2022/01/23

1/23 店日誌

1月23日、日曜日。先日買い取った本の中に入っていた、梨木香歩『炉辺の風おと』。装丁と題名に惹かれて読み始めたら、止まらない。客足のたえないなか、ときに中断しながらページをめくり続けた。途中、途中で立ち止まって、おもいを巡らせた。

自分の見ているものがよくわからなくとも、もしかしたらそれ、と見当をつけつつ日々を送る。あれはどういうことだったんだろう、と疑念を解かずに日々を送る。(中略)それは葛藤を抱えて生きるようなものだから、もやもやと苦しくもあり、力も要ることだ。けれどその納得しないエネルギーが、いつか時宜を得て、すべてのことを明らかにすると信じている。(「遠い山脈」)

上記以外にもここに引いて紹介したいところはある。もっと分かりやすく、伝わりやすい箇所もあるのだけど、「疑念を解かずに日々を送る」こと、つまりは「日々、自分なりに考える」ことで社会、時代の見え方が大きく変わると感じる昨今。この意思表示は重要ではあるまいか。

本書以外にも、きっと気にしてくれる方が多い本、けっこうな冊数がある。今日もどんどん棚に並べていくので、ご来店の上、何かしらを見つけてほしい。

今日は11時から19時までの営業。明日、月曜は定休日。

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