メランコリックな怪物
2009年の自分と出会う。不思議な感覚。
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古本市で買った一冊。
どうにも最近は言葉への関心が強くなってる。
底にある温度を感じるような、ごまかしのない響き。
ボクは読んでも聴こえるような、声を探してるんだ。
『言葉殺人事件』もそうだ。
長田さんのこの時期の言葉は鋭い。
ずばりと嘘を見抜くような、若者の嗅覚だ。
どこへも出発しなかったひとに。自分の名前を思いだせないひとに。
何を知らないかを知らないひとに。包帯みたいに長い手紙を書くひとに。
不幸に借りがあるひとに。コルクで魂に栓をしたひとに。
生きるように生きたいひとに。どんな地図も手にないひとに。
土星のしたで考えるひとに。路上で本を読みたいひとに。
若いころのディランみたいだ。
ドント・ルック・バックなのだ。
路上派だもんな、この人。
□過去log:
言葉殺人事件
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長田弘
路上派。困難な時代の歌をうたって新しい世代に大きな影響をあたえてきた。詩集『言葉殺人事件』など。
きらいなもの、手帳と電話。好きなもの、コーヒーとキャベツとフクロウ。兎年。
詩を読まぬ人びとのために詩を書くことが、この詩人の仕事である。
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