2024/01/01

柿沼茄奈が2023年を振り返る

PEOPLE BOOKSTOREで未知なる探し物をしていたら”書き物は好きですか?”と出会って3回目くらいの植田さんに聞かれた。”はい。”と言ってこれを書いています。かきぬまです。

普段は、フリーでエンジニアの仕事をしたり、書き物をしたり、万屋としてヒップホップのクルーやハードコアの集団?に属したりしています。はじめまして。

ストーブで足裏をアツアツにしながら2023年をふりかえってみると、たしか私の2023年は9月からだった。2022年の師走が大幅にコースアウトして2023年の8月まで食い込み、やっと年末だ。と思った頃にはとっくに2023年も後半戦に足をかけていたのだ。

多分、私の2023年をひとことで表すと”渡る”だった。

ご祝儀袋を2回、マタニティ用のボディローションを3回渡し、仕事では知識を、所属している集団には力を渡した。

友人たちへのお祝い(おめでとう)や仕事(ありがとう)は言うまでもなく、

所属している音楽集団はどちらも所謂インディーズ?なので、私は彼らのイベント運営からMV・マーチ制作の、その過程にある細々とした頭数に入れるほどでもない物を拾い上げ、実行したりしていた。

学生時代に学んだクリエイティブなソフトやgoogleを駆使して、よっこらしょどっこいしょ。となんとかやっていただけではあるが、今年は夏場に向かって彼らのイベント事が目白押しで、そのため例年よりもかなり濃密に彼らに尽力することになった。

私は一体何なんだと思いながら日々を過ごし、結果としてうまくいった。割とやれんじゃん!と思った。これが万屋の始まり。起源。爆誕の瞬間である。

夢をみる人が舵取りならば、その夢を叶えるために尽力するのは船を漕ぐ人だが。今年の私は、圧倒的に櫂を握り船を漕ぐ人だった。

誰かが舵をきる船で櫂を握るということは、海面からの反射を一身に受けキラキラと輝く舵取りを見続けるということでもある。

夢を叶えていく彼らを見るのは嬉しいがどこか物悲しく、嫉妬もする。なぜなら私も多分舵取りだからだ。

来年は船を漕いで誰かを目的地に渡すだけでなく、私も私の船でどこかへ渡りたい。と、自分の気持ちに改めて気付かされた一年だった。

過去のやってきたことが何食わぬ顔で現在についてくるように、今年やってきたことも来年に渡る。今年読んだ沢山の本や観た映画、在りし日の景色、誰かとの会話。そういうものを丸ごと連れて行きながら、今年誰かに費やした力を、来年は自分自身に発揮したい。


●今年よかったもの

 ・木

  蚤の市で買った木。かっこいい。

  左側の木の威厳たるや、そっと撫でると手汗かくくらい緊張し、指に擦り付いた黒い粉はなぜだか汚れに思えない。右側は漂流した木らしい。おもった以上に重い。キリンにも見えるし、海に入水する魚にも見える。

  このかっこいい木があると心が落ち着く。眺めたり撫でたり掴んだりすると、なぜだか大きくて優しいものに包まれているような気になってくる。



・¥øu$uk€ ¥uk1mat$u ALL NIGHT LONG

  激かっこいいDJ、ユキマツさんのオールナイトイベントに行った。

  オールナイトイベントが苦手で滅多に行かないのだが数年ぶりに意を決して突入。踊り、叫び、かっこ良過ぎて笑っちゃった。

  たった1人、DJブースの中の彼にだけ光が落とされ、その周りには多くのお客が集う。その双方の集中の先にあるのは目に見えぬ音楽であることがすごいと思った。

  完全に飛びました。



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