2023/03/31
「If You See a Shadow」
3/31 店日誌
ルーツ・レゲエの渋いヘヴィー・リディムに、様々な楽器とキュートなウィスパーリング・ヴォーカルをオーバーダブしてリミックス。ダブの手法を大胆に発展させ新しい世界を創造したDIYレゲエ大傑作!
3月31日、金曜日。開店前に〈古着屋may〉に行くと、女性の声のレゲエが流れている。途中、途中で妙な転調があって変わってるなーと感じて気が付いた。ブレンダ・レイだ。こうして耳に入ってくると印象が変わる。真夏もいいけど新芽がのぞく今の時期、さわやかな空気の晴れ間にもよく合うんだな。
てなわけで、在庫しているブレンダ・レイ『ワラッタ』を少々割引して、再提案。この音源から派生してリー・ペリーやオーガスタス・パブロ、キング・タビーなんかを知る人が増えたら、とても嬉しい。ニューウェーブ~ポスト・パンク期の音源も併せておすすめ。
古本の入荷多数! 値付けしてどんどん出しているので、見にきてほしい。
2023/03/30
2023/03/26
3/26 店日誌
3月26日、日曜日。隣の店はカフェである。週末は小さな子供連れの家族、若いカップルが主な客層。たまに落ち着いた女性、男性が一人で来る。そのうちの2割ぐらいが当店にも流れてくる。たまに、本に興味がある人がいる。ごくごく、たまに何も知らずに入ってきて、店の何かに反応する人もいる。
一般にカフェと書店は相性が良いとされているが、どうなのだろう。悪いと断言はできない。ただし、良いとも言えない。店それぞれの個性があり、街の雰囲気や立地も大きく作用する。今、あなたの店は? と問われたら。うん、悪くはない……かも、と濁すだけだ。
今日も通常営業。27日(月)、28日(火)、29日(水)は三連休。
2023/03/25
3/25 店日誌
3月25日、土曜日。雨音で目が覚める。今日の午前中、東京から知人が来る予定。電車が止まるような雨量ではないけれど、移動する気分に水は差される。慌てずに来てくれたらいい。天気予報によると明日も終日雨らしく、北浦和での出店が心配になる。催事は屋内開催なので問題なく挙行されるが、行き帰りの電車、移動の際に傘を持つのが面倒だ。楽に動けるように工夫をせねば。
昨日の開店直後、大学院の卒業手続きをしにきたYくんが本を売り、買っていく。卒業式を終えたUさんが袴姿で挨拶にくる。店周辺は卒業生でにぎやか。ここ数年には無かった賑わいに少々たじろぐ。納品に来たスペクテイター編集部・青野さんからご近所フェアの提案をもらう。早ければ来週末には何かしらの告知ができるはず。
夜まで、入店はなし。絵描きのナツナさんが北浦和出店の準備に来てくれ、しばし話しこむ。かつて輝かしかったカフェ・カルチャー、カフェを起点にした文化活動はとうに終わっている。今は完全に消費期間。そのことに自覚的であろうと確認し合う。絶望はしていないが、楽観もできない。
今日明日は13時開店。27日(月)、28日(火)、29日(水)は三連休。
2023/03/24
『IN/SECTS』vol.16
ブックメイカーたちに着目し、今号では、「本をつくる」行為そのものから、売り場、コミュニティ、販路や、なぜつくるのか? についても、さまざまな人たちと話し、考えを交換してみました。
『IN/SECTS』vol.16が届きました。
関西発のローカル・カルチャーマガジン、最新号の特集は「本をつくる」。本屋の手前にあるようで、横並びの関係でもあるインディペンデント・パブリッシャーたちが一堂に会したにぎやかな誌面をゆっくり紐解いてほしい。インタビュー、ルポルタージュ、座談、対談、アンケートなどを駆使して編まれた約140ページ。
驚かされたのは、終盤に唐突に現れる「LIL MERCYのストリート散文」。それに触れて感じたのは、ここに載っていない作り手や店、編集部を見つけることの重要さ。きっとまだまだ、面白い人がいて、変わった本をつくっている。
販売価格は1925円(税込)。2021年の書店特集号、別冊『いいお店の作り方(保存版)』も再入荷。
「HOME MADE HOLIDAY MARKET」
今週末! 3月26日(日)に北浦和〈居酒屋ちどり〉で開催される「HOME MADE HOLIDAY MARKET」に出店します。5月7日(日)をもって閉店する、北浦和のミュージック・スポット。関わりは多くなかったけど、店主のちどり君が店での展示に来てくれたり自分が行ったり(それぞれ一度ずつ)、交流があった。
知り合いの店がなくなるのは寂しい。だけど、決断は尊重したい。自分に出来るのは誘いに応じて出店すること。やれるだけのことをやって、その場を楽しむこと。沢山の量は持っていけずとも、面白いものを揃えて、北浦和に向かう。
明後日はつくばの店舗も通常営業。セットアッパーの店番太郎くん、久々の出番。その翌日の定休日、27日(月)にくっつけて、28日(火)、29日(水)でPEOPLE BOOKSTOREは三連休。30日(木)の15時から営業再開。
3/24 店日誌
3月24日、金曜日。一昨日の賑わいから一転、昨日は終日静かな店内。外は雨。ひとり本を読むにはうってつけ。遺作になった『雨滴は続く』(2022年)から『芝公園六角堂跡』(2017年)へと西村賢太の本を読み繋ぐ。暴力的な場面はほとんどなく、自己の内部の描写が多い。古書店〈落日堂〉店主・新川と貫多の会話の部分が多いと、なぜか嬉しい。どこにも芳しい話題はないのだが、安心感がある。
旧友のヨシオさん、卒業式前夜のUさんとお母さん、数人のお客さんに助けられた。気がふさぐような状況にポッと明かりを灯してくれた。閉店前になじみの男性が突然現れて驚いた。やや変わった人なのだが、本が好きなのは間違いない。
今日は15時、明日明後日は13時開店! 週明け27日(月)、28日(火)、29日(水)は三連休。
2023/03/23
「401」
竹本侑樹「国立のけしき」
国立のまっすぐな道を歩いて、目が留まった場所を写真に撮り、家に帰って絵に描く。そんなことを繰り返して拾い集めた風景を展示します。リソグラフを使って版画のように刷られた作品は、自分でも意外な色の重なりが紙にあらわれます。偶然出会った景色と、偶然生まれたイメージを見る方にも楽しんでもらえたら嬉しいです。
3/23 店日誌
3月23日、木曜日。野球の世界大会が日本の優勝に終わって、上気した人が多かったのか、昨日は週末のような人の動きだった。口開けの入店はたまに顔を出す男性。以前、エリオット・スミスの話をしたことがあり、その旨で話し出すと音楽に関することで会話に花が咲く。中古CDを何枚か買っていった。その後は福島から来た若い知人、はじめてみる男性、二人組。
昨年末からなじみになった東京から来る若者、Nくん。ふらりと入ってきた若い男性。農家のサクライさん。つい、話が盛り上がってしまい、同じタイミングで入ってきた女性二人を戸惑わせてしまったような気がする。反省はする。だけれど、状況は選べず、勝手に生まれてしまうもの(とは言っても、書いている今も割り切れていない……)。
オンライン・ストア〈平凡〉で、本を購入する人が増えてきた。昨日は北海道、栃木、東京等々への発送があり、嬉しかった。引き続き、ご利用はお気軽に。
2023/03/22
『LIGHT HERE,LIGHT NOW』の販売状況
JUN YABUKI『LIGHT HERE,LIGHT NOW』がここ最近、じわりじわりと売れている。遠くで誰かが紹介してくれたのか、たまたま見つけた人が多いのか。理由はどうあれ、版元としては嬉しい限り。買い取ってくれたり、少数を委託しているお店の在庫をのぞいて、残りは22冊。どこかで見つけて手に取って、欲しいなーと感じときに買ってほしい。
当店以外で今、確実に売っているのは杉並区阿佐ヶ谷〈コンコ堂〉と鹿児島市名山町〈食堂 湯湯〉。間借りしているオンライン・ストア〈平凡〉でも購入可能。
3/22 店日誌
3月22日、水曜日。初夏をおもわせる空気、温度。日中の数時間はTシャツで過ごせる。ロンT、ライトダウンあたりを持って出かければ夕方以降の不安も少ない。やはり身軽でいられるのは嬉しい。ダウンジャケットを着る人がいれば、半袖で歩く人もいる。冬から春への季節の変わり目。道ゆく人たちを観察するのも面白い。
昨日は祝日感はほとんどなし。だけれど、しっかり本を見て、数冊選んでいく人がいた。100円~300円~500円くらいの古本でかまわない。自分の興味に沿って、本を手にしてもらうのが何より嬉しい。
今日明日、明後日は15時開店。来週、27日(月)28日(火)29日(水)は三連休。
2023/03/21
白水麻耶子 個展「わたしのかみさま おかえりの庭で こえをまつ」
sakana sato 個展「よるのあかるさ」
3/21 店日誌
3月21日、火曜日。春分の日。急な祝日には正直、とまどう。通りの雰囲気がいつもと違う。近所のスーパーやドラッグストア、リユース店にも人が多い。知り合いの飲食店舗では、急に来客が増えて、てんてこ舞いになるらしい。……と、書いたのは午前中。昼過ぎに店に向かって歩きながら、別にいつも通りだな〜と感じた。世間のムードに警戒し過ぎず、過度な期待もせず、普通にやればいいのである。
卒業、転勤の時期だからか、先週あたりから本の買取も増えてきた。新刊や新譜にも面白いものが届いている。店の棚の力もじわじわと増してきている。お暇があって、気が向いたら覗きに来てほしい。
今日も通常営業。オンライン・ストア〈平凡〉にも動きあり。
2023/03/20
3/20 雑記
起きて、まず針を落としたのはレヴォリューショナリーズ『ネグレア・ラヴ・ダブ』。先週のある日、友人に押し付けたままだった記憶がよみがえり、手元に戻した。名盤の誉が高いこの盤を買ったのは、どこのディスクユニオンだったか忘れてしまった。
ドラム、ベース、エコー。ギター、ヴォーカル、エコー。キーボード、ベース、ドラム。これぞ、ジャマイカン・ダブ・ミュージック。
2023/03/19
3/19 店日誌
3月19日、日曜日。「こんにちはー」と言って入店し「ありがとうございましたー」と言いながら帰っていく。何も買わずに。あの人たち、なんなんだろう。店には挨拶をすべし。とか、誰かに教わったのか。隣のカフェか、近隣の店かを巡回するように歩く一団(だいたい一人じゃ来ない)には、困っている。いい歳をした大人だったりするから、余計に嫌だ。
嘘っぽい爽やかさ、笑顔は求めていない。本屋が好きとか、意思表示も別にいらない。静かに本を選んでくれたら、それでいい。なぜ客である自分を必要以上に演出するのか。ただ、おのれの興味に従って、店を見てくれたらいいのである。
今、本やレコード、コーヒーなんかは自己演出の道具になりやすい。どれもこれも嗜好品。各人が好きなように味わい、楽しめばいいのに。なぜか他者へのアピールに使われて、すぐにぽいっと投げ出される。そりゃあ、何も育たない。
今日も書籍、音源に入荷あり。オンライン・ストア〈平凡〉にも動きあり。
2023/03/18
3/18 店日誌
3月18日、土曜日。昨日の閉店後、久しぶりに〈Bar DISCOS〉に顔を出した。スエルテくん、エスプラくん、トモさんがいた。一缶ビールを飲みながら、来月のパーティーのこと、共通の友人のことなど話すうち、近所の古着屋〈wear crab〉店主のアキくん、ムッちゃんも顔を出す。滞在時間は20分ほどだったけど、不思議と気分が晴れた。あの場はやっぱり重要だ。
店には棚に並べきれていない本、音源などで値段が付いていないものもあり。その場合は「いくらですか?」お尋ねあれ。その他、些細なことでもお問い合わせはお気軽に。ただし、おすすめの本を聞かれても、答えかねることもあり。
今日明日は13時開店。雨の週末、ゆっくり本を見に来てほしい。
2023/03/17
「仕立て屋のサーカス 横浜公演 2023」4/28-30
2021年4月以来、約2年ぶりの横浜公演! 会場は前回と同じ〈神奈川芸術劇場・大スタジオ〉、日程は4月28日(金)・29日(土)・30日(日)の三日間。各日一回公演の三公演に当店、PEOPLE BOOKSTOREも出店します(他のお店は現在調整中)。ゲストに打楽器奏者・芳垣安洋 、大工・大塚和哉を迎えての新演目「木を叩く、布を叩く」を披露とのこと。
これまで通り18歳以下は入場無料(ただし28日・29日は中学生以上から、30日は乳幼児、小学生も来場可能)。開演時間、料金などの詳しい情報は「仕立て屋のサーカス」の公式HPか各種SNSでご確認を。
***
【 仕立て屋のサーカス 横浜公演・新演目「布を叩く、
本演目では、「 Orquesta Nudge! Nudge! 」や「 ROVO 」
木、打楽器、布、光が交わり、離れ、揺らめく中から立ち現れる、
遠い国の騒めきを耳もとで聴くような、
● 4/28(金)の公演に平日割チケットを、
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仕立て屋のサーカス 横浜公演
日程:2023年4/28(金) - 4/30(日)
会場:KAAT 神奈川芸術劇場 大スタジオ
住所:神奈川県横浜市中区山下町281
[ 日時 ]
・4/28(金) …『 木を叩く、布を叩く1 』
開場:17時 / 開演:18時半
出演ゲスト:芳垣安洋 ( 打楽器奏者 )、大塚和哉 ( 大工
TICKET … 一般 ¥3,900 ( 平日割 ) / 学生 ¥2,500
約120分 ( 休憩有 )
[ 出店 ] coming soon
※ 中学生以上からご来場可 / 中学生〜18才以下無料 (
・4/29(土) …『 木を叩く、布を叩く2 』
開場:15時半 / 開演:17時
出演ゲスト:芳垣安洋 ( 打楽器奏者 )、大塚和哉 ( 大工
TICKET … 一般 ¥4,300 / 学生 ¥2,500
約120分 ( 休憩有 )
[ 出店 ] coming soon
※ 中学生以上からご来場可 / 中学生〜18才以下無料 (
・4/30(日) …『 木を叩く、布を叩く3 』
開場:12時 / 開演:13時半
出演ゲスト:芳垣安洋 ( 打楽器奏者 )、大塚和哉 ( 大工
TICKET … 一般 ¥4,300 / 学生 ¥2,500
約120分 ( 休憩有 )
[ 出店 ] coming soon
※ 乳幼児、未就学児、小学生、中学生 〜 18才ご来場可 /
河合浩個展「In The Sprit of Summoned Painting」
3/17 店日誌
3月17日、金曜日。先週末に買い求めた随筆集がきっかけになり、西村賢太熱が再燃した。読んでいて快いわけじゃないのに、止められない。文章の魔力(魅力とも言えるが、ちがう)に取りつかれたように、むさぼっている。新刊、古本に関わらず、本屋に行けば「に」のコーナーを凝視して未読のものを探してしまう。
そもそも、西村賢太を知ったのは急逝後に編まれた『本の雑誌』2022年6月号の追悼特集。生前に興味を持たなかった作家に惹かれて、昨年中に何冊かを続けて読んだ。一読者として没入するにも力のいる、厄介な書き手に今また、引き込まれている。
書籍、音源に入荷あり。在庫確認などのお問い合わせは、お気軽に。
2023/03/16
『オフショア』第二号
3/16 店日誌
3月16日、木曜日。昨夜、出店準備が整ってすぐレコードを買ってくれたのは演者のセルヒオ。中古レコードの中からオーネット・コールマンのスペイン盤を抜き、「これ好きなんだ!」と話す。ヴァイナルで持ってなかったから嬉しい、と。日本に来て2日目、移動や宿泊など慣れぬこともあると察するが終始にこやか、やさしい語り口を保っていた。ああした振る舞いに触れると心が動く。
他にも、多くの人と話が出来た。気づかってくれた、会場のタツローくん夫妻に感謝、感謝。美味しいご飯を盛ってくれた方、本やレコードを買っていった方々、何より送迎してくれたサクライさん。ありがとうございました。
今日明日は15時開店。店の棚、けっこういい感じになっているので、見にきてほしい。
2023/03/15
3/15 店日誌
3月15日、水曜日。急だけれど、今日は茨城県古河市〈仁連宿〉で開催される「Sergio Verdinelli(Drums) × YOSHITAKE EXPE(Space Guitar)」に出店するため、15時から17時頃(16時半過ぎかも)までの短縮営業。午後から夜までメールのチェックもできないかもしれないので、通販や在庫確認等々の問い合わせへの返信は明日朝になることも。2日、3日と待たせることはないのでご安心を。
昨日届いた『Spectator』51号に問い合わせ、多数! 今日か明日には創刊号が好評だった『オフショア』2号が届く予定。その他、中古音源にも日々小さな動きあり。お暇があって、気が向いたらお出かけあれ。
2023/03/14
『Spectator』51号
世の中に当たり前のように拡がっているものほど見えづらい。–真鍋厚
3/14 店日誌
3月14日、火曜日。大体の場所に入るのに、マスクを付けなくていいらしい。でも、これまでにマスク装着を義務付けられたことはなかったはず。ノーマスクでは入れない場所はあったけど、命令はされなかった。行くか、行かないか。付けるか、外すか。個人的に考えた上で、決めればよかったのだ。だから、「外してよし!」みたいな感じで言われるのには違和感をおぼえる。
今、自分は花粉症の真っ只中。マスクを付けて出かけたい気持ちはあるものの、せっかくの春、いい空気を吸いたいなーと思って、顔面はむき出しのまま。暖かい日が増えてきたし、各々が気持ちよく過ごす工夫ができたらいい。
今日も書籍、音源に入荷あり。オンライン・ストア〈平凡〉にも動きあり。
2023/03/13
2023/03/12
ここ最近の買取りから、何冊か。
3/12 店日誌
3月12日、日曜日。ここのところ、静かな週末が続いている。特に土曜日。はっきり言って暇である。まったりとした午後、お隣の店長と「暇だな〜」と話して、郵便物を出しにコンビニに行って帰ってくるとお客さん。噛み合わない。馴染みのMさんが来て、話を聞いてもらっている所に買取り依頼。箱いっぱいの本を持ってきたのは卒業間近の大学生、自転車にくくり付けて運んできたらしい。少し時間をもらってしっかり査定。金額確認後すぐ支払う。
日が暮れて、週明けに発送する本を箱に詰めていると、ながく静かに通ってくれているお客さん。取置きの本ともう一冊、買っていく。売上げは少なくとも、目当ての本を買う人がいて、売る人がいた。古本屋らしい1日だった。
今日も通常営業。週末になると、八巻美恵『水牛のように』を読みたくなるのは、なぜだろう。
2023/03/11
3/11 店日誌
3月11日、土曜日。いいペースで来店が続いた昨日を振り返る。通りがかった〈わかたろう〉の若葉さんが顔を出すのと同時に原宿の古着屋で働く女の子とその友人、ザ・フー、レディオヘッドともう一枚なにかの中古CDを買っていく。他にも古本を数冊。忌野清志郎の話などをして送り出す。その後、テーマに沿った選書を頼んでくれていた方、選んだ3冊ともう2冊を買っていった。
少し間を置いて、郵便局にながく勤めるKくん。オオヤミノル『喫茶店のディスクール』を買いに来る。積んであった細野晴臣監修の世界音楽選曲集に反応し、これいいっすよと教えてくれる。すぐ再生してみると、なるほど、面白い。手近にあった本を手に取り、エッセイをひとつ読んだところで、馴染みのUさん。井上雄彦の初期作を持ってくる。独立系雑誌を1冊、買うというので少しオマケする。
たぶん、他にも来た人はいた。順番も違っているかもしれない。でも、昨日の店のことを見ていたのは自分だけ。こうして記録している人は、ほかにいない。嘘は書いていないが、事実とは異なる部分もあるだろう。
今日明日は13時開店。書籍、音源ともに入荷あり。店外の均一コーナーにもご注目を。
2023/03/10
『That Fucking Feeling』(LP)
3/10 店日誌
3月10日、金曜日。たくさん話した気がする昨日、売上はさほど上がらず、少しがっかり。いやはや、それは仕方ない。夕書房の高松さんが出版、書店界隈の話を聞かせてくれて、スペクテイターの青野さんは出来たての最新号を届けてくれた(発売は来週)。なじみのHさんはコリン・サッシンガムの写真集を買っていく。手渡してすぐ反応してくれて嬉しかったし、ありがたかった。
定価100円の雑誌! 『月刊つくづく』をつくる金井さんと電話で話す。号によってページ数、内容の強度が変わるから、さぞ大変だろうと察してはいた。はたして予想以上に疲弊していたが、気力はまだある。声にも力がある。まだまだ、ふざけ続けてくれるだろう。自分にとって、編集者の金井タオルの存在は大きい。
順調かと思われた冊子制作は、いったん停滞。でも、じわりじわりと進んでいく、この感じも悪くない。焦らず、手を抜かずに付き合っていくほかない。
今日も今日とて謎の音源をまた、紹介するのだ……(けど、それが面白いんだよナ)。
2023/03/09
『TRIPPING OUT』
『SEVEN YEARS IN SOMEWHERE』
アウトラインが無いってのは、グラフィティーのスタイルと真逆だし、(略)描いていても気持ち良かったし、誰もやってなかったんで日本では。誰もやってないってことが一番重要だったかもしれないです、自分にとって。
『Disappear Into Earth』
ここにあるのは移動と友達と、そして愛についてのイメージたちだ。摩耗。隠れた宝石。感謝。大人になるってこと。繋がりを求めること。好奇心。あの角の向こうは? あの道はどこに続くんだ? あの店は何? それはどんな味がする? どこかへと続くどこでもない場所の真ん中で眠る。それが自由?–コリン・サッシンガム
コリンの写真は違う。スケーターである彼が捉える彼の写真を見ていると、もう絶対に戻ってはこない昔のことを思い出す。–野村訓市
「wear crab Grand Open Party」
3/9 店日誌
3月9日、木曜日。サンキュー、トニー李! 注文していた『EL CINNAMONS』vol.4の補充分に同封してくれたのは『en–taxi』14号の記事コピー。坪内祐三による小林信彦へのインタビュー、北沢夏音の小林信彦ブックセレクションが写してあり、これこそ今読みたかった! と、つよく静かに喜んだ。李くんにお礼を伝えると、そこから山川方夫、村松友視と話が転がる。好奇心が刺激され、教えてもらった本が読みたくなる。北沢夏音さんに教えてもらったものは多くある。
天久保一丁目の古着屋〈wear crab〉は今週末、3月12日(日)にグランドオープン。当日は界隈でパーティー開催とのこと。その情報は改めて、ブログに記載するつもり。
今日も書籍、音源に入荷あり。気が向いたら、ご来店あれ。
2023/03/08
3/8 店日誌
3月8日、水曜日。先週入荷した『季刊黒猫』冬号(2023)の動きがいい。情報、道具としての有用さはまったく保証されていないのに、こうして買われていく状況は喜ばしい。便利端末で検索しても前号までの傾向は探れても、目の前にある最新号の中身は分からない。買って、開封しなけりゃ記事に触れることもできない雑誌に反応する人が多いのは、店として心強い。
昨日紹介した、Shozo Ideta『AWARD TOUR』をはじめ、オンライン・ストア〈平凡〉に入荷あり。『季刊黒猫』、『極東セレナーデ』はいったん品切れ。久しぶりに『EL CINNAMONS』vol.4が再入荷。
今日明日、明後日は15時開店。本の買取、査定の依頼は常時受付中。
2023/03/07
『AWARD TOUR』
『mid90s』について、ジョナ・ヒルはインタビューなどで繰り返し「これはスケートボード映画ではない」と発言している。主人公たちはスケートボードをしているけれど、スケートボード映画ではない。これは自分自身を愛することを学ぶこと、受け入れてくれるコミュニティを見つけること、そして人生はなんて不完全なんだという映画だと述べている。
3/7 店日誌
3月7日、火曜日。嬉しいことがふたつ。まず、しばらく会えていない友人からメールがあったこと。もうひとつは制作中の書籍に大きな進行があったこと。与えられた課題に向き合い、進むべき方向性、具体的な数字を決めていけば、遠からず形になるだろう。きっと、潔い本になる。残念だったのは、お茶の水の喫茶店〈穂高〉の窓が塞がったこと。店内が薄暗くなっていた。おおらかな雰囲気は相変わらずではあったけど。
今日も新刊の入荷、補充がいくつかあり。中古音源にも動きがあるのでお見逃しなく。オンライン・ストア〈平凡〉にも随時追加していくので引き続きご注目を。
今週は全日、通常営業。お暇があればお出かけください。