こんな畸人が実際に生きていてさしも不釣合にも感じられなかったその頃の文学者達の社会も、恐しく他とは異なった空気が流れていたものだ。これを今の文壇と思い合わせるとき転た隔世の観なきを得ない。-幸田露伴「遅日雑話」(坪内祐三『慶応三年生まれ 七人の旋毛曲がり』より孫引き)
6月23日、木曜日。坪内祐三『慶応三年生まれ 七人の旋毛曲がり』を再読しているところに届いた、『respelatrol』26を読んでいてぶつかったのが、右記の箇所。「今、何かに失敗した人がすぐに見限られてしまうのは、世の中に「変な人」が少なすぎるからではないだろうか」(「5月28日」)。明治24年と令和4年、幸田露伴と河野友花。時代は大きく変わっていても、似たような感覚を持った二人なのかなあと思った。
なお、坪内氏の著作『慶応三年生まれ〜』は当店には在庫なし。講談社文芸文庫版が一般書店で売っているはずなので、気になる方は探してみてほしい。河野さんのペラも配布なし。ご了承あれ。
今日、明日は15時開店。蒸すし曇るしで、ぼんやりしてしまう日が続く。
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