2024/02/06

薩摩キッドを語りつくす! 泰尊へのインタビュー⑤

改めて、泰尊です(バドワイザーver.)。

–では、後半の、と言うか『薩摩キッド』の大きな楔になっている「デイ・ポリープ・ビリーバー」。イントロのハープに導かれて始まるメロウなソウルチューン。沁みるね。これはもう聞いてもらえば分かるでしょう!って感じの言葉の量。泰尊くんのことを知ってる俺なら、そりゃあグッとくる。きっと知らない人が聞いても、惹かれるだろうなとは思う。今、どんな声が届いているかな?

ありがとうございます。どんな声、ありがたいことにありがたい声が届いてますね。描くこと自体躊躇したけど、やっぱり描いてよかった。この前、手術を受けた喉(*泰尊は2023年に喉のポリープ除去手術を受けている)の経過検診があってそこでやっと皆さんに作品を渡せれて、改めて感謝を伝えれましたね。一番聴かせたかった方々だったので。さっき、ありがたいことにありがたい声が届いてる、と言いましたが。改めて もっと届けなきゃいけない唄なんだな、と想っています。

こういった職業の方々のことも知ってほしい。だから映像化したいですね、ロケ地は大学病院で。ギャグみたいな話ですけど先生にダメ元で話したら、むしろ喜んでくれて。だからもしかしたら実現するかも、そこは長い目で待っててほしいですね。結果的にですが、この病(正しくは病じゃないんですが)になって良かったと心から想ってて。立ち止まれたし、試されたし、学ばされたし、少しだけ優しくなれたし。だからこその今回のアルバムでしたよね。これは話せば死ぬほど長くなるんで、聴いてください。

冒頭のシャウトは談志師匠。いつか見た『ザ・ノンフィクション』からサンプリングさせてもらいました。「未練で生きてる」そうなんですよね、きっと。


–次は、人生を育てようと歌う「スティルライフ」。前の曲からの流れで半生を振り返るような流れなっているのかな? この2曲や「ひかりのこみち」なんかのメロウでソウルっぽい曲に関わるCoga Atsushiさんってどんな人なのかな? 

この唄は実は一番最後に創ったんです。もうアルバムが殆どまとまっていて、このまま仕上げ作業に行っても良かったんですが 「まだ何かが足りないかも」 「まだ行けるかも”」って考えてる時にCoga Atsushi君がインスタのストーリーにこのビートを上げてて。15秒で心掴まれて、「これだ!」って。速攻連絡して、提供してもらいました。「スティルライフ」ってタイトルが浮かんで。haruka nakamuraさんのそのタイトルの作品が好きで。

半生を振り返るつもりはなかったと想うけど、ビートと心情とタイトルとタイミングに導かれたんだと想います。先述したけど、もうボリュームやトピック的にもほぼお腹一杯な状態だったから 「いるか?いらないか?」って悩みましたけど賭けに出ましたね。結果、めっちゃ気に入ってます。リリックも自由に駆け抜けれて。星野道夫さんの好きな一節をサンプリングできたことも。人生を育てよう、って最後に出てきたことも。そういうことなんですよね。

Coga Atsushi君は佐賀のビートメーカーで、共通の友人がいてSNSで知り合い、3枚目のアルバム “STOP,LOOK,LISTEN”収録の“帰路”って曲で初めて手合わせしました。それから何曲も毎年のように制作してますね。彼はとにかくセンスがいいんです。心の琴線に触れる音を作れる人。元々福岡でバリバリ四つ打ちのDJしてたみたいで、音の幅が広いし仕事が早い。以前一緒に作った”do over”とか聴いてほしいですね、映像も彼が手掛けてます。わざわざ鹿児島まで来てくれて。マルチな才能と情熱。

 「do over (chorus by a nook) TAISONG × Coga Atsushi」

何より損得より気持ちで動いてくれる。いつもビートをたくさん贈ってくれ、マジでビートを毎日作ってると想う。もっと評価されるべき男だと思います。「デイポリープビリーバー」なんて、病院にいる時にPCでビートを聴いてたら彼のビートが心情とハマって連絡して事情を説明したらすぐ動いてくれて。めっちゃ感謝してます。

これからもいっしょに創り続けたいビートメーカーですね!

(⑥に続きます!)

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