2016/08/05

『MORE AMOR』


“メンドルゴはこの土地に根ざしたローカル・バンド。歌っていることは実際に暮らしてみて経験した田舎での事柄です。モロッコ北部の街・タンジールとアンダルシアの外ではまだ演奏したことがないのよ。スペインで地に足をつけた生活から生まれた楽曲の数々はこの土地にいることを実感させてくれるものなんです。”
-ジョセフィン・フォスター

ジョセフィン・フォスターとヴィクトール・エレーロ&ホセ・ルイス・エレーロ兄弟、アンダルシアで彼らが出会った日本人弦楽器奏者TAKU、アストゥリアス州のアーティストであるロレーナ・アルヴァレスからなる一団、MENDRUGOの音源『MORE AMOR』が入荷しました。ヴァイオグラフィーを書き写していながら、情報量に追いつけていませんが、旅をつづけるジョセフィン・フォスター一行が旅の最中で出会ったメンバーとあらたな楽団をつくった、という解釈で間違いないでしょう。

ここにあるのはカーニバル。小さな祝祭。上に引いたジョセフィン自身の発言にもある通りに、生活に根ざし、ある土地で暮らすことで生まれた感情の表出。形のないものを歌い、弦をつまびいた豊かな音楽。繰り返し聴くうちにふと、故・永井宏氏が提唱した“ネオ・フォークロア”なんて言葉が頭に浮かびました。氏いわく「ぼくたちの暮らしそのものが、ひとつの表現になる」()———。

ああ、こんなローカル・バンドが身近にいたら幸せだろうな! そう思わずにはいられない作品です。
本作の販売価格は2376円(税込)。この夏の御供におすすめします。きっと、最高のサウンド・トラックになるでしょう。

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MENDRUGO(メンドルゴ)、日本語にすると
固くなったパンのかけら
(口語)分からず屋,石頭

世界的に知られる歌い手、ジョセフィン・フォスターと
日本人音楽家たちからも秘かに尊敬の念を集める
スペイン人ギターリスト、ヴィクトール・エレーロ
と彼の弟、ホセ・ルイス・エレーロ、
アンダルシアの地で彼らが出会った異邦人、日本人管楽器奏者のTAKU、
イベリア半島の北部、アストゥリアス州のアーティスト、ロレーナ・アルヴァレスから成る一団。

冒頭からオス・ムタンチス、オス・ノヴォス・バイアーノスを思い起こさせる展開
os Afro Sambas de Baden e Vinicius  (1966)、domingo (1967)、
Acabou Chorare (1972) ....といった往年の名盤の数々と並べて聴きたい
フォルクロリック・フィール溢れる大変飄逸な音楽、近年稀な作品といってよいでしょう。


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