8月17日、木曜日。『アルテリ』十六号を通読して、ざっくりした紹介文を書いてしまったことを悔やんだ。どの文章も力強い。追悼される渡辺京二さんと書き手とのウソのない関係、血の通ったやり取りがその要因なのだろう。渡辺京二、激昂三部作とも言える、石牟礼道生・米本浩二・松下純一郎の三氏による寄稿には特に心を掴まれた。「でも、嫌いにはなれんよね」と語る阿南満昭「困った人だった」にも愛を感じた。
しばらく読まずにいた、山本善行・撰『上林暁 傑作小説集 孤独先生』を手に取ると、これもまあ味がある! 二番目の短編「淋しき足跡」に漂う詩情、叙情がジーンと沁みた。書き出しの「私はこの頃、由縁はめぐるとの感を深くすること、しばしばである」から、ゆっくり、じっくり引き込まれた。いい読書がつづいている。
今日明日は15時開店。週明け21日(月)は臨時・変則営業予定です。
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