東急株式会社が発行するPR誌『Fino』vol.62(2021年7月号)中の記事、「筑波 未来に繋がる場所」にお隣〈千年一日珈琲焙煎所・カフェ〉と一緒に掲載されています(他には〈須田帆布〉や〈筑波実験植物園〉なども)。店を出すきっかけ、最近の周辺の雰囲気など簡単に話しました。本誌は「東急ロイヤルクラブ・メンバーズマガジン」とのこと。もし、どこかで(どこだ……?)見つけたら読んでみてください。
2021/06/30
2021/06/29
『未知を放つ』
一人一人が育てたイメージを放ち、出会うさまざまなこと。それらが重なり合ったときの驚きや喜び。ひとつひとつが未知への扉。
『The Phenomenology of Perception』
6/29 店日誌
6月29日、火曜日。雨音で目が覚めた朝、今日は一日降りっぱなしだろうと覚悟した。曇りときどき雨、とか、雨ときどき晴れのような天気が続いている今年の梅雨、ようやくそれらしい天気(シトシトと雨が降り続ける)になるのかなあと思っていた。それがつい今しがた、外に出てみると、青空が見えている。気温もぐんぐん上がっている。予報によれば夜に向けて、また不安定な空模様になるようだけど、ちょびっと夏を先取りしたような気分である。
(と、書いていたのは14時半ちょっと過ぎ。いざ開店の15時には、なんと小雨がぱらついていた。まったく気まぐれな天気で困る。まあ、油断し過ぎと言われれば、それまでだ。)
火曜は当店の週はじめ。今日もまた、新刊入荷がいくつかあります。
2021/06/28
6/28 家日誌
ドレスダウンという言葉が好きだ。あれがいい、これがいいなんて自慢話で着飾るより、それらを削ぎ落とし、シンプルな暮らしの在り方について語り合う方が豊かで、恰好もいい。もうそんな時代なんだと、いくら言っても都会の人には判ってもらえないかもしれないけど。(SEPTEMBER 1999)
アロハシャツを買ったからだろうか。どうも永井宏さんの言葉を身体が欲しがっているような気がして、『愉快のしるし』をひさびさに手に取った。改めて目を通すと、何気ない散文めいたものであっても、その一つ一つに意識を向けると文字面以上の意味を感じさせてくれる。そうして共有した景色、そこから生まれた気分を実践することが大事なのだと思う。自分であればアロハに短パン、ビーサン姿でぶらぶらする。出来るだけ穏やかな気分をたもつ。脳内では軽やかなロックステディなんかを再生する。
てな感じで今朝、歩いていたら隣り合ったおじいさんが満面の笑みを向けてくれた。それぞれの場所で少しでも気持ちよく暮らそうとするならば、その人なりの小さな工夫をこころみる、そうした遊びが大事じゃないかなァ。
2021/06/27
6/27 店日誌
6月27日、日曜日。7月の祝日が移動していることに今日の今日まで気がつかなかった。常に目にしているカレンダーでは第四週目の月曜日、19日が赤くなっているのだが、実際の祝日はその週の木曜、金曜でそのまま週末につながる四連休(22日・23日・24日・25日)になっている。事実を知ったすぐあと、ここはちょうど矢吹君の展示会期中じゃないかと気がついた。それも、会期最後の四日間にかさなっている。
そうか。だから矢吹君は「オリンピックなど構わず、ご来展下さい!」と書いていたのか。たしかにそうだ。そのお休みを使って、つくばまで足を運んでくれる人が一人でも増えたら、すごく嬉しい。最終日は15時には撤収を始めるので、その前日までに足を運んでくれたら、きっといい。
天気が心配ではありますが、日曜日は19時まで開けています。
2021/06/26
2021/06/25
河合浩個展「SOMETHING/ANYTHING」
『FEELIN’ GROOVY! いのくまさんとニューヨーク散歩』
第二次世界大戦後のニューヨークは活気にあふれ、世界中から多様なアーティストが集まって、パリに代わる芸術の拠点となっていました。1955年、猪熊は戦前に暮らしたパリへ向かう予定で日本を発ちますが、途中立ち寄ったニューヨークにすっかり魅了されます。結局パリ行きをとりやめ、この街に居を構えました。
自宅から歩いて行ける距離に立ち並ぶ世界有数の美術館やギャラリーで、名画や最先端の美術を思う存分鑑賞し、高層ビルや斬新な建築物を眺め、パレードや路上ライブを楽しみ、路地裏の落書きを夢中で撮影するなど、猪熊はニューヨーク暮らしを堪能します。
環境の変化は作画にも大きな影響を与え、渡米後、猪熊の表現は具象から抽象へと様変わりしました。そして、ウィラードギャラリーの所属作家として個展を10回開催するなど精力的に新作を発表し続けました。
[展覧会概要より引用]
本展では、「編集長」として、これまで数々の雑誌や書籍を編集、執筆してきた編集者の岡本仁氏を、「副編集長」として、長年ニューヨークに暮らし、展覧会のキュレーションや執筆等で欧米の近現代の芸術文化を日本に伝えてきた河内タカ氏を迎え、展覧会を「編集」していただきました。猪熊のニューヨーク時代の画業と当時のニューヨーク文化が、両氏が選んだ猪熊作品と資料によって、雑誌をめくるように楽しくテンポ良く紹介されます。また、カタログのかわりに、両氏執筆、編集による32ページのタブロイド紙を発行します。
[展覧会の見どころより引用]
[CONTENTS]
いのくまさん、ニューヨークへ。
ウィラード・ギャラリーの招待状。
ニューヨークアートシーンといのくまさん。
Shooting a lot of 8mm Film
いのくまさんが愛したニューヨーク建築。
いのくまさんのニューヨーク散歩道。
ニューヨークでの制作。
いのくまさんのアパートとアトリエ。
アトリエの窓より。
ニューヨークの友人たち&訪問者たち。
いのくまさん、壁を撮る。
ニューヨークからの定期便。
Chronology 1955-1975
●編集:岡本 仁、河内タカ
●デザイン:江藤公昭、水内実歌子(PAPIER LABO.)
●編集協力:古野華奈子(MIMOCA)
●発行:丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、公益財団法人ミモカ美術振興財団
2021/06/24
6/24 店日誌
6月24日、木曜日。昨日、午前中に家を出てすぐ、行きあった人が知り合いがつくったTシャツを着ていたので反射的に話しかける。すると、瞬く間に点が繋がって、また別の知人の話題に転がる。その後また、自転車を走らせると天久保一丁目を清掃中のエスプラ君に遭遇。二宮の飲食店〈Kitchen&Dinner Django〉で知り合いがカレーを出していると聞く。久しぶりに足を運んだ〈Cox〉で一服したのち、件の店に向かうとそこに予想外の友人、先輩方がつどっていた。
街ってのは不思議だ。人との繋がり、距離感が煩わしく感じることがあれば、小さな点が発火しあうように興奮を呼ぶこともある。昨日は不思議なまでの偶然で、後者の感覚を覚えた。
今日も空模様は不安定なのでしょうか。いつも通り、20時まで開けています。
2021/06/23
『LIGHT HERE,LIGHT NOW』発売日決定!
2021/06/22
連休日誌②
若干の二日酔いを抱えたまま、午前中のうちに勝どき、門前仲町を往復。昼食は前回滞在時に見つけた月島の中華屋に。無駄が少なくスッキリした店の雰囲気が好ましい。キリッとしたお店の方々の動きっぷりも頼もしい。その後に少し休んで、午後は銀座に向かう。完成間近の矢吹純作品集『LIGHT HERE,LIGHT NOW』のサンプルをP誌の方に見てもらうため。またしても番地のメモしか準備しておらず、目的地を見つけるのに一苦労。どこもかしこも人が多い。汗をかく。昨日も今日も、よく歩いている。
その要件はアッサリ、スッキリと終わって、そのまま帰路に着く。バスを使って東京駅へ。そこから高速バスに乗りかえて、つくばを目指す。乗り換えも首尾よく進んで、17時半頃に終点の筑波大学に降り立つ。家まで歩いて30分弱。すれ違うのは自動車ばかり。歩くひとは、ほとんどいない。店も看板も、見当たらない。やはり、自分は静かなところで暮らしてるんだなあ、と思いいたる。
2021/06/21
連休日誌
連休初日、まず、行かねばならない店を目指す。阿佐ヶ谷の古書店〈コンコ堂〉に足を運ぶとちょうど松葉杖をついた店主・天野さんが開店準備をするところだった。半分シャッターが開いたところで入店、じっくり棚を拝見する。目を移すたびに欲しい本がある。しかも、どれも良心的な価格設定。しずかに興奮しながらお会計、安く打ってくれているのを感じながらも、しっかりお礼を言えない自分を恥じる。その後に話をしながらも、ペーペー過ぎる自分を恥じる。こんなにカッコいい古書店を自分は他にしらない。荒川洋治の著作を中心に何冊か、買わせてもらった。
そこから足を向けたのが、宿がある、勝どき。電車を乗り換え、無事に到着。買った本でズッシリと重たくなった荷を解いて一服したのち、長年の酒仲間であり、自分を東京の名酒場のいくつかにいざなってくれたKさんが、門前仲町に開いた店〈ほどほど〉を目指して歩き出す。歩を進めると暑い、暑い! 事前にメモしてあった番地「江東区福住1–4–11–1F」だけを頼りに、歩いていくと、あった! みつけた! もう、期待通りのシブい店構え。座ってすぐ、瓶ビールをいただく。気持ちのいい風が入り込む午後、こんなにも美味い酒を呑んだのは久しぶり。珍しくレモンハイを何杯ものむ。つまみもどれもがちょうど良い。しっかりと酔い、お腹も満たされて、店を後にした。
2021/06/20
2021/06/19
『TWIG EP』
MAD LOVE Recordsと初台のギャラリーLAID BUGの共同リリースとなる本作「TWIG EP」は、Hiraparr Wilsonのアートワークをフィーチャーし、
2021/06/18
『Mild Ecstasy』
『MUZIK4TELEWORK』
デスク、書机、ソファー、食卓。様々な定位置から見える変わらぬ景色は、視覚だけでなく聴覚からの情報でもその様子を鮮やかに変えてしまうことに、ふと気が付く。ジャンル跨いだ精妙かつ大胆なMIX展開に連動して移り変わる目前の景色、そこに現れる新しい思考と閃き。-Akie (NEWTONE RECORDS)
6/18 店日誌
6月18日、金曜日。手元にスマートフォンがあれば、大体の場所や店に行けるのが当たり前になったのはここ数年。それまでは迷って迷って、道ゆく人に教えてもらったり、さんざん歩きまわって、結局たどり着けないこともあった。 その未到の状態がけっこう豊かなものだったと思うのだ。行けないままの店を想像したり、自分勝手にイメージをつくってしまって、いざ入ってみてガッカリなんてこともあった。行けない、食えない、手にできない。不足から生まれる創造性もあるはずだ。
頼んでもないのに店の営業時間や休業日、顔のない他人がつけた星付けなんかを載せてしまうグーグルマップは最悪だ。便利すぎる道具ってのは恐ろしい。血が通っているとは感じられない。……急に何かに毒づきたくなった午後。手っ取り早い文明批判ということで。
今日も20時まで開けています。お暇があれば、お運びください。
2021/06/17
「LIGHT HERE,LIGHT NOW」Tシャツ
「LIGHT HERE,LIGHT NOW」
『NISSEKI blue』
崩壊寸前のローファイかつシンプルなビートと胸を打つリリカルな
2021/06/16
『RISE AGAIN』
「yume no ue」
2021/06/15
2021/06/14
6/14 家日誌
2021/06/13
『シモーヌ』vol.4
6/13 店日誌
6月13日、日曜日。今日は旧友の誕生日。四十代が間近に迫ってきた今、早生まれであることでちょっとだけ得したような気分になる。ただ、こうして歳を重ねていくと、時間が経っていくことの不思議さを感じる。時間の尺度は年々変化していくし、その積み重ねは自分だけのものではなくなっていく。その現実を段々と受け入れていくのも新鮮な(恐るべき?)体験だ。
こんなことを書いていたら、近田春夫自伝『調子悪くてあたりまえ』が目に入って、本文中の近田さんの発言を思い出した。「ただでさえ、放っとけば人間というのは小さくなる。だからこそ、打って出るという行為には重要性がある」。この言葉を友人に贈りたい。自分はこの言葉が大好きなのだ。
曇り空の日曜日。13時から19時まで開けています。
2021/06/12
『レディメイド 未来の音楽シリーズ CDブック篇』
小西康陽・監修『レディメイド 未来の音楽シリーズ CDブック篇』を在庫しています。
最新号であり完結篇の5巻は「なにもかも飽きてしまった」。4号は「恋愛に倦きてしまった」、3号は番外編「わたくしのサン=ジェルマン=デ=プレ」(この盤のみ選曲は三浦信さん)。特典ステッカーも付きます。
販売価格は2640円(税込)。サイン入りの5号は店頭販売のみ。3・4号は通販できます。
高塩友美 個展「花器」
矢板市の 小さな山の 中腹にある本屋さん。
そこで小さな絵の展示をします。
2021/06/11
2021/06/10
「まんがサイヱンス(FC)」
『些末事研究』第六号
『些末事研究』第六号が届きました。
年一回発行のリトルマガジン、最新号の特集は「途中でやめる」。ごぞんじ、山下陽光氏が営むブランドの名であり、偶然をよびこむ不思議な言葉。荻原魚雷、東賢次郎、世田谷ピンポンズ、山下陽光、福田賢治が参加した座談会はたっぷり18ページで面白い。会場になった京都の居酒屋〈村屋〉の喧騒が伝わるような、愉快なやり取りが収録されています。
販売価格は700円(税込)。バックナンバー五号、三号を在庫しています。
2021/06/09
6/9 店日誌
6月9日、水曜日。昨日、店に来てくれた方が教えてくれたインタビュー記事「共にいる人たちへの郷愁–股旅」が面白い。世界各地のレコードの特色、使用法(傷の手当てをするとは!)なんかはここで初めて知った。記事中で紹介されているラッパー・DUSTY HUSKYの「ナンチャラ・ストア・デイ」って曲が印象的。ちなみに、店に来た方というのは、股旅の一員であるDJ SHOKIさん。
さて、今日も暑い! ご都合が合えば、ご来店ください!
2021/06/08
2021/06/07
6/7 家日誌
自転車で30分弱の距離にある映画館〈cineplex つくば〉で再上映されている『ムーンライト』を観た。ようやく観られた! という感じなのだが、2017年の日本公開時にはつよく興味をもてなかった。いくつかのキーワードに触れて、なんとなく敬遠してしまっていた。それが、最近読んだばかりの『フライデー・ブラック』に触発されたのか、再上映を知ってから劇場に足をはこぶまでが速かった。迷わなかった。店が休みの月曜日、15時半開始という条件に恵まれたのも幸いだ。
観終わって、ちょうど17時半。まだ外は明るい。自転車で赤塚公園、洞峰公園、二宮公園をつっきるように走り、暮れてゆく空を存分に眺めた。店に寄って、A24特集の『小柳帝のバビロンノート』3と『inch magazine』を持って帰る。映画の余韻が残っているうちに、その背後にあるものをもう少し深く知りたいと思ったから。
2021/06/06
音源、いろいろ。
音源、いろいろ。先週入荷したフアナ・モリーナのレコード。通販不可としていましたが、数枚の余裕が出たので、ご希望であればメールでお問い合わせください。その他、新譜では雨の季節にも合うmmm『safe mode』が再入荷。中古音源にも日々動きがあります。ご来店の際、ビビッときたならご購入あれ。
6/6 店日誌
町を歩いていれば毎秒決断を迫られる。立ち止まってショーウインドウを見るか見ないか、店に入るか入らないか、買うか買わないか。決断に必要なエネルギーは一日に使える量が決まっている。(「カール・マルクス通り」)
6月6日、日曜日。先週の月曜に〈千葉市美術館〉のミュージアムショップで購入した、多和田葉子『百年の散歩』(新潮文庫)を今朝、読み終えた。正直、序盤は奔放な言葉遊び、脈絡のない話法にとまどった。書き手の歩行と思考、発想のリズムに身をまかせられるようになると、少しずつ楽しくなってくる。知らないことは知らないまま、進んでいく。しばらく時間を置いて読み返せば、それもまた新鮮な体験になるんだろう。
今日は雨。降ったりやんだりですが、静かに過ごすにはいい天気と言えるでしょう。