2022/03/31

3/31 店日誌

3月31日、木曜日。ワダマコトさんが書いてくれたことを読んで、思い出す。あの晩のライブ、本番が終わってからも熱が引かずワイワイと大人数で飲んでいた。ワダさんがフィッシュマンズの「ひこうき」を歌い出すと、ガンジーさんが半分ケースに入ったままのウッド・ベースで合わせる。あんな場にいられて、自分はしあわせだったと思う。

この時のライブがたぶん、はじめてモンクスの二人と遭遇したとき。青山〈CAY〉だった。勝手に寡黙、強面の音楽家と想像していたが、話してみるとえらく物腰が柔らかくて驚いた。それ以来、たくさんの時間を過ごしてきた。よく笑った。お酒もよく飲んだ。本をいっぱい買ってくれた。

書き出すと、とめどなく記憶がよみがえる(ほとんどが笑い話で救われる)。たくさん助けてもらったし、いつも心のどこかで頼りにしていた。この短文でまとめるつもりは毛頭ないけど、書いておく。早いし急だよ、ガンジーさん。大好きだった。

とにかく、さみしい。

2022/03/30

3/30 店日誌

3月30日、水曜日。薄曇り。生ぬるい空気。やる気はどこにいったのか。この日誌ひとつ書く気にならず、開店前の準備もはかどらない。コーヒーを飲んでも気持ちは切り替わらず、ぼーっとしている。焦らず、ひとつずつ片付けて、店を開けよう。きっと誰かしらが来てくれる。

今日も20時まで開けてます。お暇があれば、お運びください。

2022/03/29

『home made monaural DELUXE 2』

WADA MAMBO『home made monaural DELXUE 2』が届きました。
入荷後すぐに完売してしまった、ワダマコト(WADA MAMBO)による宅録ギター・ソロ作品『home made monaural DELXUE』の続編。のどかな雰囲気を漂わせながらも安易には聴き逃せないフレーズやトーンが頻出する、ギタリスト・ワダマコトの特異さを堪能できる12曲。マイティ・スパロウはじめO.K.ジャズ、デューク・オブ・アイアンなどのカバーも収録しています。

販売価格は2200円(税込)。本作をひもとくロングインタビューも、おすすめ。

3/29 店日誌

3月29日、火曜日。やまだ紫『新編・性悪猫』とチャールズ・ブコウスキー『死をポケットに入れて』。どちらにも猫が登場する。ブコウスキー、71歳。「来世で私は猫になりたい。一日に二十時間眠って、餌がもらえるのを待っていればいい。ごろごろして尻を舐めていればいい」と日記に記す。淡々と書かれてはいるが、切実な願いでもあると感じた。

ほとんど前情報がないまま読んだ『新編・性悪猫』には唸らされた。平面的な印刷物とは思えない、ゆたかな空間描写。時間の流れを漫画のなかに定着させている。読んでほしい人の顔が浮かんだ。

今週はすべて通常営業。日々、何かしらの入荷あり。

2022/03/28

3/28 雑記

ラーメン屋の待ち時間に読みはじめた『思いつきで世界は進む–「遠い地平、低い視点」で考えた50のこと』は、2019年に逝去した橋本治の時事評論集。テーマ毎に4ページで構成された新書で読みやすい。食後に入った喫茶店、自宅の居間と読み繋ぎ、読了した。

著者が「この四年間は世界的に変動の時代」(「はじめに」)と書いたのは、2014年から2018年までのこと。その後、現在に繋がる四年間の激変っぷりが正直に言って恐ろしい。ふいに見上げる空。行き交う人の表情。伝え聞く噂。その時の心持ちによっては、何からでも不穏さを感じとれてしまう。ああ、どうしたものか。

「民主的であろうとなかろうと、まともな社会は自分達が担うことによってしか成立しないから、その義務と責任を自覚する」ということからしかすべては始まらなくて、そういうことが「明けない夜はない」ということなんだろう(以下略)。(「明けない夜」)

先の見えない状態に怯えて縮みあがってしまったり、他者とのやり取りに手ごたえを感じられないこともある。だからこそ、今、自分にやれることをやる。小さくてもいい。それぞれの本領、力が発揮しやすい状況をつくっていけたらいい。

必要なのは実践、具現に向けた行動だ。

Today’s YouTube #423

山名昇さんに教えてもらったんすよね。「革命的に変わるときはひとりがカギを握ってることが多い」って。確かに、身近で考えてもね、思考回路が全然違うヤツっているもんね。/ワダマンボ (WADA MAMBO)  http://soulbonanza.com/article/1913/

2022/03/27

「『小島武イラストブック』発売記念展・つくば編」

「『小島武イラストブック』発売記念展・つくば編」
会期 2022年5月12日(木)−30日(月) 11:00–18:00 ※火・水定休 
会場 千年一日珈琲焙煎所 CAFE(茨城県つくば市天久保3−21−3星谷ビル1−F/G)

河合浩個展「APRIL TWO TO APRIL TWENTY THREE TWO THOUSAND TWENTY TWO」

河合浩個展「APRIL TWO TO APRIL TWENTY THREE TWO THOUSAND TWENTY TWO」
会期 2022年4月2日(土)〜23日(土) 13時〜19時 ※火・水休廊
会場 hitoto(大阪府大阪市北区天神橋5-7-12 天五共栄ビル301)

3/27 店日誌

3月27日、日曜日。朝、起きると湿気が多い。ムワッとする。なんとなく針を落としたレコードは、NEVILLE BROTHERS『FIYO ON THE BAYOU』。いつ、どこで買ったかも判然としない上、ろくすっぽ聴いていなかった。それが今日、こんな気候にピッタリで驚いた。

特にB面、「SITTING IN LIMBO」から「BROTHER JOHN/IKO IKO」へと繋がる流れに心身がよろこぶ。湿地帯の気配がありながら、軽やかに躍動するリズム、ヴォーカル。その後の「MONA LISA」はチョイと可笑しい。自分はこの音盤を長年放っておいたのか。しばらくレコードは買わなくていい。

ああ、音楽って面白いモンだなぁ。店には日々、各種音源の入荷あり。

2022/03/26

『home made monaural DELUXE』–完売しました!–

古いカリブの音楽だったり、雑音だらけのブルースなんかを聞いて感じる、ガサガサした感じや匂い。アレを思い浮かべると、居ても立ってもいられなくなって、ギターをとって弾いてみる。 家で過ごす時間は、そんな繰り返し。

WADA MAMBO『home made monaural deluxe 』が届きました。
カセット・コンロスのワダマコト(WADA MAMBO)が2007年に発表した、ファースト・ソロ音源。チープなリズム・ボックスやメトロノームと戯れるような宅録ギター・インスト……と説明すれば簡単ですが、そこに宿るのは特別な音、響き。はじめて聴いてから、約15年が経った今もその魔法はとけないまま。

販売価格は1650円(税込)。続編的な新作は、3月30日発売です。

3/26 店日誌

3月26日、土曜日。映画監督の青山真治さんが亡くなった。その報に触れて、思い出したことがある。2001年の大学入学時、自分が属した学部のオリエンテーションがあった。大きめの階段教室に同学年の学生ほぼ全てがいただろう。そのとき、ゲストとして招かれ、講演したのが青山監督だった。

やや薄めの長髪。壇上で居づらさを漂わせていて、これまでに出会ってきていない種類の大人だと感じた。訥々と話される大学時代の逸話。夜中に学校に忍び込み映画を撮っていた。警備員や大学側との駆け引きをしながらも、しつこく撮影を続けていた。まあ、好きだったから仕方ない。そんな風に話していた。記憶ちがいはあると思うが、自分はそう受け取った。

やる人は、やる。良識に反したり、面倒なことがあったとしても、やってしまう。阿呆きわまる時期ではあったけど、それが知れただけ良かった。今になって、ありがたい機会だったと感じている。

今日、明日は13時開店。通販等のお問い合わせはお気軽に。

2022/03/25

4/27-5/15「LIGHT HERE,LIGHT NOW」

思いつきを思いついたまま絵に残してきました。
振り返ると、そのあまりの軽さに心許なくなりますが、所詮は思いつきなどそんなものなんだろうと言い聞かせて、それでも不思議なことにいくつかは未だひらめいているように見えます。こうしている間にさえ、チカチカと頭をよぎるものがあります。なんともこの世は灯りに満ちており、風は止むことがないようです。
それではお先に、ごきげんよう。–矢吹純

JUN YABUKI Solo Exhibition「LIGHT HERE,LIGHT NOW」
会期 2022年4月27日(水)〜5月15日(日) ※二会場同時開催
会場 古書コンコ堂/バックパックブックス

3/25 店日誌

3月25日、金曜日。オオクマシュウ『海の中のプール・空想』の売れゆき、広まり方に手ごたえがある。あえて言えば、自主制作の小さな本。書き手だって何者かは分かりづらい。それでも前作『世界はいつも』を購入してくれた人を中心に、新著をもとめて店に来る。遠方から通販依頼のメールをくれることもある。確かに、待っていてくれた人がいたと知る。

装丁の妙もあるだろう。オオクマシュウの本と出会う人に前情報のある人は少ない。ほとんどが佇まいに惹かれて、なんとなく買っていく。550円という価格設定もいい。気になれば、買える値段だ。内容のよしあしはここでは問わない。直に目を通して、確認してみてほしい。

通販希望、在庫確認などのお問い合わせはお気軽に。

3/24 店日誌

3月24日、木曜日。月曜日に営業して、火曜日を休んだ。今日が何曜なのか、わかりづらくなった。あっという間に曜日感覚は失われる。週のなかの現在地を見失うってのは面白い(困るのはゴミ出し)。もうちょい進めて考えていけば、そもそも時間とは? 曜日ごとの役割とは? みたいな議題が浮かびあがってくるはずだ。

いつの間にか、身体に染み込んでしまっている曜日ごとの体感、めいめいの時間の流れ方。どの国、どんな地域で育つか。小さくいえば家庭環境によっても、変わってくるのだろうか。それよりも今、現在の生活、習慣が何よりも大きく作用するのだろうか。

少し、暖かくなりました。今日も15時から20時まで開けています。

2022/03/23

3/23 店日誌

3月23日、水曜日。INA『つつがない生活』を先週末、買い取った。店で一読。家で二読、三読。読むほどに共感が高まる。手元に置いておきたい気持ちはあれど、ささっと店に出す。買った本を売る。人から人に手渡していく。その循環を止めてしまえば、あらたな出会いはやってこない。古本屋として当たり前のことをようやく実感している。

15時から20時まで開けています。お暇があれば、お運びください。

2022/03/22

3/22 臨時休業

3月22日、火曜日。急ですが、今日は休みます。

2022/03/21

「PEOPLE’S PARK -PEOPLE BOOKSTORE 9th anniversary party!-」


「PEOPLE’S PARK -PEOPLE BOOKSTORE 9th anniversary party!-」
日時 4月24日(日) 16時開演
料金 3500円(+ドリンクオーダー)
出演    曽我部恵一(LIVE&DJ),HAPPFAT,Wool&The Pants,SPRA,NOOLIO,DJサモハンキンポー,tactsato,&more!
出店 つくば食堂 花
会場 Good Near Records/Club OctBaSS/DISCOS(茨城県つくば市天久保1−5−4)
・本公演は前売券の販売、予約受付はしておりません。
・会場の状況によっては入場規制を行うこともあります。
・各会場は出入り自由です(入場時、マスクの着用をお願いします)。
・無料、専用の駐車場はございません。近隣の有料駐車場をご利用ください。
・歩行者、周辺住民、近隣店舗へのご配慮をお願い致します。

3/21 店日誌

3月21日、月曜日。春分の日。午前中、近所の神社へのお詣りに行くついでに筑波大学内の宿舎周辺を探索する。広い。歩いても、歩いても果てがない。小さな沼があったり、大きな野原がばーんと広がっていたり。それらが何のための場所なのか、よくわからない。でもまあ、暮らしのそばに未知が散らばっているのはけっこう楽しい。

今日は13時から19時まで、開けています。

2022/03/20

3/20 店日誌

3月20日、日曜日。朝、起き抜けに窓を開けると空気が新鮮だった。日に日に春の気配が増していく。道ゆく人もなんとなく軽やか。それぞれのペースで衣替えをしているのだろう。Tシャツで歩いている人がいれば、薄手のダウンジャケットを羽織る人もいる。まだ、寒さの方がまさっているのかな。着ていく服になやまされる。

今日明日は13時開店、19時閉店。ご都合に合わせてご来店ください。

『海の中のプール・空想』


オオクマシュウ『海の中のプール・空想』が届きました。
約1年半前に刊行された初著作『世界はいつも』が静かに売れ続けている、埼玉在住のオオクマシュウさんの2作目。「海の中のプール」(2019年作)と「空想」(2021年作)の中篇をふたつ収録。いま、自分が紐解いているのは前者。登場人物の会話にどこか映画的な印象を受けるからでしょうか、活字が声に変換されるような感覚があり、すいすいと読んでいけます。

販売価格は550円(税込)。装丁を手がけたのはTact Sato。隅々まで仕掛けがあって、気持ちがよい。

2022/03/19

3/19 店日誌

3月19日、土曜日。湯船につかりながら、NHK-FM「世界の快適音楽セレクション」を聴く。毎週土曜の楽しみである。ゴンチチのお二人の会話、選曲が生むのんびりした雰囲気と浴室の湯気とがあいまって溶けるよう感覚をおぼえる。今日の選曲テーマは「南っぽい音楽」(「っぽい」が嬉しい)。個人的な好みと相まって、いつも以上の気持ちよさ。

今日、明日、明後日は休まず開けます。陽気につられてのんびりと〜。

2022/03/18

3/18 店日誌

3月18日、金曜日。一昨日から一転、昨日は開店直後からお客さんが絶えなかった。普段見かけない方、おなじみの方などが立て続けに来てくれる。それぞれが何かしらを手にしていく。安い本、高い本。自主製作の小冊子。DJが編んだミックスCD。会計時に小さなやり取りをして、送りだす。

やっぱり、店は開けてみなけりゃ、はじまらない。その場での商品購入に繋がらなくとも、何かを受け取ることがあり、数値化できない交換もある。ときに喜びを感じさせてくれて、さびしさ、むなしさもやって来る。レイモンド・マンゴーの提唱する根源的利益(コズミック・プロフィット)に近づいているのだろうか。

久しぶりの雨。店内、暖かくてしておきます。

2022/03/17

『SOUNDS & MUSIC』(TAPE)

音と音楽の様々な距離感の中で、アンビエントやエクスペリメンタル、ニューエイジ、癒しでもなく、知覚をほどよく刺激しながら、空気と空間の道しるべ、自由な感覚と想像力で聴いて感じる”音の処方箋” 的世界観も目指してみた、音と音楽、選曲とMIX配置の狭間を探求する心描チャレンジの最初期の記録となります。

COMPUMA『SOUNDS & MUSIC』(TAPE)が届きました。
2011年1月、幡ヶ谷〈FOREST LIMIT〉で開催された「FORESTRO SUMMIT」の空間音楽として制作されたミックスをカセットテープ化。鳥のさえずり、無音、電子音、川のせせらぎ等が入り混ざる実験的な試みは、音への意識の有無(もしくは強度)を問わず、聴き手の耳をとらえます。記号化された環境音楽としては片付けられない、約68分のサウンド・トリップ。じっくりお楽しみください。

販売価格は1980円(税込)。ステッカー、ダウンロードコード付き。

3/17 店日誌

3月17日、木曜日。昨日のこと。届きたての特殊通信にじっくり目を通したのち、大竹聡『ずぶ六の四季』を読み込む。その甲斐あってか着想を得て、週明けに締切が設定されている依頼原稿の初稿ができた。修正を加えれば、期日までには脱稿できるだろう。安堵してビールをのむ。

19時過ぎに絵描きのなつなさんが来る。伊那市〈黒猫〉が発行する定期便を渡して、確定申告とお金にまつわる疑問をかわし合う。この社会にあって、個人事業者は無防備だよねと話す。

少し早く店を閉めて、天久保一丁目の〈Good Near Records〉に向かう。来月開催の催事に向けてエスプラくんと打ち合わせ。いよいよ大詰め。週末までには告知ができそうだ。ここでも安堵して、ビールをのむ。その勢いでレコードを買う。

やや遅めに帰宅、夕食をとりさっさと就寝。何時なんだか定かでない頃、すぐそばでキジが鳴く。地震の兆候。グラっときてユサユサと大きく揺れる。緊急地震速報が鳴り、物が落ちる音がする。慌てて起きると停電している。ネットもなかなか繋がらない。ようやく確認すると、震源地は福島、宮城。知人、友人のことが心配になる。

昨日はひさびさの売上ゼロ。今日も変わらず、店を開ける。

2022/03/16

『編集の提案 津野海太郎』

宮田文久=編『編集の提案 津野海太郎』が届きました。
当店でも販売させてもらっている、『おかしな時代』(本の雑誌社)でもお馴染みという方もいるでしょうか。編集者・津野海太郎さんのテキスト(1970年代後半から、80~90~00年代にわたるもの)を編集者・宮田文久が編み上げたアンソロジー。巻末には津野海太郎×若林恵×宮田文久による鼎談「星座をつくりたい」を収録しています。

販売価格は2200円(税込)。津野さんが手がけてきた書籍群の図版も魅力的。

3/16 店日誌

3月16日、水曜日。昨日の午前中。確定申告を終えたあと、最寄りの図書館まで歩いた。開館とほぼ同時に入って、新聞を読み込む。朝日新聞に掲載された「反プーチン派 ロシア人女性の手記(匿名)」は身に迫る内容だった。その他、ロシアによるウクライナ侵攻に関する記事に触れ、しずかに考える。この侵略行為はひと事ではない。重たく暗い出来事ではあるが、目を逸らしてはいけない。

昼食後、定時より早めに店を開けると、立て続けにご来店。それぞれ本を選んでいく。ご近所、『Spectator』編集長の青野さんが、余ったターンテーブルを持ってきてくれる。じわじわ、あれこれ話し込むうちに、山帰りの『つくづく』編集人・金井さんが来る。再注文していた本、楽しみにしていた新刊『編集の提案 津野海太郎』も届く。

今日は状況次第で、少し早く閉めるかも。

2022/03/15

3/15 店日誌

3月15日、火曜日。ロック・ステディ日和である。今日は『Rock A Shacka』vol.9を聴く。この盤の選曲は「ブリクストン育ちのワーキング・クラス・ヒーロー。〈ダウンビート・レコーズ〉主宰のアンディ」と帯にある。なるほど、甘く柔らかいだけじゃない。ビシッと筋の通った色気を感じさせる、スカ~ロック・ステディが収められている。これはまあ、カッコいい。

申告、納税を済ませた今、だいぶ気持ちは楽になった。店はこのまま27日(日)まで休まず開ける予定なので、ご都合にあわせてご来店あれ! 書籍、音源には日々なにかしらの入荷あり。

2022/03/14

3/14 雑記

昨日。昼過ぎに日誌を書き終えてからも、知人や友人の来店が続いた。見知った顔のお客さんに星野郁馬展「或る人」を薦めるとそのまま出かけてくれ、作品を購入してくれたと聞く。嬉しい。つくばの出版社〈夕書房(せきしょぼう)〉の高松さんから、今後の展望、出版計画を聞かせてもらう。動きだしたばかりの段階でも、すでに面白い。つよく惹かれる。応援したい。

高松さんとほぼ同時に来てくれた、常連のお二人に心を温められる。その後、展示中の星野くんも来て、話しながらゆっくり本を選んでいく。彼の素朴な人柄、瑞々しい感性に触れて、穏やかな気持ちになる。自分なりのペースで歩んでほしい。画業も喫茶店業も。

隣の美容室〈街の中〉での散髪後、ほぼ毎回顔を出してくれるお父さんと娘さん。もうすぐ中学校の入学式があるようで、二人ともばっちりカッコいい&カワイイ髪型に決めていた。いつも朗らかに話をしてくれる。

できるだけ穏やかに、人にやさしくありたい。夕方以降、落ち着いた店内でそう思った。

2022/03/13

3/13 店日誌

3月13日、日曜日。二日酔い。午前中は臥せっていた。どうにか動ける程度に持ち直して店に来ると、開店前から知り合いが立て続けにやってくる。昨日から展示がはじまった星野くん、農家の桜井さん、友人の写真家・大宮くん。隣の店長、土田くん。つい話に夢中になり、開店時間を過ぎてしまった。

今日もいつも通り、開けてます。お暇があればお運びください。

2022/03/12

「FACE」

「FACE」
日時  3月21(月・祝) 17時半開演
料金  2000円(+1ドリンクオーダー)
出演  SOLVENT COBALT,CHIYORI & YAMAAN,Taro Aiko,BDR x IRONSTONE,EASTERN.P, FELINE,Kay,AIWABEATZ,TOTALCOMA a.k.a. SHV
会場  BUSHBASH(東京都江戸川区南小岩7-28-11-101)

3/12 店日誌

3月12日、土曜日。ここのところ、来客が少ない。しずかな店内にあって、じっくりと棚をみて数冊選んでいってくれる人がいる。日にひとり、ふたりか。多くない人数ではあれ、そんなお客さんがいれば、どうにかやっていける気になる。手入れを怠らず、できるだけ整理して本をみやすい状況をつくっておかねば。日々、あたり前のことを続けていくしかない。

今日も書籍、音源に入荷あり。ご都合に合わせてご来店あれ。

2022/03/11

『Relaxin’ with Johnny Thunders』(TAPE)

パンデミックの最中、自宅の部屋の片隅で4トラックのカセットMTRに録りためたジョニー・サンダースの7つのカバー曲。

OSHIDAÀYA『Relaxin’ with Johnny Thunders』(TAPE)が届きました。
カセットMTRで宅録された7曲をおさめたカセットテープ。発掘音源のような雰囲気をかもす音、まろやかな声。この組み合わせでジョニー・サンダースの楽曲をカバーする発想がまず、面白い。聴いているあいだ、時間がとろーり溶け出すようなメロウネス。白昼夢的と言い換えてもいいかもしれません。

販売価格は1650円(税込)。楽曲が収められているのは、A面のみ。

3/11 店日誌

3月11日、金曜日。おだやかな天気。11年前の今日、夕方から急に温度が下がったように記憶している。当時働いていた農場でベンチコートを借りて、車を運転して実家に帰った。道中の信号機はどれも止まっていた。家に着いてすぐ、居間で眠りこけた。水が出なかった。それから数週間の記憶のいくつか、熱をおびた感触は身体から消えることはないだろう。

今日もふつうに開けています。お気軽におでかけください。

「Terminal」

「Terminal」
日時 3月20日(日) 16時開演
料金 1500円(1ドリンク込み)
出演 smallbamboota,YIYI,hellobird,Rakuen,Doron,Pooh,hayamizz,春…and more!
出展 一般ZINE
会場 Club OctBaSS/DISCOS(茨城県つくば市天久保1−5−4)

3/10 店日誌

3月10日、木曜日。先週の入荷以来、好評のEL-QUANGO『LOST MOMENTS』、衝撃的なKEITA SANO『LOVE HATE LOVE THINK』(CD,TAPE)に加えて、明日発売の音源も控えている。今月末発売のWadamambo『homemade monaural deluxe 2』(CD)は店で流している段階で問い合わせ多数。

とにかく、音楽との出会いは予測不能。とつぜん送られてきたり、じかに手渡されることもある。すべてに好反応を返せるわけではないけれど、確かな情報、定まった評価がないものが手元に来る機会が多いのは嬉しい。楽しい。……たまに、困ってしまう。

今日も書籍、音源に入荷あり。通販などのお問い合わせはお気軽に。

2022/03/09

赤木遥 写真展「Every day is a new day」

赤木遥 写真展「Every day is a new day」
会期 2022年3月24日(木)−4月11日(月) 11:00–19:00 ※火・水定休 
会場 千年一日珈琲焙煎所 CAFE(茨城県つくば市天久保3−21−3星谷ビル1−F/G)

『LOVE HATE LOVE THINK』(CD,TAPE)


サンプリングされた無数のコラージュと呪術的なパーカッションが交錯し、ノイズの洪水とダンスホールのビートがミニマルに旋回する、実験精神とマッドなエンターテイメント性をもった10トラックス。

KEITA SANO『LOVE HATE LOVE THINK』(CD,TAPE)が届きました。
これは強烈!音の粒がバシバシ当たってくる。激流のような展開。公式解説によれば「ノイズ・アンビエント、トライバル・インダストリアルからレイヴ / マッドチェスターまで想起させるムードを纏ったリチュアルでヒプノティックかつディストラクティヴな異色ダブ・アルバム」とのこと。そのどれもに当てはまるようで、それらの境界をぶっこわしていくような異色な音像です。

販売価格は1980円(税込)。カセットテープにはダウンロードコードが封入されています。

3/9 店日誌

3月9日、水曜日。中古盤のジャケ買いがやめられない。アーティスト、タイトル、フォントの雰囲気でピンときたものを棚から抜き出し、ジャケットを見る。そこで決まり! というものがあれば、決め手に欠けることもある。裏ジャケをよく見て、曲名、メンバー、レーベルなどのクレジットから手がかりをさぐる。これだ。一瞬でもそう感じたのなら、棚には戻さない。おなじ盤に再会することなど、ほとんどないのだ。

もう一点、気をつけるのは出来るだけ知らないものを選ぶこと。ちょっと知ってるA、まったく初見のBであれば、後者をとる。直近で最大の発見は、Bright Black Morning Light。聴いたあと、調べてみたら〈Galaxia〉からリリースしていたネイサン・シャイニーウォーターのバンドだった。いい具合にヨレた、メロウな響き(ストーンド・レイドバックって感じ)。ずーーーっとこの音に身をあずけていたい。

今日はすこし暖かいかな。のんびり20時まで開けています。

2022/03/08

3/8 雑記

門前仲町の酒場〈ほどほど〉に行く。店主が歩道をはき、のれんを出したのと同時に到着。「早いね」と驚かせる。いつも以上にゆっくり、しっかり食べてのむ。カウンター内のKさんとの会話もはずむ。おからサラダ、しめ鰯、すじぽん……どれもあっさりめの味付けで気が利いている。ほかにもいくつか食べたのだけど、覚えていない。

ビール、レモンハイ。それぞれ数杯。ほろ酔いで街をあるく。なんとなく入った書店で忌野清志郎『ロックで独立する方法』を買う。いつに間にか文庫になっていた。数年前にも読んだなあと思い、ブログをたどってみたら4年前のほぼ同日(3月9日)に感想をしたためていた。その悪文におどろく。

*

午前中、東京駅までバスで出て、お茶の水にむかって歩いていく。目的地は喫茶店〈穂高〉、レコード店〈ディスク・ユニオン〉、カレーライスの〈ディラン〉。今日、この黄金三角形に〈トライ・ギャラリー〉が加わった。さらに、すぐ近くの〈ガイア〉でも幸運な出会いがあった(もはや五角形)。徒歩圏内に点在する店、場所、人に導かれるような感覚をおぼえた。

街をさ迷っていると、その迷路のような道すじで、ある時突然、まさに路上の賢者(ストリートワイズ)といえそうな人(物)に出会い、彼らの手招きによって、気がつくと、自分で目指していた以上の場所にいる。自分の直感を信じてアクションを起こさないとストリートワイズは生まれない。-坪内祐三(『ストリートワイズ』所収「ストリートワイズ 序にかえて」より)

ここで何度となく引いてきた、坪内祐三のストリートワイズ論。やはり、自分の導き手は直感なのだと実感する。「街を一つの大きな学習の場として、その学習の場を、時に自分を見失いそうになりながら、さ迷い歩いて行くうちに、獲得した知識や知恵、それがストリートワイズだ」とも、坪内さんは書いている。

2022/03/07

3/7 雑記

昨日はちらほら見知った顔がご来店。久しぶりに会う人をふくめ、それぞれが今の心持ち、今後の展望なんかを聞かせてくれる。やや話し込む状況があればさっと言葉を交わして帰っていくこともある。そのなかで、馴染みのYちゃんが聞かせてくれた新宿駅前でのデモ/イベントに関する話が興味深い内容だった。

早めにはじめてしまったビールの酔いが、断片だけをつよく記憶させたのか。いくつかのフレーズが今も頭から抜けない。最前列。大音量。素面かどうか、わからない。

今日明日は連休。明後日以降、通常どおりの営業予定。

2022/03/06

3/6 店日誌

3月6日、日曜日。京都出張で直に会い、言葉を交わした方の著作を読み返している。具体的に書名をあげれば小田晶房『渋谷のすみっこでベジ食堂』、堀部篤史『90年代のこと』雑誌『Spectator』のバックナンバーなどである。ささいな逸話が立体的に感じられる。書き手の声が聞こえてくるようで、これまで以上によく読める。

今朝は『なnD』3号(大好きな号!)を手に取った。旧〈ガケ書房〉、現〈ホホホ座〉の山下賢二インタビュー「ガケ書房の11年とこれからの本屋のかたち」。山下さんご本人には会えてはいなくても〈ホホホ座〉訪問後の今だと「ちょっと不便がいい」の響き方が変わってくる。

今日は13時開店、19時閉店。明日明後日は連休です。

2022/03/05

3/5 店日誌

3月5日、土曜日。あたたかい。空気中に舞う花粉の量が増えたようで、昨日はクシャミがとまらなかった。一回でると二回、三回。下手すると六回目まで到達する。幸いにもマスクがあり、手拭いも持っている。それら二重の障壁で飛沫、炸裂音(ヘックショーン!)を緩和する。……それにしても、クシャミを小さく抑える(チン!)ことができる人はすごい。小学生の頃からそう思っている。

ここにきて新作、中古ともに音源の入荷が増加中! 引き続き、本の買取依頼も大歓迎。整理したいものがあれば、お声がけはお気軽に。メールでも、店頭でも。

今日、明日は13時開店。週明けの月曜・火曜(7日・8日)は連休です。

2022/03/04

3月の営業案内

1月、2月と11時開店に設定していた土曜日曜の営業時間。今月から以前の通り、13時開店/20時開店にもどします(日曜日は19時閉店)。2022年以降も冬期(12月〜2月)には11時から開けてみるつもりです。

3月は週明けの7日(月)、8日(火)が連休。21日(月)は祝日のため営業(その後、振替休業の予定はなし)。どこかしら、ご都合の良い日に遊びに来てくれたら嬉しいです。

3/4 店日誌

3月4日、金曜日。営業終了後、天久保一丁目の〈Good Near Records〉に顔を出す。店主・エスプラくんと話しながら音源をさがす。気になったレコードを数枚を再生してもらいながら、ビールをのむ。企画している催事の方向性を確認する。やはり、こうして人と会える、話せる場所があるってのは重要だ。

新譜レコード、委託販売の中古レコード、各地から届けられた自主制作音源。商品力も、少しずつ厚みが増している。中古盤の買取も受け付けているようなので、必要があれば気軽に声をかけてみてほしい。

当店は今日も通常営業! ご都合に合わせてご来店あれ。

2022/03/03

『PHERI BHETAUNLAA』

泰尊『PHERI BHETAUNLAA(フェリベトゥンラ)』が届きました。
鹿児島のラッパー、泰尊の4作目。タイトルは「また逢いましょう」を意味するネパール語。家族、友人との暮らし。丁寧に関係をつくった上での、日本各地でのライブ。その往復で身につけたであろう感覚、実感から発する言葉はこれまで以上にするどく、強い。自分は、4曲目「リサイクルキャラバンのテーマ Pt.2」がすごく好き。ファンキー&ダンサブル。

販売価格は3300円(税込)。本作をひもとく小さなブックレット付き。

『SHUKYU Magazine』10

『SHUKYU Magazine』10号が届きました。
前号から1年以上の間をあけての10号目、特集は「未来」。まず、手にしたときの厚み、重みが過去最大。ぱらぱらとページをめくってみると、10年後の女子サッカー、スポーツとジェンダー、賭博はスポーツをアップデートできるか。福島ユナイテッドFC農業部。FC今治とそのスタジアムと街と人々の関わりの力学。といった感じで気になる、引っかかるものが多いです。他にはない、サッカー・ジャーナル誌。じっくりと読みこんでみてほしい。

販売価格は1980円(税込)。987654号(+α)のバックナンバーも在庫しています。

「VIEW FROM HER ROOM」

空想は広がっていき、形にならずにほどけていく。

ここはわたしだけの部屋ではなく、たぶん、どこかに繋がっている。

Caffeine House 作品展「VIEW FROM HER ROOM」
会期 2022年3月1日(火)−15日(火) 10:00–20:00
会場 誠光社(京都市上京区中町通丸太町上ル俵屋町 437)

3/3 店日誌

3月3日、木曜日。今週にはいって、急に帳場付近の窮屈さが気になりはじめた。物が多い。店が暇だった昨日、おもいたって整理した。不要なものをガバッとまとめてゴミに出す。これは使えるかも。そう感じて、取っておいたものをどんどん捨てていく。自分の座る位置を微調整したのち本棚もすこし動かす。片付け前よりは移動しやすい店内になっただろう。

時間を向けて、集中すればすぐに解決できることほど手をつけない。小さく薄ーく溜まっていく埃のようなものにこそ、日々、意識を向けるべき。超、当たり前なことに気がつかされるも、きっとまた物は増えていくだろう。

通販や在庫確認、買取依頼などのお問い合わせはお気軽に。

2022/03/02

3/2 店日誌

3月2日、水曜日。終日しずかだった店にあって、16時頃に届いた荷物に泡くった。数自体は多くなくとも多様な音源、請求確認書や特殊機関紙なんかが同時にやってくる。それぞれの個性、力を前にして自分は一時的混乱状態。数分のあいだ絶望的な気持ちになるも、届いた音源を耳にしてどうにか持ち直す。

昨日今日で紹介した『LOST MOMENTS』『TODAY/last moments NOW(edit)』に加えて、来週から販売をはじめるカセットテープなども到着。どれもこれも一筋縄ではいかないものばかり。しっかり耳を傾けて、できるだけ丁寧に紹介していく。

今日も書籍、音源に入荷あり。お暇があればご来店あれ。

『TODAY/last moments NOW(edit)』

ロボ宙/LAST MOMENTS『TODAY/last moments NOW(edit)』が届きました。
EL−QUANGOが立ち上げたレーベル「Search of MANY」の第一弾リリース作品。ポコポコと鳴る音が印象的なトラック、穏やかに日々の機微をラップするロボ宙のリリックがあいまったA面(PVも好き!)。合間にあらわれるギターの響きを使い、加工したインストを収録したB面とで構成した7インチ・シングル。

販売価格は1650円(税込)。昨夜入荷を伝えた『LOST MOMENTS』には同曲の未発表ヴァージョンを収録。

2022/03/01

『LOST MOMENTS』

ミックスの頭を飾るのは〈Search of MANY〉の第一弾となった7インチをリリースしたロボ宙のMC、実はこのイントロのビート、EL QUANGOとも生前親交のあった故マジアレ太カヒRAW参加の秘蔵音源。-河村祐介

EL -QUANGO『LOST MOMENTS』が届きました。
当店人気のミックス作『SIDE.C』でおなじみのDJ、NOOLIOが主宰するレーベル「ARROUND WICKED SOUND MAKER」の最新作。鳥のさえずりから、ロボ宙のラップへと繋ぐメロウな冒頭から黒く、どこか宇宙的なロービートに流れていくのが非常にクール。名曲「Today」と共に再登場するロボ宙をはさみ、後半のレゲエ・パートがブリストル〜ニュー・ルーツ的な乾きを湛えていて、すごくカッコいい。約65分の小宇宙。繰り返し、再生してほしい。

販売価格は1650円(税込)。本作に合わせて『SIDE.C』の旧譜も久しぶりに入荷しました。

3/1 店日誌

3月1日、火曜日。リユース店でおよがせていた、『TROJAN LOVERS BOX SET』を買うため自転車を走らせる。棚に残っていてほっと安心。他のジャマイカものと迷ったけれどエイヤッっと購入(安くはない値段設定がニクいのだ)。リュックにこの箱が入っているだけで気が弾む。はやく聴きたい。

店に着いて、DISC ONEから再生する。一曲目、Delroy Wilson「Living In The Footseps」のイントロで「ひゅう!」と声が出る。絶妙のはずみ方。声もいい。自分の好きなジャマイカ音楽の要素がつまってる。その後の曲もあわせた17曲。ぜんぶ好きで驚いた。今、ドンピシャの音源ということだ。

今週はすべて通常営業。通販などのお問い合わせはお気軽に。