2021/02/15

2/15 家日誌

涙・もろきろ・まんちすと。目に入って考えた。前部の「涙、もろきろ」というのは未知の形容詞。そうだとしても、後部の「まんちすと」とは何だろう。「あなきすと」のようなものかと考えながら、そのすぐ後に「旧式なろまんちすと」という言葉を見つけて思わず笑った。時間にして約十秒。まんちすと、なる概念が生まれて、消えた。

たぶん……と私は思った。第十九等官 及川均というおっさんは、芯の弱い気どりやの、涙もろきろまんちすとではなかろうかと。しかしその旧式なろまんちすと及川均氏というおっさんには、この年をしていまだに人見しりというやくたいもない宿痾を背負う私ではあるが(…)。–「半井康次郎・及川均」(天野忠『我が感傷的アンソロジイ』より)

この、及川均という詩人の『焼酎詩集』を読んでみたい。荻原魚雷『閑な読書人』でその存在を知って以来、なんとなく探している。

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