『私自身』
“マヤコフスキー詩集を出すときに私が夢みていたのは、実は「優秀な訳者による決定版」などよりもまず、現実的な政治革命であり、政治革命よりもまず、私を含めた周囲のすべてがロシア未来派的な熱狂状態に陥ることであって、この訳書がまさか所謂外国文学畑の一産物として登録され、訳者である私が所謂外国文学者の枠の中に閉じこめられるだろうなどとは夢にも思わなかった。”
-小笠原豊樹(詩人・翻訳家)
全十五巻、ついに完結。マヤコフスキー叢書の最終巻『私自身』が入荷しました。
私自身という名の通り、これは自伝、詩集のような短文集です。例えば、“記念すべき夜”と題された項目には「話し合った。ラフマニノフの退屈から学校の退屈へ、学校の退屈からあらゆる古典の退屈へ。ダヴィドには同時代人を追い越した巨匠の怒りがあり、私には古きものの崩壊の必然を知る社会主義社の情熱がある。ロシア未来派が誕生した」と、記されています。その未来派のマニフェスト“社会の趣味を殴る”も収録。訳者はもちろん、小笠原豊樹氏。
販売価格は1028円(税込)。併せて『風呂』と『南京虫』も入荷しています。
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