4月の営業予定


明日から4月。来月は「仕立て屋のサーカス・横浜公演」への出店、「YOSSY LITTLE NOISE WEAVER Spring live」開催にともない、臨時休業日が三日あります。ちなみに明日は19時までの短縮営業。中旬以降は通常営業予定です。

・4月9日(金)10日(土)「仕立て屋のサーカス」出店のため終日休業

・4月11日(日)「YOSSY LITTLE NOISE WEAVER Spring live」開催のため終日休業

4月8日で当店は開店からまる八年(九回目の春、ということ!)。去年と同じく特別な感情、感慨は浮かびません。ただ、今年はその日に特別なお知らせをする予定です。SNSで話題! みたいな話ではありませんが、当店としては特別なこと。なんとなくでも気にしてくれれば、嬉しいです。

3/31 店日誌

3月31日、水曜日。昨日は夕方からすごく、すごーく静かな時間が続いて、油断をしたタイミングで先輩Tさん、常連Oくんがやってきた。それぞれ手には缶ビール。その灯につられるように、飲食店を営む友人も6缶パックを手に合流。またたく間に即席角打ち状態になってしまった。まあ、店を開くってのはこういうこと。いつ、だれが、どんなふうに来訪するか、まったくもって予想がつかない。その間にも幾人かのお客さんが来てくれて、サッと本を選んだり音源を吟味したり。それぞれの楽しみ方をしてくれて、頼もしい。いつも、ありがとうございます。

今日も通常営業。通信販売や在庫確認など、お問い合わせはお気軽に。

2021/03/30

3/30 店日誌

3月30日、火曜日。ひさびさに手にした、松浦弥太郎・文/若木信吾・写真『居ごこちのよい旅』(筑摩書房)。学生時分、雑誌『coyote』連載時の記事「グッデイ!」を毎号楽しみにしていたから、2011年の書籍化時には待ってた! と、小さくこぶしを握った。文章と写真、手描きの地図とが相まってかもし出す自由な雰囲気。それぞれの旅先で見つかる独立した個人がつくる小さな場、店の在り方に憧れていた。ページを繰るほど、この本から受けた影響を認めざる得ない。

4月はもう、すぐそこ。あせらず静かに春を待ちたいなあ、と思います。

2021/03/29

3/29 家日誌

ジム・キャロル・バンド、ボブ・ディラン、越路吹雪。今日、リユース店で買ってきたレコードに順番に針を落とす。もちろんビールのんでいる。それにしても、今日の夕方はいい風が吹いてる。だらっと脱力するのに良い気候だ。16時頃からの一時間はノーストレスの条件だった。

先週から新刊書店を三軒まわって、まだ『本の雑誌』を買えていない。どこも売り切れ。津野海太郎さん、人気なんだなァ。嬉しくもあり、そろそろ手にしたいなあとじりじりする。

2021/03/28

YOSSY LITTLE NOISE WEAVER −Spring Live 2021−

YOSSY LITTLE NOISE WEAVER (duo set)−Spring Live 2021−
日時:4月11日(日) 16時開場/17時開演
料金:3000円+ドリンク(10名限定/メールで先着順受付) 完売しました
会場:OctBaSS RECORDS(茨城県つくば市天久保1−5−4くいだおれ2号館1F)
※OctBaSS twichにて配信予定!https://m.twitch.tv/octbass/profile

ご予約方法:
E-mailでのご予約 : mojomojo.people@gmail.com (担当:植田)
件名を「4/11YLNW」として、必要事項を明記の上、お申し込みください。
1.お名前(代表者のフルネームをカタカナ表記にて)
2.ご予約人数
3.お電話番号
 • ご予約申し込みメール受信後、数日以内に受付確認のメールをお送り致します。
 • メール受信設定などでドメイン指定をされている方は、ご確認をお願い致します。
 • お席に限りがございますので、お早めのご予約をおすすめいたします。

3/28 店日誌

3月28日、日曜日。今日は「ヨコチンロックカーニバル2020の逆襲 アルティメット・エディション」に参加するため、わたくし植田は不在。代わりに頼れる店番太郎が店を開けてくれます。口数は多くないですが、やさしい男です。フリージャズの話になると多くの言葉が出てくることもあり得ます。

この雨で桜も散るのでしょうか。明日、月曜は定休日です。

2021/03/27

3/27 店日誌

3月27日、土曜日。一昨日は筑波大学の卒業式だった。晴れ着姿はまぶしい。つい、おめでとうと声をかけてしまいそうになって、ぐっとこらえた。自分が大学を卒業生する立場だったとき、ひとからそう言われてゾッとしたことを思い出したから。情けない話、自分は学生の身分を取り上げられることに恐れを感じてしまっていた。どうしたらいいのか、まったくわかっていなかった。

春らしい天気の土曜日。お花見日和ってやつでしょうか。屋外で本を読むのも気持ちが良さそう。

2021/03/26

『風の便り』

小山清が書く文章は純粋で、美しく、と同時に自信なさげで、

まるで親しい友人からの便りのようです。

小山清『風の便り』が届きました。
夏葉社から届いた最新刊は同社代表の島田さんも書いていましたが、久しぶりの夏葉社らしい本。小ぶりの判型、手触り、ちょこなんとした佇まいがなんとも愛らしい。小山清、実に50年ぶりの純粋なエッセイ集。ゆっくり、少しずつ、ひもときたい一冊です。装画は高橋和枝の作品。

販売価格は1760円(税込)。久々に再刊された、伊藤整『近代日本の文学史』も入荷しています。

3/26 店日誌

3月26日、金曜日。昨夜、店でアップルミュージックを流しっぱなしにしていて、耳に届いたのが「Califone(キャリフォン)」というバンドの音楽だった。これは忘れたくないな、と強く思ったのでここに書いておく。サブスクリプションはすごーく便利で日々活用しているのだけど、情報量が圧倒的かつ、その海原があまりに広大なため、一度通り過ぎると再会できなくなることがあるからだ。

もうひとつ。昨日の昼間、アライユミさんという方に会った。帰路、最寄りのリユース店(某大学ぶらぶら学部)で見つけたレコードは荒井由実の『コバルトアワー』。縁を感じて買って帰る。今、この季節に合う軽やかさ。遊び心が肌にあうから、繰り返し針を落としてしまう。「花紀行」、「CHINESE SOUP」、「アフリカへ行きたい」あたりの曲が好き。

てなわけで、今日もいつも通り開けています。

2021/03/25

「窓をひとつちょうだい」

natunatuna個展「窓をひとつちょうだい」
会期 2021年5月1日(土)〜9日(日) 11:00-19:00
会場 gallery Y(茨城県つくば市天久保1-8-6グリーン天久保201)

『わたくしのサン=ジェルマン=デ=プレ』

1960 年代のフレンチ・ポップ/イエイエに、仏産ジャズからシャンソンまで網羅した選曲と、まるで三浦さんがパーソナリティーのラジオ番組のような豪華寄稿者によるブックレットは、まさに2021年版『ミッドナイト・イン・パリ』です。

三浦信『わたくしのサン=ジェルマン=デ=プレ』が届きました。
今年に入って始まった、小西康陽監修・レディメイド未来の音楽シリーズ CDブック篇、第三弾。今作だけは小西さんの手をはなれ、DJ/トラックメイカーであり、フランスかぶれを自称する三浦信さんによる監修です。公式案内によれば「音と言葉とビジュアルによる妄想のパリ」。脳内旅行的に、お楽しみください。

販売価格は2640円(税込)。わずかですが、店頭販売分がございます。通販可(送料180円)。

3/25 店日誌

3月25日、木曜日。火曜日からの春めいた陽光で近所の桜も咲きはじめた。現状、満開ではないけれど、この週末が見頃になるかなあという感じ。自分は花見という行事は苦手だが、この季節は嫌いじゃない。さいわいにも家や店の近所には名所化していない、桜の咲く場所がいくつかある。しばらくは、散歩のついでに様子を気にしてみるつもり。

今日も通常営業。通販のお問い合わせはお気軽に。

2021/03/24

3/24 店日誌

3月24日、水曜日。3月に入ってレコードの取り扱いが急に増えた。作り手の国籍や出自はばらばら、きざまれた音楽はそれぞれ個性的。店に届けば、間違いなく買い手がつくものばかりではない。注文後に後悔することは殆どないが、ああ、またやってしまったと思うことは稀にある。つい身体で反応してしまう。これはもはや習性、大袈裟に言えば病である。しかし、こればっかりはやめられないのだ。

ローリング・ストーンズはカッコいい。エッジの効いた音粒がグサグサと耳を刺激する。

2021/03/23

3/23 店日誌

3月23日、火曜日。快晴。今週の新刊入荷は早坂大輔『ぼくにはこれしかなかった』(24日)、小山清『風の便り』(26日)。後者、小山清の本は約50年ぶりのエッセイ集とのこと。おなじ夏葉社からの刊行物では伊藤整『近代日本の文学史』が増刷され、当店にも入荷予定。そのほか、書籍・音源ともに中古品には日々入れ替わり、動きがあります。煽るわけではないですが、「あ!」と感じる、その何か。言語化、数値化できない反応にゆだねて買い物するのも面白いんじゃないでしょうか。

さあ、今週もはじまりました! お気軽にご来店ください。

2021/03/22

3/22 家日誌

 貴方の目はコカイン/光さえ吸い込むように 貴方の目はヘロイン/闇に漂うパープル

もっともっともっともっともっともっと/欲しくなる

朝、6時半。『パープルフール/透明な箱』に針を落とす。歌詞を追いかけながら、注意深く耳を向ける。もっと、もっと、もっと、もっと、と繰り返すところがくせになりそうなほど、気持ちがいい。池間由布子、mmmの声が重なり繰り返されると、こちらも同じだけ欲しくなる。

曲が終われば、いつもの和室。庭の風景。鶯の声。はかなく淡い楽曲は7インチシングルによく合うのだな、と気がつく。

2021/03/21

3/21 店日誌

「物事にはリズムがある」といわれる。帰るなとはいわないが、ここで帰るなどといい出すと、リズムをこわすねとおっしゃりたいのだろう。そのひとことでこちらは浮かしかけた腰をもとへ戻す。(庄野潤三「井伏さんのお酒」)

3月21日、日曜日。朝から雨。本を返しに図書館へ行き、そのまま近くのパン屋の喫茶コーナーで少し読書。このお店のコーヒーは旧来の保温機に入っていて、薄い。タイミングによっては、やや煮詰まっていることもある。だけれど、それが、実にいい。今日みたいな雨の日こそ、ここで静かに過ごしたい。そう思わせてくれる、数少ない店なのだ。この界隈にはほんの数軒、自分好みの時間が流れる場所が残っている。

今日は19時まで開けています。明日、月曜は定休日。

2021/03/20

『Asoma』(LP)

アルゼンチン・ニュー・ミュージックを代表する音楽家、エミリオ・アロ率いる五重奏団、クラン・カイマン(和名:カイマン族)のセカンド・アルバム登場。更に徹底した抑制の下、催眠音と原始的な脈動で奏でられる高湿度の室内部族音楽。

Clan Caiman『Asoma』が届きました。
アルゼンチンの音楽家、エミリオ・アロ率いる5人編成のバンド「Clan Caiman(和名:カイマン族)」の2作目。「架空の部族の奏でる音楽を空想する」というコンセプトの通り、どこで生まれ、どうやってここまでたどり着いたのか、容易には想像させない独自の音像です。
カリンバを改造したというアロの創作楽器・カリンバフォンに導かれるまま、脱力してみてほしい。

販売価格は2750円(税込)。「ヴォーカルもシンバルもファンファーレもありません」とは、アロ自身の解説から。

『Istikhbars and Improvisations』(LP)

オリエント/西洋/アフリカが鍵盤上で優雅に交差するさま、その世界が最大の魅力だ。和声に依らず単一の声部で構成されるアラビア音楽の特徴により、ピアノからつむぎ出される音は一本の繊細な線のようで、それが東西世界を行き来するかように動き回る。バッハの「ゴルトベルク変奏曲」もそう遠いものには感じられない。

Mustapha Skandrani『Istikhbars and Improvisations』が届きました。
これは嬉しい! CDが当店でも好評だった、ムスタファ・スカンドラニ『イスティクバルと即興』のLP、価格改訂版です。アラビア版「ゴルトベルク変奏曲」とも評されるスカンドラニの1965年のピアノ独奏、その流麗な指運びを存分にお楽しみ頂けます。各曲(モード)にそれぞれの変奏(即興)が続く形式で全9モード、18トラックを収録。

販売価格は2530円(税込)。余計な音が入っていない、美しいレコード。

『パープルフール/透明な箱』

池間由布子/mmm『パープルフール/透明な箱』が届きました。
2017年にひそかに録音された共作盤。A面「パープルフール」は曲をmmm、詞を池間由布子が担当AA面「透明な箱」は曲・詞担当を入れ替えています。まず、ジャケットの椎木彩子によるドローイング、裏に印刷されたそれぞれの歌詞を眺めるだけで色々と想像できる余白あり。コンパクトながら濃淡のある感情を表現しているような気がします。

販売価格は1650円(税込)。ダウンロードコードも付いています。

3/20 店日誌

3月20日、土曜日。午前中、散歩に出た公園の芝生にごろりと横になる。目をとじて聞こえるのは鳥の鳴き声、通り過ぎる車の音、近隣の家から聞こえる人の声、葉っぱが風に吹かれて転がる音。たった5分程度なのだけど、ここがどこか、自分が誰かという記号・情報から解放された気分になる。屋外で身体を地面にあずける。すごく単純な動作だけれど、感じるものは大きい。

書籍、音源に入荷あり。通販等のお問い合わせもお気軽に。

2021/03/19

「FACE」

「FACE」SPRA 2nd album release party
日時  4月25(日) 17時開演
料金  1500円(+1ドリンクオーダー)
出演  SPRA,OH! KISS,東金BYPASS,preparationset,Eastern.P,Bushmind,Gatcha,AIWABEATZ,themaki,KAWASHIMA,BOOT DOWN THE DOOR crew,CK
会場  BUSHBASH(東京都江戸川区南小岩7-28-11-101)

『Vibram YELLOW MAP』vol.1

『Vibram YELLOW MAP』vol.1が届きました。
登山靴、ワークブーツ、スニーカーなど様々な靴のソールを作る「ヴィブラム社」をガイドするフリーペーパー。創業のきっかけとなった同社初のソール「カラルマート」開発の逸話から始まるブランドの年表、写真家・石川直樹へのインタビューを収録しています。地図型に折りたたまれたものを広げると、大きく写真も印刷されています。

今日から店頭で配布しています。気軽にお手に取りください。

3/19 店日誌

3月19日、金曜日。昨日届いた音源、池間由布子/mmm『パープルフール/透明な箱』。7インチレコードというメディアをあまり身近に感じてこなかった自分だが、この盤には刺激を受けた。スプリット盤ではなく、それぞれの個性が交ざりあった共作盤。既存の作品に寄せるのでなく、お二人の考える真っ当な表現が、そのまま刻まれている。発売日は3月21日(日)(当店では前日20日(土)から販売予定)。ただ今、ご予約受付中。

今日、明日、明後日も通常営業。お暇があればお運びください。

2021/03/18

『定本 災害ユートピア』

地震、爆撃、大嵐などの直後には緊迫した状況の中で誰もが利他的になり、自身や身内のみならず隣人や見も知らぬ人々に対してさえ、まず思いやりを示す。

レベッカ・ソルニット(高月園子・訳)『定本 災害ユートピア』が届きました。
2010年に刊行された旧版に60ページ以上を増補した、2020年の完全版。1906年のサンフランシスコ大地震を起点に2001年の9.11、2005年にニューオリンズを襲ったハリケーン等を取材、研究し災害現地で発生した即席のコミュニティ、自発的な相互扶助を描き出した力作。

販売価格は2860円(税込)。渡辺由佳里による解説「レベッカ・ソルニットを読み解く」もあらたに収録。

『かわいいウルフ』

小澤みゆき・編『かわいいウルフ』が届きました。
2019年4月に自主制作されたファンブックが書籍化。リニューアル完全版にして、文芸エンターテイメント決定版! という惹句の通り、ヴァージニア・ウルフ入門としてうってつけの佇まい、手にとりやすさを実現しています。漫画、論考、翻訳、インタビュー等々で構成されているので、読む人それぞれの入り口が見つかるはず。

販売価格は1870円(税込)。2021年3月で、ウルフ没後80年を迎えるとのこと。

3/18 店日誌

3月18日、木曜日。先月はじめから販売している、ミンモア『帰郷の日』。入荷後すぐ反応があったわけではないのだけれど、ここ数日話題になることが増えた気がする。発売直前・直後に方々から問い合わせがあり、通販や予約だけで売り切れてしまうものがあってもいい(店からしたら助かる部分もあるので)。ただ、すべての音源がそういった動き方になってしまうと息苦しさが先行する。だから、ゆっくりでいい。時間がかかっても、求める人に手渡す機会を増やしたい。

今月はこのまま通常営業。28日(日)も店を開けます。

2021/03/17

ヨコチンレーベル関連商品

決して古いものが良くて新しいものが悪いと言いたいわけじゃない。ただ、”住みやすい町”を目指して背伸びをしすぎる地域はいつの間にか本来の住みやすさからはどんどん遠ざかっていくのかもしれない。−ボギー「呑み屋の話」より

ボギー『呑み屋の話』『VOODOO LOUNGE SOUND TRACKS』が届きました。
福岡で「ヨコチンレーベル」を運営するボギーさんの自主制作本と、『ブードゥーラウンジ』のサウンドトラック。どちらも3月28日(日)開催の「ヨコチンロックカーニバル2020の逆襲−アルティメット・エディション−」開催にあわせての入荷です。もちろん会場でも販売しますが、前もって触れておくと、当日の上映がグッと! グワッと! 楽しめるんじゃないかと思います。

販売価格はそれぞれ1430円、1100円(共に税込)。イベントに関するお問い合わせはお気軽に。

3/17 店日誌

物事の妙味というのは、「結果」ではなく「過程」にあるといえる。それは酒を飲むときも同じ。酔った「結果」が目的ではなく、酔っていく「過程」を楽しむのが飲酒の醍醐味である。

3月17日、水曜日。昨日は開店直後に常連Hさんが買取依頼の蔵書を持って来てくれる。大きなトートバッグに入っているのはたくさんの本と缶ビール、サッポロ黒ラベル。ヨシ! と気合を入れてしっかり査定、支払を済ませて二人で乾杯。その中に入っていたラズウェル細木『酒のほそ道』がやっぱり読ませる。決してお高くとまらないのに、飲酒に関する含蓄に満ちた言葉、描写があり感心する。

買取査定のご依頼が増えてきて、嬉しいです。引き続きお気軽にお声がけください。

2021/03/16

3/16 店日誌

3月16日、火曜日。店に着いてポストを覗くと『respelatrol』7号−but it’s still OK issue−が届いていた。前号が来たのが3月2日だから二週間ごとに最新号が届いていることになる。作者・河野友花さんのメモによると今号には自分が登場しているらしい。いつもより多く送ってくれたようなので、欲しい方には差し上げます。店頭にてお声がけください。イッツ・スティル・オーケー。

風もなくおだやかな陽気。新入荷もございます。お暇があればお運びください。

2021/03/15

3/15 家日誌


昨日。開店前にすぐ近くに移転した〈千年一日珈琲焙煎所〉に立ち寄る、豆売りの店として再始動したのだが、頼めばコーヒーを淹れてくれる(カンパ制)。オーツボさんがその準備をしているあいだにお隣〈古着屋may〉で立ち話、目に入った服を笑いながら試着する。背中に「Family Fitness Club」(グレイトフル・デッド的配色)とプリントされた空手着。何すか、これ! と羽織ってみると、意外と、いい。シャツよりもジャケットに近いような気がする。サイズもピッタリだ。そのまま購入。この店で服を買うときはいつもこう。なんとなく覗いて、話して、着てみて、持ちかえる。値段が安いこともあり、遊ぶように服を選べる。

日記も「無償の行為」の一種だが、毎日書かねばならぬという自己への義務感が伴うと、楽しくない。しかし、日記はやはり毎日書かねばならぬ。なんのために? なんのためだか分からぬ。だから、書く。書けるのである。−昭和38年8月7日

朝、購入したばかりの高見順『文壇日記』(岩波同時代ライブラリー)を読み出すと、止まらなくなる。途中途中でクスリとしたりウムと考えさせられたりと愉快きわまりない読書の最後、劇的な展開に驚く。その後に続く、編者・中村真一郎の解説を読んで尚更、しずむ。

2021/03/14

『ECDIARY』

“自分にしかできないこと”なんかなくて、“誰にでもできること”の中から“自分がやること”を選ぶだけでよいのだ。(…)皆、同じカメラを持っていてレンズに映る像は同じだ。どこに焦点を合わせるか、どのアングルで見るか、違いはそこに現れる。−3月10日(水)

ECD『ECDIARY』(レディメイド・インターナショナル)が届きました。
この日記が書かれたのは2004年の2月から5月まで。東日本大震災、福島第一原発の事故は起きておらず、SNSは普及前、コロナウイルスも発生していない世界での日常を記録したもの。およそ17年後の現在、時代は変わったと感じると同時に、自分たちを取り巻く状況、その本質は何も変わっちゃいないと痛感します。

販売価格は1320円(税込)。石黒景太によるデザインもまた、素晴らしい。

『今夜は最高 part1&2』

Shun Shun&CAT BOYS『今夜は最高 part1&2』が届きました。
本来、明日3月15日(サイコーの日)に発売日が設定されているのですが、月曜日は当店の定休日。てなわけで一日早く入荷案内。ジャケット、タイトルの印象とは異なるメロウ・チューンを2バージョン収録した7インチ・シングル。下に貼ったMVにも登場している藤沢の観光大使・ABESTREEMが仕掛人と目されます。

販売価格は1650円(税込)。もちろんダウンロードコードも付いています。

***


Shun Shun & CAT BOYS 『今夜は最高 Part1 & Part2』
全国のDJバーで夜毎流れるあの乾杯ソングの金字塔 Shun Shun『今夜は最高』がバックにCAT BOYSを従えてついに7インチで新発売です。DJ諸氏やクラブ経営者の必須アイテム。困ったときこの曲頼り。B面は妖しいミッドナイトエディット。

3/14 店日誌

3月14日、日曜日。昨日は雨、風、雷と本格的な荒天。開店からしばらくはねむくなるほどヒマだった。本を読むにも集中できない。どうしたものか……という状態からようやくおひとりご来店。と、そこから眠気もさめぬうちに友人、知人がやって来て、満員状態。じょじょに波は引いていき、18時過ぎにはまた静かな店内に。ひと心地ついたところで、この妙な人の動きぶりは天気もあるが、〈千年一日珈琲焙煎所〉の移転・改装準備のためだと気がつく。

今日は快晴! 〈古着屋may〉〈千年一日珈琲焙煎所〉との梯子も大歓迎。ただ、風が強いのでご注意を。

2021/03/13

3/13 店日誌

彼らはなるべく働かずに、最低限の生活で、縛られることもなく自由に生きる人生を選んだ。決して幸せだと声を大にして言える人生ではないけれど、そんな生き方を否定することはできない。選択は個人の自由だ。

3月13日、土曜日。昨夜たまたま手にした塚田努『だから山谷はやめられねえ 「僕」が日雇い労働者だった180日間』(幻冬舎アウトロー文庫)に引き込まれて、一気読み。この本を読むまで自分は「飯場」と「ドヤ街」の違いもわかっていなかった。就職するか、しないかでは区別・識別できない働き方、生き方があると思い知る。

雨の土曜日。ゆっくり本を読むにはいい日だと思います。

2021/03/12

3/12 店日誌

3月12日、金曜日。タクトくん、ナツナさんがきっかけを作ってくれて知り合ったオオクマシュウさん。彼が作った冊子『TAPE−ECHO』を読んでいたらビールがのみたくなった。浦和、北浦和で2016年まで営業していた音楽酒場〈クークーバード〉の店主夫妻の酒の話が楽しくて、ついこちらもプシュッと缶を開けてしまった。無防備な人の話を聞くのはこころよい。ラフな雰囲気での話を記録してくれる紙媒体はあんまりないので、今後も続けていってほしい。

この冊子は非売品。店で読んでいってください。ご希望があれば貸し出します。

2021/03/11

Today’s YouTube #372

「自由のどこが悪い?」「そう 何も悪くないさ 自由を説くことと自由であることは別だ カネで動く者は自由になれない アメリカ人は自由を証明するためには殺人も平気だ 個人の自由については いくらでも喋るが……自由な奴らを見るのは怖い」「怖がらせたら?」「非常に危険だ」−「2004年 3月3日(水)」(ECD『ECDIARY』より)

『ヒップホップ・アナムネーシス』

山下壮起・二木信 共編『ヒップホップ・アナムネーシス』が届きました。
前作『ヒップホップ・レザレクション』を引き継ぎ、ブラック・ライヴス・マターやコロナ以降の社会の視点を交えての議論の主題は「ヒップホップが発揮する救済の力=アムネーシス」。第二章に収められたBADSAIKUSH、田島ハルコ、J. Columbus、DyyPRIDE、FUNI、MCビル風へのインタビューはそれぞれの表現の核に触れるものになっています。

販売価格は2750円(税込)。巻末の12人の選者によるディスクガイドまで、じっくりお楽しみください。

3/11 店日誌

3月11日、木曜日。今朝思い立ったこと、それを忘れないように今後も続けていくつもり。出来るだけ正直に書けるように頑張ってみる。たまにはサボる日も出てくるだろう。誰に突っこまれたわけでもないのに、一人でああだこうだとうなっている。まったくどうしたものなのか。

千年一日珈琲焙煎所が今日、リニューアルオープン。木、金、土、日が営業日とのこと。

2021/03/10

3/10 店日誌

3月10日、水曜日。定休日明けの営業はいつもハラハラする。忘れられていないだろうか、と。曜日に限らず開店直後から客足が途絶えないことがあれば、まったくの無風、自分以外の誰も店に足を踏み入れないこともある。昨日は後者。開店から数時間、一人しずかな店内だった。途中にオーツボさん(焙煎所は明日リニューアルオープン!)、しばらく空いて陽が落ちたころ、近隣で古物の店やギャラリーをいとなむ友人達が来てくれた。それぞれとの話は熱を帯び、ジワリと高まるものを感じながらシャッターをおろした。

今日はあたたかくって風が強い! 移動の際はお気をつけて。

2021/03/09

『ブードゥーラウンジ』

鹿子裕文『ブードゥーラウンジ』が届きました。
2020年1月の刊行時に当店にも入荷、好評のち品切れとなっていた作品が再入荷! というのも今月末の「ヨコチンロックカーニバル2020の逆襲 アルティメット・エディション」開催のため。ちょいと説明のむずかしいこの催事(上映会です)、参加を迷う人の背中を押すならば「ブードゥーラウンジを読んでみて!」と言ってみるのが一番かと思っています。舞台となるライブハウス、出演者、関係者、お客さん等々の熱をこれほどしっかり伝えてくれる本は他にないから。若干異様な風体に一瞬ひるんでも、ぐっと踏み込んでみてほしい。

販売価格は1980円(税込)。鹿子さんの最新作『はみだしルンルン』もあと少し、在庫しています。

『じべた』

閉じ込められる日々が続いても、
地面がぬかるみ、建物が流されても、人の営みは続きます。
私たちには、大地に心を寄せる時間が必要なのかもしれません。
今だからこそ生まれた絵本『じべた』。

谷川俊太郎・文/黒田征太郎・絵『じべた』が届きました。
熊本の〈橙書店〉が刊行する初めての絵本は、詩人と画家の合体作。手にしてページを繰ってみると光と陰のある生命のゆらぎ、大地の力強さを感じます。明るいだけのお話ではないのですが(だからこそ!)、そばに置いて、繰り返しめくってほしい一冊です。

販売価格は1650円(税込)。『アルテリ』最新号ともども、お楽しみください。

3/9 店日誌


3月9日、火曜日。ある時期まで自分には仮想敵が必要だった。「彼らがああなら、ああ言うならば」と対象を設定、その上で自分の行動、言動を選んでいく。長いことそんなことを続けてきたのだけれど、いつに間にか、その必要はなくなっていた。自分のやるべきことがこの数年でようやく定まってきた、と言えるのかもしれない。

サンキュー、サンキュー。今日もいつも通りに開けています。

2021/03/08

3/8 家日誌

時代に取り残されるのを許さない世の中。時代に取り残されるのを選択する自由だってあっていいはずだ。技術革新は情け容赦なく取り残される自由を奪ってゆく。-4月1日(日) 

一昨日、出がけに手にした『ECDIARY』(レディメイド・インターナショナル)を再読して驚く。言語化できていなかった考え事のいくつかが、本書のなかでズバリ言葉になっている。ほぼ新書と同じ判型でページ数も多くない、小さな本。ほかにない重力がある。ECDさんの視線、姿勢には学ぶことが多い。もっとたくさん引用したいのだけれど、とっ散らかるのでぐっと抑える。

「今、時間を無駄にせずにいつ時間を無駄にするというのだ」by岸野雄一

この日記中、3月29日(日)付けの末尾に引かれるこの一節。短かくも示唆に富んでいる。すべての時間を意味づけ、有意義にしようなんて虫がよすぎる。大半の時間は非生産的。まず、それを認めてから日々を過ごすほうがよほど誠実だろう。いま一度それを自覚して、少しでもおおらかでありたい。

2021/03/07

3/7 店日誌

3月7日、日曜日。開店から数時間は春めいた陽光だった昨日、店で流していたのはMR.MELODY『citypopmix』のカセットテープ。今やシティポップは完全に記号化、消費速度がグングン上がってしまっている。だけれど、このミックスは古びていない。特定のジャンルではなく、ある種の空気を共有した曲が選ばれているからだろうか。世代を越えて楽しんでもらえる作品だと思う。

お隣は今日から改装準備のため、しばらく休業。焙煎所は来週11日(木)に再開店。

2021/03/06

3/6 店日誌

3月6日、土曜日。開店してすぐ雨が降り出した昨日、客足は少なくしずかな店内。久々に会う友人、出版社・夕書房の高松さん、出来立ての映画上映会のチラシを持ってきてくれたカトウシンペイ。アナキストのKさん。隣のオーツボさん。あと、たまに顔を見せる若者、二人。頭に浮かぶお客さんはそれ位かな。多くない、というか間違いなく少ないのだろうけど、あっという間に時間が過ぎた。それぞれとよく話したからだろうか。

さて、今日は暖かくなりそうです。のんびり20時まで開けています。

2021/03/05

3/5 店日誌


3月5日、金曜日。のこり四日と思っていた隣の店は昨日を入れて、あと三日の営業だった。焙煎所の移転、喫茶の拡張のための準備期間だから特別な感情がうまれるわけではない。だけど、変わるものがある。それを、ただ横で眺めているのは不思議な気分。オーツボさんのこうした動きに手も口も出さず、観察するだけというのは何だか新鮮なのだ。

桜の開花情報なんかも聞こえてきました。鼻がつまったままの日々。

「ヨコチンロックカーニバル2020の逆襲《アルティメット・エディション》」

ヨコチンロックカーニバル2020の逆襲《アルティメット・エディション》
出演 ボギー/鈴木拓也/ボギー家族/吉浦優希/サイキシミン/DISCHAAAGEEE/江上るい/NIRNAVA/カシミールナポレオン/THE VOTTONES/オクムラユウスケ+内村耐寒/倉地久美夫/nontroppo/gn8mykitten/ポカムス/秋風リリー/漢方先生/九州ROCKERS/鹿子裕文×植田浩平(PEOPLE BOOKSTORE) ほか
出店 焼き菓子aNTENA、CRAFT SAUSAGE TAKASUGI Shon ほか
日時 2021年3月28日(日) 13:00-21:00※出入自由
料金 2000円(+1ドリンクオーダー)
会場 aNTENA(茨城県つくば市天久保1-6-12B1)

※ 本公演は2020年10月10日に福岡ブードゥーラウンジで行われた「ヨコチンロックカーニバル2020」の上映であり、当日会場での各出演者によるライブ演奏はありません。 ※ 一部マスターデータ及びアクシデントに起因するノイズ、画面の乱れがございます。あらかじめご了承ください。 ※ 当フェスを何倍もお楽しみいただくために副読本として鹿子裕文著「ブードゥーラウンジ」の事前購読を強く推奨いたします。

2021/03/04

河合浩個展「SOMETHING」

河合浩個展「SOMETHING」
会期 2021年3月13日(土)〜28日(日) 11:00-18:00 木曜休
会場 仁平古家具店(栃木県芳賀郡益子町益子3435)

3/4 店日誌

3月4日、木曜日。お隣〈千年一日珈琲焙煎所〉の現店舗での通常営業は残すところ土曜日、6日までの三日間とのこと。来週11日にはすぐ近く(歩いて約3分〈古着屋may〉の隣)にあらたな焙煎所がオープン。その後4月上旬には隣も喫茶・軽食の店として再始動するようです。

当店はかわらず通常営業。新入荷多数。お暇があれば、お運びください。

2021/03/03

「So long,」

遠くに見える低い山並み
過ぎ去った日、懐かしい友人
眺め渡す景色、思い浮かべる姿
ただそこに在るほんとうのこと
静かな微笑みに耳を澄ます

杉江篤志(写真)・玲子(彫刻)「So long,」
会期 2021年3月16日〜21日10:00-18:00 作家在廊予定日 16,18,20,21日
会場 BORN FREE WORKS(神奈川県鎌倉市由比ヶ浜4丁目10-20SOHO’S2号室)

『アリスは不思議な飛行船』

スタジアム級にまで至った彼らはなぜこの表現に至ったのか。音楽の時間的背景を探った時に強烈な魅力を発する異形のグループ、アリスの時間を追体験するバンド一代記!

円盤のレコブック『アリスは不思議な飛行船』が届きました。
田口史人さんの独自芸「レコード寄席」を誌面化するレコブック・シリーズの最新作。テーマはなんと、アリス。谷村新司が所属していたフォークユニット「ロックキャンディーズ」の1968年9月のデビューから1981年11月の解散までを、発表された順にレコードを聴くことで描き出す「日本の産業フォークのモンスター・アリス」の一代記。まさか、こんなに面白いとは! 読めばきっと、驚きます。

販売価格は1100円(税込)。もれなく、アリス関係の中古レコード(7インチ)が付きます。

3/3 店日誌


3月3日、水曜日。入荷の多かった昨日、大トリ的にどーんと届いたのが長野県伊那市〈黒猫〉から届いた大きな箱(ちなみに、店まで運んでくれたのはクロネコさん)。レコブック最新作『アリスは不思議な飛行船』はじめ当店の定番・ロングヒット作である『創作』『あんころごはん』に加えて、昨年から購読している「黒猫からの手紙」最終月の第一便が入っていた。それぞれが時代の要請や気分におもねる外見、内容ではないのだけど、他にはない魅力がある制作物。大事に扱っていくつもり。

今日はいい天気。20時まで開けています。通販などのお問い合わせはお気軽に。

2021/03/02

『どんぐり』

読んだあとに誰かに伝えたくなるような随筆、代表作とはまた違った一面が見られる小説、何度も読み返したくなる美しい文章、そのような作品をシンプルな装幀で本読み人に届けたい。

寺田寅彦/中谷宇吉郎・山本善行 撰『どんぐり』(灯光舎)が届きました。
師弟関係にあった二人の科学者による三つの文章を収録した小さな本。撰者によれば「寅彦も宇吉郎も豊かな全集を持つ科学者であって、どの部分を掘っても豊かな水が湧き出るような書き手である」。「どんぐり」、「コーヒー哲学序説」、「『団栗』のことなど」に加えて「撰者あとがき」まで、ゆっくり味わってほしいです。

販売価格は1650円(税込)。雨の日の静かな午後、こういう本があると少し嬉しい。

『収集百貨』

『収集百貨』が届きました。
デザイナー/カメラマン/アーティスト/マグネットコレクターの女性4人の収集家によるZINE。観光絵葉書や世界各地の封筒、アメリカのキッチンマグネット、缶、アンティークトミカなどなどそれぞれが集めてきた物ものをズラリと並べた38ページ。補足、説明のためのテキストはなし。とにかく沢山のものが収まっています。

販売価格は1078円(税込)。コレクションのかけらのおまけ付き。何かしらの紙片が入っています。