2024/03/31

鹿児島出張記②

3月30日。目がさめて、外から聞こえるのはカエルの声。鳥の鳴き声。大きな窓からのぞめるのは田んぼ、山、大きな空。となりの部屋のラジオから坂本龍一の「エナジーフロウ」が流れてくる。自家焙煎のコーヒーをいただきながら泰尊くんの話を聞く。先ごろ終わった四国、中国地方へのツアー(いわゆる唄旅)で出会った人、知った店のこと。ライブでの手ごたえ、ときにある失敗など、温度のある声で話してくれる。いいねえ。そうだねえ。と相槌を打つうち時間が経っていく(この間に、上荒磯家の末っ子ささちゃんが、ダニー・ササウェイに変身した!)。ゆっくり準備をして、鹿児島市内に向けて出発! いや待て、まずは朝イチで温泉だ! 昨日とおなじ湯元の〈ゆわく温泉〉の入湯料は120円。湯温は高い。つよい硫黄泉に身体がじーんとしびれる感覚。でも、これが気持ちいい。ながく浸かっていなくても身体がしっかりあたたまる。外に出て風にあたると、ああ最高。もう充分だ。やっぱり、鹿児島まで来てよかった。

小1時間、車を走らせ鹿児島市内に入ると、店がたくさん。いわゆるロードサイドの風景になる。路面電車が走るあたりまでくると、小さな店も目に入る。コーヒースタンド〈Common Coffee Stand〉を通りすぎて、少し走って〈食堂湯湯〉に到着。ちょうど外に広島のシンちゃん、中村くんがいて、おお〜! と声を交わす。パーティーのための機材を店内にはこびいれる。ようやく来れた、食堂湯湯。時間は12時ちょっと前、ちょうど腹が減ってきた。看板メニューの汁かけ飯を頼んで、ひと息にたいらげる。ほどよく小さい店内は妙に落ち着く。しばらくしゃべって、それぞれ街に出る。

中村くんに案内されて市電に乗車、ちょっと走って降りたところに〈Common Coffee Stand〉がある。開店2周年とのことで店内で小さなフリーマーケットを開催中。地元の若者たちでにぎわっている。コーヒーを頼んで、フリマを物色。レコードとTシャツを買う。気のいい店主と少し話して、また! と挨拶、店を出て少し歩くと〈OWL〉に着く。まずは1階、つぎに2階と見せてもらって色々と話を聞かせてもらう。じゃあ次、と言って連れていかれたのが〈ELPURP〉。めちゃくちゃカッコいい雰囲気で、流れる音楽もシブい。テカテ、タコスが抜群に美味い。ここはいい店だ。メスカルソーダをもう一杯……と後ろ髪を引かれながらも、また街をゆく。歩いてすぐに名山町。小さな店がたくさんある。古着屋、雑貨店、居酒屋、ラーメン屋、書店などをながめつつ歩く。いい区画に店を出したねえ、と話しながら食堂湯湯に。さあ、今日は本を売るのだ! 本番はこれからなのだ。

段ボール3箱を開封、設営するうちからポツポツと人がくる。一冊、一冊、たしかに売れていく。しずかにしっかり本を買っていく人が来て、小さく話をしてくれる。とてもいいペース。たしかな手ごたえがある。近くのカレー屋で働く方、美術作家の方、近所で古着屋をいとなむ方などが足を運んでくれてジワジワと嬉しい。送り過ぎたかもと思った本が、みるみる減っていく。その後も来店が途切れず、あっという間に閉店の19時。片付けをしながら湯湯で買い物、会計を済ませて、おだやかに作業を終える。今日、明日と泊まる部屋にチェックイン、荷物を置いて街にくり出す。天文館まで歩くと、さすがの賑わい。居酒屋〈分家 無邪気〉に入って、いったん別れたシンちゃんと合流。OWL店主の馬場さんも来てくれる。しっぽりと飲み、話して、もう一軒。大人っぽく落ち着いた〈NEJI〉で一杯。馬場さんの話、面白かったなあ。

中村くんに湯湯まで送ってもらって、また明日。部屋に戻ってすぐに寝る。

2024/03/30

鹿児島出張記①

3月29日。朝9時に店に集合、友人に車で羽田空港まで送ってもらう。外は強風(暴風!)、雨もつよい。高速道路で車が風に煽られる。時間はたっぷりあるから、急がず行こう、安全第一。そんな気分で走っていくと首都高速が渋滞続き。合流につぐ合流、その度に車がつまる。余裕をもって出たけたつもりでも、じわりと時間が経っていくと、だんだん焦ってくる。トイレにも行きたい。1時間くらい我慢して、道が空く。羽田空港の看板も出てきて安心するも、目指す第3ターミナルの駐車場は満車。入り口で並んで待つ。一台ずつ、ゆっくり入車、屋上まであがってようやく駐車。小用を済ませて、空港内に入っていく。

第3ターミナルは国際線の発着所、大荷物の外国人観光客の姿が目立つ。ターミナル間を運ぶ無料バスに乗って、第2ターミナルを目指す。ここで送ってくれた友人と別れる。目的地に着き、手荷物を預けて、保安検査も済ませる。ほっとひと息ついたところで、関東地方の悪天候が原因か、飛行機の出発が35分以上遅れるとわかる。こればかりは仕方ない。本を読んで待つことにする。国内移動をする多くは家族連れ。いま、春休みなんだなーと実感する。

時間が経って、いざ搭乗。このあたりで青空もみえてくる。定刻から約40分遅れで離陸。後ろの席のちいさな兄弟が声をあげる。1時間ほど飛んだあたりで機体がガタガタ、大きく揺れる。ストーンと降下するような感覚がつづいて目をつむる。手に汗をにぎってやり過ごしたのち、あたたかいコーヒーをもらって落ち着くと、だんだん陸が見えてくる。緑が濃くて田んぼが多いなーとか思っているうち、無事に着陸。鹿児島空港で荷物を受け取り、外に出ると空気がムワッとあたたかい。初夏のような温度。待っていた泰尊くんと合流、キャンピングカーに乗り込むと、車内では光風&グリーンマッシブの「舟」が流れている。目的地までいい気分で走っていく。

伊集院駅付近で〈食堂湯湯〉の中村くんと合流、まずは温泉! ってことで泰尊くんの薦める〈湯之元温泉センター〉へ。入湯料は150円。おじいちゃんが多い。硫黄泉の熱めのお風呂にじわーっと浸かると、ああ最高。早めに上がって、外に出ると、もっと最高! 風が気持ちいい。泰尊くんの家を目指して、車は走る。ながくつづく海岸線、夕暮れどきのメロウな波に乗るサーファーたちが目に入って、心がやすらぐ。ここまで来られて、ほんとに良かった。

泰尊くんが手に入れた築100年の古民家、平家に着くと家族があたたかく迎えてくれる。まずは乾杯。ようこそようこそ、ありがとうと言葉を交わして杯を重ねる。23時過ぎまで飲んで、就寝。布団にはいって、すぐに寝た。

2024/03/29

鹿児島出張

鹿児島出張にともない、3月29日(金)から4月2日(火)まで休みます。

2024/03/28

『君の世界』(CD-R)

「彼岸のラヴァーズロック」をテーマにしたレゲエバンド、ラブワンダーランドの2023年ライブ会場限定であったCD-R作品を、リミキシング&リマスターしてリリース。

ラブワンダーランド『君の世界』が届きました。
この作品を店で売れるの、めちゃくちゃ嬉しい! 1st,2ndと個人的に聴き繋いできたソフト・レゲエを鳴らすラブワンダーランドの最新作。宙に浮いたようなリズム、ひらべったい言葉の感覚、ほかにない組み合わせが生むサウンドはドリーミーでファンタジック(すなわち、彼岸のラヴァーズロック!)。身体をやさしく揉みほぐすダブ・エフェクトがクセになる。不思議な中毒性あり。

販売価格は1100円(税込)。オンライン・ストア〈平凡〉でも販売します。

3/28 店日誌

3月28日、木曜日。先々週、先週とつづけて来店ゼロ(売上ゼロじゃなくて)だった水曜、今週はどうかな……と心配していたが、店を開けてすぐ数組が来店。それぞれが数冊ずつ買っていって、売上もたった。ホッとする間もなく、橋本倫史『観光地ぶらり』が届いて、紹介文をかんがえる。うーむ、どうしようと頭をひねっていると、店番太郎くんがくる。週末の鹿児島行き、仕事のことなど色々と話す。

鹿児島出張にともない、3月29日(金)から4月2日(火)まで店は休み。幸いにも天気は良さそうで、温度も高くなるようだ。衣服は少なく軽めに、本と音源はやや重めに準備して、問題なく飛行機に乗れればいい。今からちょっとドキドキしている。

この後、ユンキー・キムのカセットテープ『Future Candles』MCビル風との共作ZINE『CAR』が再入荷予定(今回も少数入荷)。エム・レコードからの新譜も、今日中には届くかも。

今日は通常営業。オンライン・ストア〈平凡〉もよろしくどうぞ。

2024/03/27

『観光地ぶらり』


橋本倫史『観光地ぶらり』が届きました。
初著作『ドライブイン探訪』への反響が今も絶えない橋本倫史の最新作、テーマは「観光」。近年、ちょっと変わった街──そこがいかに目立たず、寂れた場所であっても──に足を運ぶと、逃れられないのが観光客との遭遇。想像以上の人の数に辟易しながらも、この地まで出かけてきた自分もその一部。そう気がついて、言葉が出なくなった経験が多くの人にもあるでしょう。

観光とは、ひかりみると書く(「プロローグ」)。自分は、他者は、出かけていく街のどこにひかりを見出しているのか。観光とは、いったい何なのか。静かな問いかけと大胆な移動とが、混ざりあってものされたノンフィクション・エッセイ。

販売価格は2750円(税込)。初回入荷分は署名入り、ポストカード付き。

3/27 店日誌

3月27日、水曜日。目が覚めると空はまっ青、空気はさわやか。雨も風もどこかへ消えた。たまった衣服を洗濯して外に干す。出かける前の短い時間で、布団も陽に当てる。たぶん、そろそろ春がくる。明後日からの鹿児島出張を終えて、ほっとひと息ついたところで散歩がてら花見ができるかな(でも、急に路駐が増えたりするのを目にするのもイヤだなぁ……)。

ユンキー・キムのカセットテープ、MCビル風との共作ZINEは明日、再入荷予定。間をおかずにオンライン・ストア〈平凡〉にも並べるので、お求め希望の方はお見逃しなく(なお、平凡も3/29〜4/2で小休止)。

今日明日は15時から20時までの通常営業。お暇があればご来店ください。

2024/03/26

3/26 雑記

朝、鹿児島に送るべく用意した本、段ボール3箱分を自力で郵便局まで持っていこうとするも雨足の強さに途中で断念。箱の中まで雨が滲みて、本が濡れてしまったのでは……とパニック状態で店に戻る。幸いにも本は無事。妻に泣きつき、車で郵便局まで運んでもらうと馴染みの局員さんが丁寧に対応してくれ、心があたたまる(俺、びしょ濡れ)。到着日と時間を指定して、〈食堂 湯湯〉に送りだす。

その後も雨風は弱まらず、自宅の居間で過ごしていた。佐藤正午『小説家の四季』と松嶋圭『泥だんご』を読む。夕食時に聴いた、大友良英「ジャズ・トゥナイト」(3/23放送分)がすばらしい内容だった。いま、ブラッド・メルドー&チャーリー・ヘイデンのライブ盤を聴いている。

家の濡れ縁で休んでいった野良猫は約8時間、ぐーすかと寝て、夕方にムギャーと鳴いてどこかへ歩いていった。

『泥だんご』

松嶋圭『泥だんご』が届きました。
登場するのは私とライ美、乃木浦さん。ゆふさん、玲奈さん、太郎さん、小林さん、角田さん……と言った実名も交えた作家や画家、陶芸家、ワイン生産者とその家族たち。彼・彼女らとの対話と会話、独白を交えて構成された38の断章に共通するのは土。ただ、誰もがわかりやすく土に関わっているわけじゃない。話は遠く宇宙まで飛んでいく。でも、不思議と突飛ではなく、すっと自然に受け止められる。著者による聞き書きであり、話者がつづる物語集でもある不思議な本。

販売価格は1980円(税込)。オンライン・ストア〈平凡〉でも販売します。

2024/03/25

3/25 店日誌

3月25日、月曜日。数日前に買い取った、佐藤正午『小説家の四季 1988-2002』を読みはじめて、引きこまれる。力が入りすぎない語り口がちょうどいい。外は雨。ちょっとだけ暖かい。マイケル・ハーレーの曲を聴きながら、寝巻きのままだらだらと読む。しばらく顔を見てないあの人は元気だろうか。心配するなら、連絡してみればいいのだけど。気がかりが残ったまま、時間が過ぎていく。

Iさんと書くとややこしいので、イシガミさん! すみません。あの本はまだ見つかりません。たぶん、店のどこかにあるはずなので、もう少し探してみます。見つかったら、ここにまた書きます。

今週末からの鹿児島出張にともない、3月29日(金)から4月2日(火)まで店は休み。お近くの方、やや遠方でも興味を持ってくれた方は鹿児島市名山にある〈食堂湯湯〉で会いましょう。カッコいい音楽がたくさん聴けると思います。

今日も通常営業。オンライン・ストア〈平凡〉にもご注目を。

2024/03/24

3/24 店日誌

3月24日、日曜日。朝、シャワーを浴びていて、2002年のフジロック・フェスティバルで観たザ・ハイロウズのライブを思い出した。甲本ヒロトの細い身体、白いシャツ、ツンツンの髪型。ロックンロールど真ん中! って感じの太い音。「日曜日よりの使者」を演奏する前のMCが感動的でまわりで泣いている人もいた。お約束のように露出された下半身、ヒロトの股にぶら下がるモノはいたって普通の大きさだった。

ユンキー・キムのカセットテープはあっという間に完売! 再入荷できるか、現在レーベルに確認中。連絡があり次第、ブログやツイッターでお知らせするので、待っていてほしい。

今日、明日は13時開店! お暇があればご来店ください。

2024/03/23

『Future Candles』(TAPE)


近年電子音楽に傾倒している彼の訥々とアシッドな弾き語りを堪能できる作品となっている。

Yonkee Kim『Future Candles』が届きました。
うーん、これも面白い! 2023年3月13日に韓国ソウルの〈Dragon Hill Print Shop〉(この動画を要チェック! ここは印刷所……?)でのユンキー・キムの弾き語りライブを録音したカセットテープ。確かにアシッドな要素はあるのだけど、水平移動のような訥々、淡々とした歌声には独特の味があって、繰り返すほどに馴染んでくる気がします。

販売価格は2079円(税込)。日本国内流通は限定30本とのこと。

『CAR』

のんきでとぼけたグッドバイブスに溢れたユンキーのアートと、温かくも哀しく、そしておかしいMCビル風の詩、作品が読む人の心に静かに何かを残す。

Yonkee Kim&MCビル風『CAR』が届きました。
うーん、これがZINEだよね! 手にしてちょっと嬉しくなった。韓国のソウルで活動するアーティスト/スケーターのユンキー・キムと東京在住のラッパーMCビル風の共作で、ユンキーによるペインティング、コラージュ&ドローイングとMCビル風による詩(notリリック)とイラストを収録。このずっこけた味わい、真剣な眼差しは誰にもマネできない。

販売価格は1100円(税込)。当店入荷分の表紙は黄、青、灰色の3色。

3/23 店日誌

3月23日、土曜日。店にきて郵便受けをチェックすると展示DM数種、買い取った本の請求書に交じって、滋賀県彦根市〈山の湯〉が発行する『ゆうびん山』が入っている。半月のいちどのお楽しみ。さあ読むぞ〜っと開封したところで、車が停まって常連Mさんから買取の本がつまった段ボールを渡される。店内で選別、査定が済んだあたりで夕書房の高松さんが新刊『まちで生きる、まちが変わる』を補充にくる。その間にも、別のお客さんが……。

てな感じで開店直後から慌ただしかった昨日だが、まったくの無風状態だった水曜に比べればありがたいと言える。自著『泥だんご』を持ってきた松嶋圭さんとの会話も盛り上がって、ついつい長く話してしまう(もちろん、本は買い取った)。近隣在住のイラストレーター/漫画家ののがみもゆこさんも顔を出してくれた。

客足が落ち着いた夕方過ぎ、帽子をかぶった男性が入店。しずかに棚をみている。この人は大丈夫。きっとなにかを選んでくれる。そう思ってこちらも本を読んでいたら、当店にしては高価な作品集をもってきて会計する。かなりシブい。この作家、好きなんですか? と聞くと、いえ、知らないけど、いい本だから。と、応えられて驚いた。

その後はソニックさん、ナツナさんなど友人の来店が続いて、いろいろと話し込む。店番太郎くんも顔を出したが、用を済ませて帰っていった。

今日明日、明後日は13時開店。雨模様ですが、いつも通りにやってます。

ピープルブックストア日報 2023年9月21日〜10月11日

天久保一丁目の印刷工房〈えんすい舎〉謹製、「ピープルブックストア日報」(9/21〜10/11)が出来ました! ブログに書いている日誌を基にして再構成したもので、イラストはおなじみ坂尾裕幸くん(今回は少なめ)。レイアウト、デザインはえんすい舎の店長・小林佑生くん。これまで以上に整った紙面になりました。

店頭購入はもちろん、メール通販、オンライン・ストア〈平凡〉ご利用の方にもお付けします! 

2024/03/22

3/22 店日誌

3月22日、金曜日。ちょっと前に『ボビー・ギレスピー自伝』を買っていった女性がきて、「すごく面白かった!」と伝えてくれる。ラモーンズを聴きたいってことで、店にあった『ROAD TO RUIN』を渡す。ちょうど店にいた新田(シリシリ器)と土田(ポットマン)がそれぞれのパンク感を語りだして、面白かった(「ハイスタってパンクなんですか?」など聞く人によっては怒り出しそうな発言も)。彼らが共通して好きなのはINUだったのにも驚いた。

数日間放置してしまったオンライン・ストア〈平凡〉にあらためて手をいれはじめた。みんなが欲しいものが揃う店、じゃなくって、よくわからんけど気になるものがあるな〜って場にしたかったことを思い出す。妙ちきりんをキープするのはむずかしい。

鹿児島に向かうのは来週、29日(金)。30日(土)は中村くんのいとなむ〈食堂湯湯〉でポップアップ出店、31日(日)は湯湯の1周年パーティーで本を売ったり喋ったり。みなさま、どうぞよろしく。

今日も書籍、音源に入荷あり。お暇があればご来店ください。

2024/03/21

3/21 店日誌

3月21日、木曜日。サン、ニー、イチと打ちこんで、思い出すのはモッキーのつくば公演。あれはいつだったのかな……と、ブログを辿ってみると、2019年。5年前だったのか。もっと、ずっと前のような気もするけれど。今も近隣ではライブ、イベントが企画されている。店もあって行けないものがほとんどなのだが、集客は簡単ではないようだ。それでも止めないからすごいなーと思っている。

午後から小雨、しばらく晴れ間があって、夕方にザーッ雨が降った昨日は店にだーーーーれも来なかった(配送された本を届けにきた郵便局員さんのみ)。一週間前も丸ボウズ。こればっかりは仕方ないけど、なんとなく水曜日が怖くなってきた。

齋藤祐平 個展「膝がかゆい」に関して、いろんな声が聞こえてきている。いい! すばらしい! とかじゃなくて、この絵はなんだろう。面白いけど、距離をつめがたいなんて感想もあって、いいと思う。会期は4月8日(月)まで。

今日明日は15時開店。些細なことでも、お問い合わせはお気軽に。

2024/03/20

3/20 店日誌

3月20日、水曜日。春分の日。久しぶりに筑波大学、実験植物園周辺などを歩き回る。一昨日の強風で大学周辺の歩道には枝が散らばっていて、ちょっと危ない。バキッと根元から折れている木もあった。この7~8年、満開になるのを楽しみにしているコブシの開花を確認。今週末にはきれいな姿が見られるかも。となりの木は小さく切られてしまっていて、なんとなく、さびしい。

気がつけば、鹿児島出張がせまってきている。30日(土)・31日(日)鹿児島市名山の〈食堂湯湯〉で本を売ったり喋ったり。ご都合がつけば、ぜひご来場ください(出張にともない3月29日(金)から4月2日(火)まで、つくばの店舗は休業)。

今日も通常営業。本の買取に関することなど、お問い合わせはお気軽に。

2024/03/19

3/19 雑記

店日誌を書きながら、そういえば〈Sheyeye Records〉はだいぶ前にコースケが教えてくれたなあと思い出していたら、本人が現れてびっくり。コースケも日誌を読んでいて、桃山晴衣の名前を見つけておどろいたらしい。いろいろと話して、カルロファッションのレコードを買って帰っていった。相変わらずのマイペース。そのうちにまた、会うだろう。

2024/03/18

3/18 店日誌

3月18日、月曜日。池田さんが売ってくれたレコードに針を落としていく。フリージャズみたいな演奏が始まったり、水音だけが入っていたり、純邦楽をダブ化したようなものだったり。この人はいったい誰……と検索してたどり着いたのが、〈Sheyeye Records〉のホームページ。厚みのある紹介文とジャケ写が生みだす豊かな世界に眼がひらく。レコードは聴くだけじゃなく、読んで、見てこそ、楽しめる。当たり前だが、奥が深い。

今、私は何故うたうのかわかっている。うたうことがなにより好きだから。そして心からうたえる歌が欲しいからオリジナルを創っている。日ごろの生活のしかたと、人間のつきあいが、私のエネルギーの基。ということもわかっている。(桃山晴衣)

上記したのは、桃山晴衣『弾き詠み草』封入の解説冊子に収録されている「うたうことがなにより好きだ」からの抜粋。なにげなく買い取ったレコードを通して、こんな言葉にぶつかるとはまったく予期していなかった。凄いな、と思う。

本の査定をしながら営業中。それにしても、風がつよい。

3/17 店日誌

3月17日、日曜日。小川美潮&山村哲也の“犬の日々”がとても良い。フィッシュマンズを思わせるイントロがいい。「やっと日が暮れる、キョウチクトウの花がうなだれる」って歌い出しのムードがいい。なにより、北村太郎の詩にメロディーをつけて歌にするって発想が、とてもいい。ヴォーカルを引き立てる楽器の演奏も絶妙にやわらかい。ぬるい風呂につかって、ゆれる湯面を眺めているような、いい気分。

この曲が入ったCD、『江戸屋百歌撰 1997/USHI』は冒頭3曲が飛び抜けている。Silhouettes(まったく知らない名前! 誰でしょう)、金子マリ&BIKKE、小川美潮&山村哲也って流れにはまったく文句がつけられない(4曲目の、こなかりゆ&尾上文もなかなかいいなあ)。

オンライン・ストア〈平凡〉の常連であり、店にもよく顔を出してくれる池田さんが売ってくれたもの。他にもレコードを何枚か買い取ったのだが、魅力的な盤ばかりで参った! いやまあ、こんお客さんがいるから、店って面白いよなーと思わせられた。

今日も書籍に入荷多数。レコードもそこら辺に転がっています。

2024/03/16

3/16 店日誌

神田が気に入っていて、三日にあげず出掛けて行っては、お茶の水の橋の上で、激しい人通りにも構わず、地面に坐りこんで何時間でも写生を続けた。そんなふうだから土井さんの洋服はすぐ汚れてよれよれになり、それにろくに物を食べず、コーヒーばかり飲んでいるせいか、足の甲が腫れ上がってしまうのであった。(「土井虎賀壽──素描と放浪と狂気と」)

3月16日、土曜日。なんとなく、洲之内徹『気まぐれ美術館』を読みはじめたら、止まらなくなった。画家や作家、哲学者など知らない名前ばかりが出てくるのだが、誰もが人間的で、魅力があるように思えてくる。真面目なようでふざけているのか判別しがたい語り口──洲之内節というのか──にハマると抜けられない。上記した一節は今朝読んで、魅了された。土井虎賀壽(どい・とらかず)という人物はまったく知らなかったのだが(*)

読んでいて頭に浮かんだのは、佐伯誠『遠く、近く 掛井五郎のこと』だった。「神田が気に入っていて、」とはじまる語り口が、佐伯さんになんとなく似ている気がする。『遠く、近く』は内容量よりゆたかな質量、そんな惹句をつけたい本。今も店に並べてあるので、ご注目を。

今日明日、明後日は13時開店。お暇があれば、ご来店ください。

2024/03/15

「帰ってきた橋本治展」

当館は、2019年以降、橋本治の直筆原稿をはじめとする資料をご家族、ご関係の方々から寄贈いただき〈橋本治文庫〉として保存しています。本展は、時代を先取りし、さらに、人間と人間の生きた時代を描きだそうとした橋本の生涯を、所蔵資料を中心にたどります。

「帰ってきた橋本治展」
会期 2023年3月30日(土)〜6月2日(日) 9時半〜17時 月曜休館 ※4/29、5/5は開館
会場 神奈川近代文学館(神奈川県横浜市中区山手町110)

3/15 店日誌

3月15日、金曜日。だーーーれもこなかった一昨日から一転、昨日はやけに来客が多かった。知人、友人もまじえてはじめての人、何度か見たことのある人などが立ち替わりにやってくる。油断して隣の店で油を売っていると、ガラッとドアの開く音がきこえて慌ててもどる。NRQつくば公演のポスターを持ってきた友人、卒業式を間近に控えた大学院生など、それぞれの話をきけて嬉しい。

身近な人がつくる小さな音源に反応する人が増えている。その大半がお手製ゆえ大量につくられるわけではないので、店頭で見つけて、ピンときたときに買ってほしい。

それにしても、昨夜の地震はこわかった。店に積み上げたままの本の山、崩れてるかなーっと心配したけど、まったく動きなし。安心しながらちょっと驚く。いい積み方しているのかな。

今日明日、明後日、明々後日は通常営業。お暇があれば、ご来店を。

2024/03/14

3/14 店日誌

3月14日、木曜日。風がつよく、空気もつめたい。身体がちぢまる。こりゃ、なかなか外に出る気にもならないよなあ。そりゃ店には誰もこないよなあ……と、設営を終えた齋藤さんと一緒に近所の居酒屋に足をはこぶと驚くほどの自転車の量! バリケードのように階段前がふさがれている。店内も学生だらけ。ワイワイ、ガヤガヤ、ギャーギャー。盛り場っぽい空気のなかで連続射殺魔などの話を聞いて、盛り上がる。

齋藤さんが住む香川県高松市は店ができたり、しまったりの動きが活発らしい。40歳前後の人が中心だけど、若い人たちの元気もいいと聞く。隆盛なのはマーケットイベント。なるほど〜なんて相槌をうちながらビールの杯を重ねた。

明後日、16日(土)には天久保一丁目の古着屋〈wear crab〉の開店1周年パーティーが開催される。飲食店舗や本屋、古道具屋などの出店もあり。これまたマーケットイベントだ。

今日、明日は15時開店! お暇があれば、お出かけください。

2024/03/13

『mind sketches』(TAPE) –完売しました!–

完全手弾きによるシンセサイザーのタイム感と剥き出しのリズムマシンで奏でるのは、bananaが日々蒐集している様々なレコードやカセットからヒントを得て作り上げた脳内コンピューター・エイジのサウンドトラック〜はたまたミュータント・サウンド・ライブラリー?

banana『mind sketches』が届きました。
これぞ、カセットテープでリリースされるべき作品! 既に知っていたようで、まったく未知の角度から提案された気もしてくるホームメイド・エレクトロ・ミュージック。微妙にズレた位置を刺激されながら、身体の芯が温まってくる感覚は何なのだろう。聴くほどにわからなくなってくる。

各所のリサイクルショップを廻りながら買い集めた古い機材のみで制作していた、殆ど近しい友人にのみ渡していたCD-RやSoudcloudに公開していた作品群をコンパイルした16曲入りコンピレーション・アルバムとは、仲介してくれたレーベルEm Recordsの解説から。

販売価格は2000円(税込)。初回盤イエローカセット、DLコード付き。

3/13 店日誌

3月13日、水曜日。お隣〈千年一日珈琲焙煎所 CAFE〉では齋藤祐平さんが展示の設営中。香川県高松市で古本屋〈YOMS〉をいとなむ齋藤さんは数少ない同業、同世代の知人である。店をいとなみながら絵の個展をひらき、販売もする人はそう多くはいないだろう(それが魅力的なら、よりいっそう)。齋藤祐平個展「膝がかゆい」の会期は明日、3月14日(木)から4月8日(月)まで。初日、最終日には齋藤さんが在廊予定。ぜひ足を運んでほしい。

今日も書籍、音源に入荷あり! オンライン・ストア〈平凡〉にも動きあり。

2024/03/12

3/12 雑記

先週末、ソニックさんがミックスCDの最後の手持ち分を持ってきてくれたのでその場で買い取る。たしか、その前の日にはポットマンがカセットテープを納品にきた。身近な人たちがつくるものに心惹かれる状況ってのは、恵まれていると言えるだろう。どちらも既存のジャンルには収めがたいってのも嬉しいところ。

大阪のエム・レコードから届いた音源はどれも変わっていて面白い。ラブ・ワンダーランドの3作目(CD-R)の出来ばえに驚かされて、つづけて2度聴いた。魅力的な創作、制作はあちこちで行われている。それにどう気がつくか、接触を持てるかが、個人店の腕の見せどころだと言えるだろう。

『Pieces for Acoustic Instruments and Synthesizers』(LP)

10名にのぼる管楽器・打楽器の演奏家を使ってヨーロッパの伝統的な作曲家+演奏家のフレームを守る一方、エスターヘルトのシンセ打ち込みも絶妙の配分で加わり、出てくる世界は80-90年代のワールドスタンダード(鈴木惣一郎)のような異国音楽とモダンの積極的な箱庭的邂逅。

CARLOFASHION『Pieces for Acoustic Instruments and Synthesizers』が届きました。
ん〜なんだろう、この不思議な味わいは。やや壮大なスケールのオープニングから空想秘境楽団っぽいリズムがあったり、ゲーム音楽のような箇所もある。なにより大事なのは重たすぎず軽すぎずの按配が絶妙なところで、気を張らずに普通に聴けて、楽しめる。使われる楽器もさまざま(個人的に好きなのは乾いた鐘のような音)。

「AFROCHINESE」「TIWANESE TAM-TAM」「SZECHWAN CHA-CHA」「THE CURTAINS FALLS SLOWLY」なんて曲名を並べるだけで、面白い(でしょ?)。それぞれ、どんな曲かは針を落としてのお楽しみ。仕掛人はミュンヘン作曲家/打楽器・鍵盤奏者、カール・エスターヘルトとのこと。

販売価格は4400円(税込)。 オンライン・ストア〈平凡〉でも販売します。

『Ossification』(LP)

リコーダー、ハープ、チェロ、ヴァイオリン、バスーンなどを使った似非中世古楽・フォークとアヴァンポップと現代スタジオの音響編集処理を串刺しにし、80年代ポストモダン文脈で徹底したメタレベルから脱NEW WAVEを標榜し成功を収めた希有な1枚!

Officer!『Ossification』が届きました。
こりゃ、すっげえ面白い! なんせ、タイトルの和訳は「骨化現象」。混声合唱のような華やかな曲があったかと思うと、ポスト・パンク的なアプローチがあったり牧歌的なフォーク・ロックっぽさもある。「偉大な先達モンティーパイソンの血統も感じさせる偽物フォークトラッド・空想馬鹿ミュージックのクールさが横溢する傑作!」とは、レーベル〈Em Records〉の解説より。

販売価格は4800円(税込)。1984年にリリースされたオリジナル盤、デッドストック。

2024/03/11

「WHEN THE MOUNTAINS TURNIN’ GREEN」

JUN YABUKI Solo Show「WHEN THE MOUNTAINS TURNIN’ GREEN」
会期 2024年4月6日(土)〜21日(日) ※会期中休みあり、SNSで要確認。
会場 COFFEE ONTARIO(栃木県那須塩原市板室 703)

3/11 店日誌

3月11日、月曜日。先週末、高松市に2泊してきたダニエルさんと話していると、同じタイミングで店にいた女性が反応する。なんでも地元が高松で、ダニエルさんが訪ねた仏生山付近に実家があるという。三者でワオ! と一気に盛り上がる。彼女は筑波大学の国際学群に通う学生で、話すほどに共通点があり驚かされた(男木島の〈ダモンテ商会〉のことも知っていた!)。

なにげなく流していたウィルコ『ビーイング・ゼア』に反応した方は地元が岐阜、今は千葉県の香取付近に住んでいると話してくれた。当店の鴨トートをはじめ、レコードやCD、古本と新刊まで買っていく。オオヤミノルの本を手にとる人、古本の文庫、均一価格の書籍を数冊選ぶ人など出入りが多い。最近よく顔を出す若者が、『ボビー・ギレスピー自伝』を買うのには驚いた。

友人たちが集まった夕方以降も客足がたえず、てんてこまい。たまたま居合わせた、ジャズ好きふたりが絶賛するグラント・グリーンのレコードを貸してもらって、店を閉めた。

今日も通常営業。通販や在庫確認など、お問い合わせはお気軽に。

2024/03/10

3/10 店日誌

3月10日、日曜日。仕事をやめた友人の様子が気になっている。真面目で不器用、されど身は軽い。好きなもの、気になることを見つければ距離をいとわずに出かけていく。イケてる、とかそんな物差しは持ち合わせず、なにごとも淡々と観察する。声高にならないし、他者に影響を与えるつもりなどさらさらない。でも、好き嫌いはハッキリしていて、とつぜん驚くほど高価なものを買ったりする。

彼は、目の前にいる人が何者か、どんな仕事をしているか、有名人と付き合いがあるかなんかを気にしない。仲良し、親友なんて言葉をつかって関係性をごまかさないから、信用できる。簡単にはいかずとも、彼なりのはたらき方が見つかればいい。

なじみのIさんが口開けのお客さん。先週につづいてきた高校生、ひとりの女性、男性がゆっくり本を選んでいく。曽我部恵一のレコードを買っていく人もいた。ペチャペチャとはなしつづけるカップル、カッコつけた若者。昨日はいろんな人がきた。

今日、明日の営業は13時から19時まで。お暇があれば、ご来店を。

2024/03/09

3/9 店日誌

3月9日、土曜日。父親と、ながい付き合いのある友人の誕生日。いつもサンキューと軽口を叩きたくなる。朝のラジオはアストン・“ファミリーマン”・バレットの追悼特集。たくましいレゲエが流れっぱなし。隙間たっぷりに弾むリズム、つよいけど硬くないベース・ラインに心身をほぐされた気がする。ピーターさんにも、サンキューだ。

まとまった量の買い取りが続いて、店内は本だらけ。いい本、意味のない本、どうしていいのか困る本などなど、玉石混交。550円以下の箱にもたくさん追加しているので、気軽に覗いてみてほしい。

オンライン・ストア〈平凡〉にも入荷多数。好評つづく、iGa-c『DANCEHALLDAZE』やQ.B.B.『古本屋台2』をはじめ『つくづく』関連の書籍も補充済み。音源や書籍、自主制作の冊子でにぎやかな品揃え。今週末もいくつかの入荷予定あり。

今日明日、明後日は13時開店。些細なことでもお問い合わせはお気軽に。

『All Kinds of People ~love Burt Bacharach~』(LP)

Jim O'Rourke『All Kinds of People ~love Burt Bacharach~』が届きました。
2010年に発表されたジム・オルークによるバート・バカラックのカバー・アルバムが14年越しのアナログ化。楽曲ごとのヴォーカリストとして迎えるのは、細野晴臣、サーストン・ムーア、やくしまるえつこ、坂田明&中原昌也、青山陽一、カヒミカリィ、小坂忠、小池光子、ヨシミ(YOSHIMI)、ドナ・テイラーの11人。

販売価格は4400円(税込)。ダブル・ジャケット仕様、数量限定生産。

3/8 店日誌

3月8日、金曜日。今どきの本屋はいそがしい。トークイベント、マーケットなどの催事に加えて自店発行の書籍もある。展示もやる。時事的なことに反応して、都度の意思表示も忘れない。反面、自分は不参加ばかり。買取依頼の箱を受け取り、査定してから金額確認。支払いを済ませて、店に出す。その間にも人は来る。会計などをしているうちに、どこに置こうかと迷っていた本は置きっぱなし、そのまま忘れて日が暮れる。

自分が望むことは多くない。まっとうな商売をして、ながく店を続けていければいい。あそこに行けば、なにかある。そう思ってもらえたら十分だ。

ポットマンのテープを買いにきた若者たち。益子にすむヨコミゾさん、数年ぶりに顔を見せたリョウくん、ホソタさんとウエダさん、古着屋のホソヤさん。外に出した均一価格の本をみて立ち止まる人、サッと買っていく人もいる。昨日は来客が多かった。

本の在庫や状態確認、通販のことなど、お問い合わせはお気軽に。

2024/03/07

3/7 店日誌

3月7日、木曜日。微妙にモヤモヤする事象がいくつか重なって、昨日はサッサと寝てしまった。iPadは店に忘れてきたからちょうどいい。Wi-Fiに接続する端末がなければラジオは聞けない、ツイッターもインスタグラムも見られない。世間の声から隔絶される。朝、目が覚めると身体が軽い。いくぶんか気持ちもスッキリしている気がした。

今日明日は15時開店。お暇があればお出かけを。

2024/03/06

3/6 店日誌

3月6日、水曜日。本の買取依頼がつづく。先週末分の整理が追いつかないうちにあらたに4箱(うち1箱はこれから届く)、近日中には別口から数箱送られてくる。入社や入学、卒業にともなって住まいがかわる人が多い時期、部屋の整理も活発になるようだ。バシバシ値付けしていくしかない。できるだけ早く、安めに付けて、店に並べる。昨日も店にいた数時間でけっこうな量の本を出した。

550円以下の本をあつめた均一価格コーナーにも追加、入替多数。人によっては面白いもの、そうでないもの、誰にも相手にされないものなど、いろいろあり。雑誌ではポパイの在庫がどっと増えている。

デッドストックを預かった、iGa-c『DANCEHALLDAZE』の勢いが止まらない。オンライン・ストア〈平凡〉経由であちこちに発送、店頭でも反応があり、残りは1冊(平凡は在庫なし)。明後日には補充できると思うので、待っていてほしい。

今日明日、明後日は15時開店! 些細なことでもお問い合わせはお気軽に。

2024/03/05

3/5 雑記

16時から18時までの時間指定で4箱送ったと伝えられて店で待っていると、14時すぎに届いたのは3箱。どういうこっちゃと当人に聞いてみると、14時と4時を取り違えていたとのこと。14時から16時のあいだに届くように指定していたらしい。早く店にきていてよかった。でも、あと1箱は? 運送会社に確認してもらうと、担当店に保管中。とにかく、あちこちが整わない。それが、つくづく、金井さんらしい。

3/5 店日誌

3月5日、火曜日。定休日なのだが、今日の午後指定で届く荷物があるため、13時半頃から開けている。外は雨。人通りは、ほとんどない。これから寒さもぶり返すようだし、こんな日にわざわざ出かける人は少ないだろう。しずかな店内で、小西康陽・選曲『これからの人生。』を聴きながら、買い取った本を整理中。これはこれで、わるくない。

このまま、17時まで開けています。タイミングが合えば、ご来店ください。

2024/03/04

3/4 店日誌

3月4日、月曜日。こころあたりの店になく、家にも自分の店にもなく、帰り道を探しても当然見つからず、最終手段で電話会社に位置検索してもらうと、並木2丁目付近にあると知らされる。なぜ、並木。微妙な距離にあるのが奇妙で落ち着かず、携帯電話を通信停止にする。でも、どこかにありそうなんだよなあ……と店を開けていた昨日の夕方! 最初に問い合わせた店の方がきて、これでしょ! と黒いガラケーをかかげる。

わわ、それです! ありがとうございます! 一気にテンションがあがる。荷物置きの隙間に落ちていたらしい。まず、無事に見つかったこと。それよりも、わざわざ持ってきてくれたことが嬉しい。もともと信頼している近所のお店がより、ぐっと好きになる。またゆっくり挨拶にいかねば。

入荷したてのiGa-c『DANCEHALLDAZE』Compuma『beyond』への反応が多くて、手ごたえあり。どちらも作者自身とのやり取りで仕入れたもの。小さなやり取りから生まれるものを大事にしていきたい。

今日は13時から19時までの営業。明日、火曜は定休日。

2024/03/03

『夢の中で茄子は鳴る/さよちゃん』

チーズケーキの彼『夢の中で茄子は鳴る/さよちゃんが届きました。
茨城県在住の書き手による手製冊子に収録されているのは短編「夢の中で茄子は鳴る」と掌編「さよちゃん」。横組み、縦組みに分かれて印字された両A面使用なので、読み進めやすいのが嬉しい。今後は盛岡を旅した際の紀行文を刊行予定とのこと。

販売価格は660円(税込)。表紙は天久保一丁目〈えんすい舎〉によるリソグラフ印刷。

『beyond』(CD-R)

Compuma『beyond』が届きました。
昨年7月のLandscape - betrayal4 “obscure dubwise”』以来、半年ぶりに届いた奇才・コンピューマによるミックスCD。キーワードになっている「Science fiction’s cosmic imagination, space avant-jazz and a flood of psychedelic exotic sound images.」という言葉の羅列が発するイメージを表現した65分32秒。静謐で深く、黒い。太くしずかに揺れている。じっくり味わってほしいです。

販売価格は1650円(税込)。オンライン・ストア〈平凡〉でも販売します。

『DANCEHALLDAZE』



ダンスホールレゲエ  世の中にはまだあまり知られていなかったけど色んな意味でぶっ飛んでいてすばらしい  何より「場」に「何かが起きそうな感じ」がすごい充満していた気がする

iGa-c『DANCEHALLDAZE』が届きました。
2009年に刊行された写真集のデッドストックが発掘され、当店のみの限定入荷。iGa-cこと五十嵐一晴がとらえた1998年ころの横浜ダンスホール・レゲエの現場はモノクロながら熱気ムンムン。被写体にもエネルギーが満ち満ちていて迷いがない。なんと言っても貴重なのは、1999年10月におこなわれた「WORLD CLASH ‘99」の模様が収められていること。マイティ・クラウンが世界一になった瞬間が記録されているのはこの本だけなのでは……(ここでも詳しく書かれています)。

販売価格は2000円(税込)。オンライン・ストア〈平凡〉でも販売します。

3/3 店日誌

3月3日、日曜日。昨日は、二日酔いで夕方頃まで調子がわるかった。椅子に座っているので精一杯。そんな日に限って、来客が多い。買取依頼の本の査定をしながらお会計を何度か繰り返すと、知人の来店がつづく。パン屋のスガワラさん、自転車を直してくれているヨシオさん、那須で書店を営んでいたイシイさん、などなど。彼、彼女たちと話すうちに調子もよくなる。

自作の小説冊子を持ってきた若者たち、高校2年生の2人組(うち1人はなじみのお客さん)は、さわやかな空気を運んでくれた。悶々とすることもあるだろうが、それも若さ。今、好きなもの、夢中になっていることを大事にしてほしいと伝えて送り出す。しっかり本も買ってくれたのも嬉しく、ありがたい。

天気のいい日曜日。お散歩、お出かけついでに覗いていってほしいです。

2024/03/02

3/2 店日誌

3月2日、土曜日。二日酔い。どうにか店にきて、買取依頼の本を預かってから横になっていた。そこまでひどくはないのだが、やはりダルい。やる気が出ない。携帯電話が見当たらない。左の腰骨が痛いのは、なぜなのか。久しぶりにガッツリ飲んでしまったなあ。……。……。なにも浮かばない。これ以上、書くことはない。

今日明日、明後日は13時開店。お暇があればご来店ください。

2024/03/01

『塔本シスコ 絵と絵の人生』


副迫弥麻・他『塔本シスコ 絵と絵の人生』が届きました。
うーん、これはすごい! とっても気分のいい本だ。既存の画集とは一線を画す、めくるめくシスコの世界に浸れるポップでビビッドな“評伝画集”って紹介に偽りなし。1913年の出生から2005年の逝去まで、絵を描き続けた塔本シスコの生涯を追いかけながら、ときどきの作品をバーンと掲載。熊本弁で語られるシスコさん自身の言葉も魅力的で、手に取ってページをめくりはじめた途端にぐいっと引き込まれます。

販売価格は3300円(税込)。同版元の『染織工芸家 浦野理一の仕事』も同時入荷。

『染織工芸家 浦野理一の仕事(小津映画のきもの帖)』


『染織工芸家 浦野理一の仕事』が届きました。
小津安二郎監督作品(『秋日和』『小早川家の秋』『彼岸花』『秋刀魚の味』)に出演した俳優への着物を提供した浦野理一の仕事をひもとく豪華な一冊。浦野の住んだ北鎌倉の家、小津からの手紙、映画の台本、イメージを記したノートなどの図版をたっぷり収めながら、編者による解説文とふたつの寄稿で構成。しっかりした造本と内容で、年月に耐えうる美意識をたたえています。

販売価格は3960円(税込)。同版元の『塔本シスコ 絵と絵の人生』と同時入荷。