2026/05/09

5/9 店日誌


「ビッグウェンズデイ」の文庫本がある。デニス・アーバーグとジョン・ミリアスによる映画が有名だが、自分は文章になった「ビッグウェンズデイ」を愛読している。大好きで何度も読んだ冒頭のシーン。酔いどれマット・ジョンソンが海辺でまるで浮浪者のように倒れている。金髪に古びたハワイアンシャツ、あちこちが破れたリーバイスに裸足だった。(松浦弥太郎)

5月9日、土曜日。松浦弥太郎『くちぶえカタログ』のブルース・インターアクションズ版が刊行されたのは2005年2月。横長版系の随筆集で衣食住に加えて職、本、旅がテーマになっている。扉ページにサインが入っていて、カバーはボロボロ。若い自分なりに読み込んだのは間違いない。このなかの「本」に入っている「ビッグウェンズデイ」が好きで、いつか読みたいと思ったまま、約21年。安く見つけたいなーと、あちこちの文庫棚で目を皿にしても見つからず、探していたことすら忘れかけていた数日前、ネット書店で見つけて注文した。

読みだすとすぐにマット・ジョンソンのシーンになるのだけど、松浦さんのテキストを基に、自分なりにイメージしていたのとはちょっと異なるものだった。マットは酔いどれ爺かと思っていたけど、まだまだ若くて無茶のきくサーファー。両脇にはジャックとリロイ───この本は彼らを中心にした青春小説で、とても面白い。「うまくいってないんだな。そうだろう。子供から大人になるってのは、やってみるとけっこうたいへんだろう」って台詞が、腹に応える。

端端で、ジャック・ケルアック『路上』を思い出して、久しぶりに読みたくなる。青山南訳の『オン・ザ・ロード』じゃなくて福田実が訳した、河出文庫版『路上』を手に取りたい。あの本をはじめて読んだのも20年前だった。

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きのう、顔をだしてくれたのは草加に住んでるダイキくん、絵描きのナツナさん。ぱらぱらとひやかし客。「ここは何屋さんですかー?」と聞かれたら、そのままシャッターを閉めたくなる。高望みしてるわけじゃないのだけれど……。

今日も通常営業! オンライン・ストア〈平凡〉にもご注目を。

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