2022/11/08

11/8 雑記


散歩はまた単独の行為である。自分一人で出来る。そして一人になりきれる。孤独を楽しむことが出来る。社会生活を極端に少なくしていった単独者の荷風としては、散歩は、誰にも邪魔されず、思う存分、一人の時間を享受できる、充実した行為だった。(*)

休みの日は歩きたい。ただ、自分の住むつくばには路地が少なく、歩く醍醐味を感じづらい。だから、東京に出る。人の少ない道をえらべば、急かされず、指図もされない。自由な立場を享受できるのが、何よりも嬉しく、快い。

あらゆる移動手段で、もっとも自由なのが徒歩だろう。もっと、もっと、歩かなくては。

(*)川本三郎「路地を歩く」(永井荷風『日和下駄』講談社文芸文庫版・解説)

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