星壁蝨(だに)のくっついた巨きな耳を
足の上にのっけて
宇宙は眠る。
―― マヤコフスキー『ズボンをはいた雲』
2023年も、見たい映画を見逃し、 行きたかった展覧会には行けず、 読みたい本も全部は読めなかった。手にしたものより逃したあれこ れにこそ、2023年の私が表れているのではないか? などと牽強付会、「2023年逃したリスト(全方位)」 を作成してみたけれど、 行間からいかんともしがたい悲しみが立ち上り……断念。
スピード感が増す日常で逃し逃してゆく、それでも読んだ、 行って観た、順位なんてつけられるわけもない、 2023年の私を支え、形作った11冊、11本。
【本】;軽い順 ※キッチンスケールで測定
- マヤコフスキー/小笠原豊樹訳『ズボンをはいた雲』(土曜社)
83g - 岡田温司『キリストと性 西洋芸術の想像力と多様性』(岩波新書)158g
- 有吉佐和子『女二人のニューギニア』(河出文庫)159g
- 本の雑誌 2023年9月号「特集 平凡社は本当に平凡なのか?」192g
- 虫明亜呂無『むしろ幻想が明快なのである』(ちくま文庫)
219g - 岡田茉莉子『女優 岡田茉莉子』(文春文庫)305g
- SPECTATOR vol.50「自己啓発のひみつ」340g
- 利重剛『街の声を聴きに』(角川書店)343g
- 新潮 2024年1月号(「発掘 井伏鱒二『三十男Q・Dの告白』『小さな町』」収録)366g
- ヴィヴ・アルバーティン/川田倫代訳『服 服 服、音楽 音楽 音楽、ボーイズ ボーイズ ボーイズ』(河出書房新社)516g
- 宮島未奈『七瀬は天下を取りに行く』(新潮社)※
Kさんが借してくれたため、重さ不明
【映画】;短い順
- 幸洋子監督『ミニミニポッケの大きな庭で』7分
- フレッド・ニューメイヤー、サム・テイラー監督『
ロイドの要心無用』67分 - ピエール・エテックス監督『YOYO』95分
- ケリー・ライカート監督『ショーイング・アップ』106分
- ジャファル・パナヒ監督『熊は、いない』107分
- リチャード・リンクレイター監督『バーナデット ママは行方不明』108分
- ポール・シュレイダー監督『カード・カウンター』112分
- フランソワ・オゾン監督『すべてうまくいきますように』113分
- ロルフ・デ・ヒーア監督『悪い子バビー』114分
- ジェームズ・グレイ監督『アルマゲドン・タイム』115分
- スティーブン・スピルバーグ監督『フェイブルマンズ』151分
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