2024/09/25

9/25 店日誌

9月25日、水曜日。どこかで見かけて気になっていた、マリー=カスティーユ・マンシヨン=シャール監督作品『パリのちいさなオーケストラ』をなんとなく観て、たまげた。なんて豊かに音楽をえがくのだろう! クラシックの世界のこと──その歴史はもちろん、現状も──をなんにも知らない自分なのだが、端々のシーンで涙がこぼれた。音楽が好きでよかった! とつよく感じて、心に火が灯った気がした。感動した、じゃなくて、共感して泣けてしまった。ほとんど話題になってないようなのだが、気になったら観にいってほしい。クラシックに明るくなくても、楽しめるのは約束する。

レコード棚に目を運んで、手に取ったのはエリオット・スミス『ローマ・キャンドル』(ローマン・キャンドルとは読まない……?)。暑い日にはまったく聴く気にならないどころか目にも入っていなかった。すこし肌寒い朝にぴったり。耳にかかる負荷が少ないから、繰り返し聴ける。ジャケットから得るイメージ通りの音楽だと思う。

いま読んでいるのは、西村賢太『雨滴は続く』の文庫本。「貫多の一人勝手な岡惚れの反復運動は、結句はどこまでも無意味な独り合点、独り相撲の虚しき徒労の時間」が延々550ページ弱、延々と続く。魔力的な吸引力があり、手を止められず、ぐいぐい読んでしまう。

今日明日は通常営業。明後日27(金)は休業、翌28日(土)は短縮営業です。

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