2016/12/09

『わびすけ』


寒くならないと、存在を思い出さない。篠原篤一の『わびすけ』はそんなアルバム。
篠原君はどこかわびしい。だから『わびすけ』ってアルバムを作ったんだろうと勝手に信じこんでいた。でも、ちがった。侘助って花があるのだ(歌詞カードをささやかに飾る花がそれらしい。今、検索してはじめて知った)。刷り込みは怖い。『わびすけ』は何度聴いても、やっぱりわびしい。ぽつねんとしている。これは、小さな部屋・空間でしか生まれ得ない歌。ぐっと冷え込む夕方に、暖めた店のなかで聴くのが良い。どこにも視点を合わさずに、ため息をつく。そうしていると、篠原君の声がすっと沁み入ってくる。やっぱりいいアルバムだなあと思う。

冬のおともにおすすめします。『わびすけ』の販売価格は1000円(税込)です。

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東京、小岩を中心に活動しているSSW。メロディックバンドsmellのボーカルであった篠原の、ソロ活動開始初となるアルバム。また全編に渡り、ハードコアバンドTIALAのベーシスト谷口圭祐がコントラバスで参加している。悲しい独特な世界観で、フォーク、ポップ、ハードコア等ジャンルを問わず親しまれている。全8曲収録。
http://diskunion.net/punk/ct/detail/1006224233

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