10月6日、日曜日。いやあ、昨日はヒマだった。開店直後に数組がぱらぱらっと来て、その後にカップルが何組か、女性二人組、あとは誰も来なかったかな。でも、ひとりで来て静かに本を選んでいく人もいて救われた。いい本、選びますね。よかったらまた来てください。そんな気持ちで会計をして、送り出す。大竹聡『酔人伝』を読みつつビールを飲んでいた閉店間際、水戸からの一行が来て、助けられた。オンライン・ストア〈平凡〉の売上と合わせて、ギリギリセーフ。
開店前、雨がやんだ隙をみて自転車で走りだす。まずはつくば中央郵便局、オーダーのあったレコードと本を発送。帰り道に〈千年一日珈琲焙煎所〉に寄って、樋口達也個展「JUGATSU」を見る。作品に共通したトーンがあるからか、スッと目に入ってくる。洒落てるのは確かなのだけど、それで済ますのはもったいない。
絵を見るのと買うのとでは、大きく違う。/美術館で何億円もする名画を見るよりも、たとえ一万円でも自分でいいと思った絵を自分の金で出して買ったほうが、絵というものの本質に近づくことができる。少なくとも、私はそう考えている。(福田和也)
ちょうど読んでいた、福田和也『放蕩の果て 自叙伝的批評集』所収の「絵画と言葉」の一節が浮き上がる。なるほど、樋口さんの絵も買って、手元に置くと見え方が変わるのかもしれない。値段もけっして高くない。ビビッときたものを買ってみてもいい。
今日も昨日と同じ状態がつづくとドヨーンとしてくるのだが、どうなるだろうか。気をつかって来てもらうのもアレだし、店にはこんなことはよくあるわけで、騒がずに待つしかない。読むべき本ならたくさんある。
今日明日の営業は、13時から19時まで。些細なことでもお問い合わせはお気軽に。
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