2015/10/09

『HASKINS POSTERS』を開けてみた。



代官山の出版社〈土曜社〉から届いていた、サム・ハスキンスによる72年の作品集『Haskins Posters』。
「ハスキンス・プレスの豪州倉庫で半世紀近く眠っていた未開封の初版デッドストック」という触れ込みにビビって、到着後も梱包を解けずにいました。が、しかし。そのまま放っておくことがこの本にとって好ましくないのは間違いない。なので、今日えいやっと開けました(とは言え、そーっと慎重に、ですが)。おなじ土曜社から本書以前に刊行されていた『COWBOY KATE』では気づけなかったのですが、ハスキンスは女性の身体—曲線や突起、毛の流れ—を写真の素材として見ているんですね。花や葉っぱと同じように。だから質感はあくまでドライだし、鑑賞する側にも過度のストレスを与えない。端的に言って、とても面白い本でした。

それもこれも、こうしてホンモノを手で触ってめくってみないと分からなかった。だから、開けてみてよかった。
もちろん販売していますが、見るだけ見てみたい! というご要望も歓迎します。お気軽にお声がけ下さい。

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シックスティーズの余燼くすぶる1972年作品
“さまざまな画像を、あえて脈絡なく収めた一冊。60年代後期の空気を色濃く映す、時代が産んだ作品といえよう。当時私は、スウィンギン・ロンドンの中心地たるチェルシーのキングス・ロード近くにスタジオを構えていた。堅苦しさなど無縁の時代のことである。ごく気軽にスタジオに立ち寄った友人たちは、しばしばカメラの前に立ち、一瞬の実験につきあってくれた。出来あがった写真は幅広い層に受け入れられた。じつに本書は、フラワー・ピープルの部屋の壁を飾り、ニューヨークADC(アートディレクターズクラブ)は本書を讃え、金賞を与えてくれたものである。” ―サム・ハスキンス
http://www.doyosha.com/30-haskins-posters/

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