/12 店日誌

10月12日、土曜日。目が覚めてすぐ障子と窓を開けると、ほどよく乾いた空気が部屋に入る。空は真っ青。いやーいい天気! 秋晴れってすばらしい! インスタントコーヒーを淹れて、ウィークエンド・サンシャインを流しながら本を読む。今日も稲葉真弓『半島へ』。読むうち心がしずかになっていく。印刷された文字を追いかけるのに負荷が少ない。自分自身の先のことにぼんやり想いを馳せつつ、ゆっくりページをめくる。

ゴンチチへとバトンタッチして15分、なんとなく気が向いてレコードに針を落とす。レヴォリューショナリーズのダブ。ゆるやかで太い。今日の気分にぴったりだ。寝転んで、ぼーっとするのにいい気候。こんな風に過ごせる時間がもうちょっと増えればいいのになー。

『ブリング・ミンヨー・バック!』を撮った森脇さんが、エミール・クストリッツァの『スーパー8』を意識したと話していたのを思いだして、嬉しくなる。公開時に観たっきりであいまいな記憶なのだけれど、クストリッツァのジャージの着こなしが超カッコよくて真似したくなったのと、ジョー・ストラマーとの共演シーンがすごく良くて、ぶるぶるっと身体が震えたのは覚えてる。

本当にこわいのは、一匹狼の人です。どこかにひそみ、いつ現われ、なにをやるかわからない人はこわい。(…)それにくらべると、なにかにつけて徒党を組む連中は、まったくこわくない。(中原弓彦)

本棚にあるのが目にはいった坪内祐三『雑読系』を読んでいて、どきり。『ハヤカワズ・ミステリ・マガジン』1966年12月号に掲載された中原弓彦/小林信彦へのインタビューの一節が鋭い。しかも聞き手が大伴昌司なのである。……つい、孫引き。

今日もドアは開けっぱなし! 13時から20時まで開けてます。