朝。いつも通り6時に起きる。ラジオ体操をして、コーヒーを淹れる。年末に買った豆が減ってきている。種村季弘・編『東京百話(天の巻)』のつづきを読む。最後半の数編は夢の話。実体感のない描写に戸惑いながらページを繰って、7時過ぎに読み終える。
「今の時代、今の社会では、一つのものが話題になると、みんなそっちに殺到する。その時、みんなが振り向かなくなった過疎の田圃にいって掘ってみると、楽々と宝を手に入れることができる。」(松田哲夫「編集者として大切なことはみんな種村さんに教わった」)
種村季弘が筑摩書房の編集者・松田哲夫に話した、この視点。おそらく太古の昔から変わらない状況なのだろうけど、したり顔で受け取るつもりはない。今後も自分なりの選択を続けて、数値化優先の効率主義がはびこる傾向に抗っていく。楽々と宝は手に入れられずとも、得るものがあると信じている。
上記の引用は、『東京百話』ではなく追悼特集のムック『種村季弘 ぼくたちの伯父さん』から。どちらも年末に〈ブックセンター・キャンパス〉で購入したもの。
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